マンションコンシェルジュの仕事内容とは?コロナの影響は?【志望動機の書き方も】
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「マンションコンシェルジュ」とは、一体どんな職業なのでしょうか?
高級マンションのフロントでセレブな居住者を相手にサービスをする業務なので、見た目には優雅な仕事に見えるかもしれません。
しかし、実際の仕事内容を知ると一概にそうも言えない事実があります。気になりますよね?
そこで今回は、マンションコンシェルジュの仕事内容や働くうえでのメリットやデメリットなどを中心に、仕事の実態を詳しくまとめました。
マンションコンシェルジュの仕事に興味のある方はぜひ、参考にしてください。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
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棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
目次
1.マンションコンシェルジュの仕事内容とは
マンションコンシェルジュの仕事内容は主にマンションのフロントでの受付業務や、居住者からの依頼をサポートするなどの役割を担います。
イメージでいうとホテルマンが宿泊客を接客するのに近い形です。
一般的には都市部の高級マンションや、100戸以上の大規模マンションなどに設置されているケースが多く見られ、勤務はシフト制が基本となっています。シフトは早番・中番・遅番と3シフト制に分かれているのが特徴です。
ここではマンションコンシェルジュの仕事内容について解説をしていきましょう。
1-1.業務内容は多岐に渡る
マンションコンシェルジュの仕事内容を大きく分けると次の3つです。
- マンション建物内の共有設備や備品の管理
- サービスなどの取次業務
- マンション住民の困りごとサポート
それぞれの仕事について解説をしましょう。
1-1-1.マンション建物内の共有設備や備品の管理
マンション建物内の共用設備であるパーティールームなどを利用するときに、予約の受付や日頃の管理を行います。また、マンション住人用の備品の貸し出し手配も仕事のひとつです。
共用設備を利用したときに住民が払う使用料も預かります。また、共有設備に不備がないか、安全面と共にチェックすることも欠かせません。備品の数が不足したときには足りない分を補充し、エレベーターなどが故障すれば管理会社に知らせます。
1-1-2.サービスなどの取次業務
住民が暮らしやすいように、生活に関するサービスなどを取り次ぐことも重要な仕事です。
主な取次業務は以下のようになります。
- 宅配便や郵便物の発送
- クリーニングの受け渡し
- タクシーやハイヤーの手配
- 来客からのメッセージ預かり
- 来客の受付・案内
宅配便や郵便物の発送や受取をして、住民に手間がかからないようにします。タクシーやハイヤーの手配もして、住民がスムーズに外出できるように取り図るのも仕事の内です。来客の受付や案内もしてくれるので、住民がわざわざ一次対応をしなくても済みます。
1-1-3.マンション住民の困りごとサポート
マンション住民の困りごとに寄り添いながらサポートするのも大切な仕事です。
主な困りごとサポートには、以下のようなものがあります。
- 住民からのちょっとしたお願いごとをサポート
- 各種レンタルサービスの紹介
- デリバリー・ケータリングサービス紹介
- ベビーシッターへの紹介・連絡
- ハウスクリーニングの紹介
- リフォーム業者の紹介
マンション住民のちょっとしたお願いなどもお手伝いをします。
例えば、「部屋の電球を付け替えてほしい」「郵便切手を購入したい」など、日常生活でささいなことではあるけれど、やってもらうととても助かる作業やサポートを提供するのも重要な仕事です。
また、住民が生活を楽しむために必要なグッズやアイテムも調達するのも、コンシュルジュの職務内容となります。キャンプやピクニックグッズ、ホームパーティーセット、高圧洗浄機、最新家電など、一時的に使いたいものをレンタルできるサービスを紹介してくれるので、住民はわざわざ購入する必要はありません。
ホームパーティー用に美味しい料理を提供してくれる、デリバリー・ケータリングサービスの紹介も住民にとってはうれしいサービスのひとつです。
ハウスクリーニングやベビーシッターの紹介など、日常生活に関わるサービスも提供しています。
このようにマンション居住者が、安心して快適に過ごせるようにサポートするのが仕事です。まるでホテルに暮らしているかのような、きめ細やかなサービスを提供するのがマンションコンシェルジュの仕事内容となっています。
決まった時間(24時間の場合も)に必ずカウンターに常駐しているのも良い点です。
1-2.マンションコンシェルジュは派遣が多い
マンションコンシェルジュを正社員で募集している会社はほぼありません。
基本的にコンシェルジェは管理会社が雇用していますが、派遣会社に依頼しているケースが多いでしょう。
近年では派遣会社がコンシェルジェのアルバイト募集広告を出しています。経歴も元秘書やホテルマンなど様々で、スキルも一概には言えません。
居住者の中には外国籍の方もいらっしゃるので、英語を使って接客する事もマンションによっては求められます。居住者のプライベートに接する機会が多いため、常に誠実な対応が必要です。
1-3.勤務時間
マンションコンシュルジュの勤務時間は、シフト制が基本となっています。
勤務形態は早番・中番・遅番との3つに分けられ、実働4時間半~7時間くらいでシフトが組まれることが多いようです。
昼間の時間に1日4時間、週3回程度の求人もありますので、お子さんがいる女性でもパートで無理なく働けます。
1-4.一日の流れ
ここでは、マンションコンシュルジュの1日の流れをご紹介します。
【10:30~11:00】
10時30分からの中番シフトは、家族を職場や学校に行かせてからも出勤できるため、家庭を持つ主婦の方でも無理なく働けます。
【11:00~14:00】
マンション住民から頼まれた荷物や郵便物の整理や、メールの確認を行います。
1日の中で比較的忙しくない時間帯のため、書類の作成や伝票処理、雑務などをこなしていきます。マンション住民に人が訪ねてきたら、入館できるようにしたり案内をしたりするのも業務のひとつです。
【14:00~15:00】
休憩を1時間取り、疲れを癒します。
【15:00~19:00】
夕方になるにつれ、忙しさが倍増します。
マンション住民からの要望を、リストを見ながら順番に対応し、勤務先や学校から帰宅する人が増えるので、郵便物や宅配便などを渡していきます。
【19:00~19:30】
日報をまとめ、次のシフトに入る人に引継ぎをしたら帰宅します。
2.マンションコンシェルジュとして働くメリット(良い点)
マンションコンシェルジュは高級マンションが職場となりますので、労働環境は良好です。
ここではマンションコンシェルジュとして働くメリットを紹介していきましょう。
2-1.主婦が空いた時間に働くことが出来る
マンションコンシェルジュは基本的にシフト制で派遣やアルバイトが多い仕事です。
時間調整がしやすいため、主婦が空き時間を利用して働くことができます。
コンシェルジュは居住者と触れ合う機会が多いため、人と接するのが好きな人に向いている仕事です。特に専門的なスキルは必要ないため、子育てがひと段落した主婦などが働きやすい仕事でしょう。
2-2.居住者から直接感謝の言葉を聞くことが出来る
マンションコンシェルジュは居住者の日々の生活を裏から支える仕事です。
いつも笑顔で丁寧に対応してくれるコンシュルジュは、居住者から感謝の言葉をもらえて、非常にやりがいのある仕事と言えます。
細かいところに気遣いをしてくれるクオリティの高いサービスを提供できるコンシュルジュは、マンションの居住者からも評判が良く、長く働くことができるでしょう。
2-3.ハイレベルなマナー(行儀作法)を学ぶことが出来る
マンションコンシェルジュを置いているのは、たいていの場合、高級マンションです。
居住者には富裕層が多いため、コンシェルジュにもそれなりの品位が求められます。
コンシェルジュとして働くにはハイレベルなマナーが必要です。富裕層に対する行儀作法を派遣前に研修段階で丁寧に教えてもらえるケースもあるので、レベルの高い接客法を学べます。
3.マンションコンシェルジュとして働くデメリット(悪い点)
マンションコンシェルジュの労働環境は良い方ですが派遣が多いなど、雇用条件がやや不安定な一面もあります。
ここではコンシェルジュとして働くデメリットの実態を解説しましょう。
3-1.正社員ではなく基本的に派遣かアルバイト
基本的にマンションコンシェルジュは、正社員ではなく派遣やアルバイトの雇用形態が多いです。
シフト制のため空き時間を活用したい主婦などにはメリットですが、たくさん稼ぎたい人には物足りないかもしれません。
派遣やアルバイトのため、人の入れ替わりが多い場合もあります。派遣会社がある程度の研修をするとはいえ、必ずしも優秀な人材ばかりというわけにはいかないのが実情です。
3-2.居住者から直接クレームを言われることもある
マンションコンシェルジュは接客業なため、感謝されることもあれば居住者から直接クレームを言われることもあります。
中には扱いにくい居住者もいますので、対応に苦労することもあるでしょう。
マンションコンシェルジュの時給は一般的に1,000円程度が多いですが、あまりにもクレームが多い場合は、割に合わないと言ってやめる人も結構います。そのためどうしても入れ替わりが激しく、離職率も高くなってしまうのです。
3-3.今後廃止されてしまう可能性もある
マンションコンシェルジュは高級マンションの付加価値を高めるものの一つですが、その費用は居住者が支払っている管理費から捻出されています。
周りに便利なコンビニが出来た場合や、ネットで完結するサービスを利用する場合、管理費との兼ね合いで削減されるかもしれないのです。
そのため管理組合の決定で突然解雇を宣告される可能性があり、いつ職がなくなるかといった不安を抱えている人も多いでしょう。
4.マンションコンシェルジュに向いている人
ここでは、マンションコンシュルジュに向いている人の特徴について解説します。
4-1.秘密を守れる人
マンションコンシェルジュが常駐されているマンションは、一般的に高級マンションであることがほとんどです。
富裕層が多いため、マンションの住民には有名人や著名人がいる可能性もあり、しっかり秘密を守らなければなりません。
住民のプライバシーを知り得たとしても、決して口外しない「口の堅い人」が適しています。
4-2.臨機応変に対応出来る
生身の人間が住んでいることから、突然アクシデントが発生することも少なくありません。
緊急事態も度々起こるので、臨機応変な対応ができることが重要となります。
基本マニュアルでは規定されていないトラブルに対して対応しなければならないこともあるため、慎重かつスピーディーに対処していくことが大切です。
4-3.人と関わることが好き
マンションコンシュルジュの仕事は、基本的にサービスを中心とする業務です。
人と接することが多いため、人と関わることが好きな人に向いています。細かな気配りがきちんとできることも重要でしょう。
住民層はレベルが高いため、常に上質のサービスを提供することが求められています。
4-4.ストレス耐性がある
時々、マンション住民からクレームなどを受けることもあるので、ストレス耐性があるのも重要です。
マンションは様々な人が住んでおり、住居の数だけトラブルが起きる可能性も高まります。中にはヒステリックになりがちな入居者もいるため、クレームを受けるたびに落ち込んでいては心身ともに持ちません。
たまにはストレスを上手く発散させる手段を持っているとよいでしょう。
5.マンションコンシェルジュの将来性
マンションコンシェルジュの将来性は楽観できるものばかりではありません。
マンションコンシェルジュの給料は、居住者の「管理費」から出ているため、価値に見合っていないと思われた場合、廃止されてしまう可能性があるのです。
5-1.コロナの影響は?
近年ではコロナの影響を受けて株式会社⻑⾕⼯コミュニティ⻄⽇本が、コンシュルジュサービスを一時停止しました。
このように社会情勢によって突然仕事がなくなる場合もあります。
ただ資産価値を上げるために「マンションコンシェルジュ」は、高級マンションには不可欠ともいえる重要なポイントです。いきなり全てのコンシェルジュが無くなる訳ではないため、状況に応じて変わる職種であり、将来性は悪くありません。
6.マンションコンシェルジュの志望動機の書き方
マンションコンシェルジュは居住者に喜ばれるようなサービスを提供することで、感謝をされることもあるやりがいのある仕事です。
ここではマンションコンシェルジュとして働くための志望動機の書き方を紹介しましょう。
6-1.サービス業経験者の場合
コンシェルジュとして働くには居住者と信頼関係を築ける対応が求められます。
サービス業経験者の場合、おもてなしの仕方がわかっているため有利ですからぜひ、その経験をアピールしましょう。
ホテルスタッフや客室乗務員などの経験があれば、職務経歴書に勤務年数や業務内容を詳しく記入してください。特にホテルスタッフはマンションコンシェルジュと業務内容が似ているため、採用されることが多いです。
6-2.サービス業の経験がない場合
マンションコンシェルジュの仕事は接客の経験がなくても応募できます。
重要視されるポイントは相手に言われたことだけするのではなく、気持ちを読み取って先回りできる機転の利く人材かどうかということです。
人と接する仕事なため、相手の気持ちに寄り添った仕事ができるということを志望動機でアピールしましょう。
業務自体は難しくありませんので、未経験でも徐々に仕事を覚えていけば大丈夫です。大切なのは居住者が安心して暮らせるように、いつも笑顔で迎えてくれる温かいおもてなしの心と言えます。
6-3.志望動機の書き方のコツ
「なぜマンションコンシェルジュとして働きたいのか?」という点をを経験を元にして、論理的に志望動機を作成することがポイントです。
マンションコンシェルジュは高級マンションに置かれているため、秘書検定やビジネスマナー検定などの資格があれば書くようにしてください。
またスキル面だけではなく、実際にトラブルが起きた際の問題解決力や交渉力などがあることを伝えるのも重要です。採用する側にとっては、マンションの施設管理をしていく上で大いに役立つ人材だと映るでしょう。
7.【回答】マンションコンシェルジュに関するよくある質問
マンションコンシュルジュの仕事に興味を感じていても、ささいなことが気になってチャレンジすることができない方もいるかもしれません。
ここでは、マンションコンシェルジュに関するよくある質問についてお答えします。
7-1.容姿は関係ある?
マンションコンシュルジュの受付は、一見するとホテルの受付のように高級感が漂う空間であることも多いようです。
そのため、「見た目」も重視される傾向があるといえます。しかし、この場合の「見た目」とは、決して顔の造作を指すものではありません。
お客様であるマンション住民や来訪者が不快に思わないように、服装や髪形など身だしなみをきちんと整えて姿勢も正しく、清潔感に気を遣うことが求められています。
また、マンション住民と良好なコミュニケーションを取れることも必要です。住民と顔を合わせるときには笑顔で対応するなど、温かい心配りができる人が適しています。
7-2.きつい?辞める人は多い?
マンションコンシュルジュの仕事がきつい、あるいは辞める人が多いかどうかは、働くマンションによります。
ただし、ヤフー知恵袋を見ると「マンションコンシェルジュって携帯いじれますか?」という質問があり、中には楽だと勘違いしている人もいるのは問題です。*2
一度揉めると同じお客様が引っ越さない限り、ずっと一緒にいないといけない点は辛いという人が事実とされています*3
どの職場でもそうですが、ラクなことばかりではありません。マンションの住民にトラブルメーカーが出現すると、途端に厳しい職場になってしまうでしょう。
7-3.学歴は必要?
基本的に学歴は不問とされていますが、一般常識や、社会人マナーが求められるため、社会人経験はあった方が良いでしょう。*4 どちらかというと、学歴より人間性が重視される仕事です。
とはいえ、高級マンションの場合、外国人のお客様が住む場合もあるので、英語など外国語に堪能な人は歓迎されます。
8.「マンションコンシェルジュ」のまとめ
今回はマンションコンシェルジュの仕事内容や働くうえでのメリットやデメリットまで、実態を詳しくまとめてみました。
マンションコンシェルジュは、居住者が快適に生活できるようサポートをするやりがいのある仕事です。いつも笑顔で接してくれるコンシェルジュに、感謝の気持ちを抱く居住者も多いでしょう。
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