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宅建の登録実務講習とは?おすすめ実施機関とスケジュールを紹介

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宅建に合格したからといって、すぐに「宅建士」に登録できるわけではありません。

宅建士として正式登録するためには、2年以上の実務経験が必要です。

しかし「2年以上の実務経験を積むなんて無理」という人も多いのではないでしょうか。

そんな人のために用意されているのが「登録実務講習」です。1ヶ月間の学習をするだけで、2年の実務経験があると認めてくれる制度です。

そこで今回は、登録実務講習の概要や料金、スケジュール、講習の難易度についてまとめてみました。

宅建士証を受け取るまでの流れや、実際に受講した人の感想などもご紹介します。

この記事を読むと分かること
  1. 宅建の登録実務講習の内容
  2. 宅建の登録実務講習の概要(受講料金・日程・場所)
  3. 筆者のオススメ宅建登録実務講習とスケジュール
  4. 宅建の登録実務講習で落ちる人はいる?難易度は?
  5. 登録実務講習が完了して宅建士証を受け取るまでの流れ
  6. 宅建の登録実務講習を受講した人の感想

監修者棚田健大郎

この記事・サイトの監修者

棚田 健大郎

保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有…続きを読む

不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。

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保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有…続きを読む

不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。

1.宅建の登録実務講習とは?

宅建の登録実務講習とは?

まず登録実務講習の概要をおさえることにしましょう。受ける目的や講習の概要を解説します。

また「登録実務講習」とは別に「法定講習」という講習もあります。違いが分かりづらい点なので整理してみました。

登録実務講習を受ける目的は?

宅建の登録実務講習は、宅建に合格した後、宅建士としての登録を行う上で必要となる講習です。

宅建士に登録するには2年以上の実務経験が必要ですが、宅建の登録実務講習を受けると、2年以上の実務経験がなくても宅建士への登録が可能になります。

そのため、実務経験が2年以上ある人は登録実務講習を受ける必要はありません。実務経験が無い人のための講習だと考えてください。

登録実務講習の概要

この登録実務講習は、50時間の講習と1時間の修了試験で構成されています。

50時間のうち38時間は「講義」形式です。多くの場合、インターネットを使った「通信講座」のかたちで提供されます。そして通信講座が終わると、12時間の「スクーリング」が行われます。

主な内容は以下の通りです。

・宅地建物取引士制度に関する科目(講義1時間)
・宅地又は建物の取引実務に関する科目(講義37時間)
・取引実務の演習に関する科目(業務の標準的手順の修得のための演習)(演習12時間)

出典:宅地建物取引業法施行規則の第13条の21第4号(登録実務講習 – 国土交通省)

「登録実務講習」とは別に「法定講習」も

宅建に関する講習としては、今回の「登録実務講習」の他に「法定講習」と呼ばれる講習もあります。

これは、宅地建物取引士証の更新をする際に受講する講習です。取引士証の有効期限は5年です。期間が満了する6ヶ月以内に法定講習を受講することで、宅建士証の更新が可能となります。

なお新たに交付申請をする場合でも、もし宅建試験に合格して1年以上が経過している場合には「法定講習」を受講する必要があります。注意しましょう。

2.宅建の登録実務講習の受講概要【受講料金・日程・場所】

2.宅建の登録実務講習の受講概要【受講料金・日程・場所】

登録実務講習の目的と概要がわかったところで、今度は具体的な内容を見ていくことにしましょう。

受講料金やスケジュール、受講の場所などを解説します。

登録実務講習の実施機関と受講料金

登録実務講習に必要な料金は約20,000円です。

登録実務講習の「実施機関」は国土交通大臣によって定められており、2019年10月時点で18ヶ所となっています。

実施機関によって料金もさまざまです。調査したところ、最安値は株式会社プライシングジャパンで税込12,100円でした。

その他には、九州限定ですが、九州不動産専門学院の早割で13,200円、そして一般社団法人TAKKYOの14,000円という順でした。

しかし多くのスクールでは、だいたい20,000円前後の設定となっています。実施機関一覧をまとめたので、ぜひチェックしてみてください。

出典:建設産業・不動産業:登録実務講習実施機関一覧 – 国土交通省

日程は自宅学習とスクーリングを合わせて1ヶ月ちょっと

登録実務講習に必要な日程は、約1ヶ月です。

通信学習(自宅学習)教室での講座(スクーリング)から構成されていて、通信学習は約1ヶ月間です。テキストとオンラインの形式で行われるところが多いです。

通信講座が終わると、今度は教室での講座に移ります。スクーリング日程は、終了試験を合わせて2日間が原則です。2日間で合計12時間前後の講座となっていますが、中には集中的に1日で終わらせる講座もあります。

ただし1日で12時間をこなすため、午前8時にスタートして23時近くに終わるというハードなものとなっています。ぜひいくつかの実施機関を比較検討してチェックしてみましょう。

自宅学習とスクーリングの内容

自宅学習は1ヶ月です。申し込みをすると教材が送られてくるので、スクーリング実施日の前日までに終える必要があります。

オンライン授業と並行してテキスト学習を進めるスタイルがほとんどです。自宅学習で取り扱う内容は以下の通りです。

■自宅学習で取り扱う内容

(1)宅地建物取引士制度に関する科目(講義1時間)
・宅地建物取引士制度の概要
・宅地建物取引士の役割及び義務

(2)宅地又は建物の取引実務に関する科目(講義37時間)
・受付、物件調査及び価格査定の実務に関する事項
・媒介契約に関する事項
・宅地又は建物の取引に係る広告に関する事項
・宅地又は建物の取引条件の交渉に関する事項
・宅地建物取引業法第35条第1項及び第2項の書面の作成に関する事項
・宅地又は建物の取引に係る契約の締結に関する事項
・宅地又は建物の取引に係る契約の履行に関する事項
・宅地又は建物の取引に係る資金計画及び税務に関する事項
・紛争の防止に関する事項

出典:宅地建物取引業法施行規則の第13条の21第4号(登録実務講習 – 国土交通省)

1ヶ月間の自宅学習が終わるとスクーリングに移行します。多くの場合は2日間に分けて合計12時間の演習が行われます。

取り扱う内容は以下の通りです。主には、物件調査や重要事項説明書の作成など、実務的な内容が取り扱われます。

■スクーリングで取り扱う内容

(1)取引実務の演習に関する科目(業務の標準的手順の修得のための演習)
・取引の目的となる宅地又は建物の調査手法に関する事項
・宅地建物取引業法第35条第1項及び第2項に規定する説明の実施に関する事項
・宅地又は建物の取引に係る標準的な契約書の作成に関する事項

出典:宅地建物取引業法施行規則の第13条の21第4号(登録実務講習 – 国土交通省)

スクーリングの場合は、主催する学校の校舎や貸し会議室等で行われるケースが多いです。

2日間講座であれば、たとえば「午前9:40から夕方17:20まで」といったかたちで行われます。

集中的に1日で済ませる講座であれば、たとえば「午前8:00から夜22:50まで」といったハードな内容になっています。

3.おすすめの宅建登録実務講習とスケジュール

3.おすすめの宅建登録実務講習とスケジュール

現在、登録実務講習については18の実施機関があります。

国土交通省が認可した機関ですが、どれもが同じというわけではありません。「通信講座が37時間」「スクーリングが12時間」など、基本的な大枠は似通っています。

しかし、オリジナル教材に力を入れていたり、実施場所値段設定にも異なる特徴があります。またスクーリングを2日かけて行うか、短期集中で1日で行うかといった違いもあります。

そこで、自分にあった登録実務講習の選び方について、申込みから受講当日までの流れと合わせて解説します。

自分にあった登録実務講習の選び方

宅建士資格の合否発表が行われるのは例年12月上旬です。

その後に、登録実務講習の受付が行われることになりますが、各実施機関の開催スケジュールを見ると、ほとんどが合格発表から半年以内の期間で講習を開催しています。

「早めに知識を定着させたい」という人や、「忘れないうちに受けておきたい」という人は、ぜひ宅建士資格の合格発表が出てから最短で申し込むようにしましょう。

また値段の安さで決めるという方法もあります。前述の通り、登録実務講習の一般的な相場は約20,000円です。しかし安いところでは15,000円以下というところもあります。

一方で、値段が安くても質が伴わなければ意味がありません。ネットで検索すると講座に関する評判や口コミが出てくるので、そうした意見を参考にしてみるのも一つの方法です。

また短期で終えたいという人や、なかなか会社が休めないという人なら、通常2日かかるスクーリングを1日で済ませる方法もあります。株式会社おおうら(自習室うめだ)やLECが1日集中講座を設けているのでチェックしてみてください。

登録実務講習の講座選択から受講当日の流れ

実施機関によって実務講習の開催スケジュールは異なります。

自分にあったスケジュールの講座を見つけましょう。登録実務講習を申し込むと、通信講座のための教材が送られてきます。テキストやオンライン講座をチェックしながら学習を進めていきます。

スクーリングが実施されるのは最短でも1月中旬です。12月上旬に宅建士資格の合格発表がありますが、その後の通信講座の学習に1ヶ月を要するためです。通信講座を修了すると、スクーリングに移ります。

スクーリング1日目は授業前にオリエンテーションが行われるケースがほとんどです。実務講習の位置づけや意味、最後の試験の概要などが説明されます。12時間の講座の後、修了試験が行われ、2日間のスクーリングが終了します。

修了証の発送時期は実施機関によって異なっており、試験終了から数日以内に送付するところもあれば、即日交付の機関もあります。

4.宅建の登録実務講習で落ちる人はいる?難易度は?

4.宅建の登録実務講習で落ちる人はいる?難易度は?

スクーリングの最後に修了試験があります。

合格すると「登録実務講習修了証」がもらえるわけですが、この修了試験の難易度はどれくらいのものなのでしょうか。

修了試験の内容は?

まず試験の内容ですが、実施機関によって異なります

問題の作成と採点は、各実施機関に任されているためです。基本的には「正誤問題」と「記述問題」の組み合わせになりますが、実施機関によって、60分試験を行うところもあれば90分試験を行うところもあります。

また問題数についても同様で、「40問の正誤式問題+10問の記述式問題」というところもあれば、「20問+20問」「30問+30問」「30問+20問」など、さまざまなケースがあります。

80%の正解で合格できる

修了試験は80%の正解で合格できると言われています。

80%というと高い数字のように思う人もいるでしょう。しかし実務講習の問題は宅建士試験とは異なり、基本的な問題しか出ません

1ヶ月間の自宅学習をきちんとこなし、12時間に渡るスクーリングをまじめに受講していれば、必ずといってよいほど合格できるレベルです。

落ちる人はいる?「99.8%は合格する」との声も

結論からすると「99.8%は合格する」と言われています。

スクーリング講師の多くは「ここは試験に出ますよ」というかたちで講義をする場合がほとんどです。

また試験の際は、一部のテキストの持ち込みが許可されます。テキストを参照しながら回答することも可能なので、大きなミスをしないかぎり、まず合格すると思ってよいでしょう。

5.登録実務講習完了後、宅建士証を受け取るまでの流れ

5.登録実務講習完了後、宅建士証を受け取るまでの流れ

実務講習に参加して最後の修了試験に合格すると「登録実務講習修了証」が授与されます。

宅建士証を受け取るまでのプロセスを追ってみることにしましょう。

まず宅建の受験地の都道府県で「資格登録申請」を行います。この際、2年間の実務経験が無い人は「登録実務講習」の修了証を添付します。これによって宅建士としての資格登録が行われます。登録申請から登録までには1ヶ月から2ヶ月程度がかかるとされています。

その後「宅地建物取引士証の交付申請」を行うと、申請から1〜2週間で「宅建士証」の交付が行われます。なお交付申請の段階で「宅建合格から1年超」が経過している場合は、前述の通り「法定講習」を受講する必要があるので注意しましょう。

なお、宅建士証の交付を受けるまでの流れについては、以下の図も参考にしてください。
出典:宅地建物取引士証の交付を受けるまでの手続き(講習体系図)

6.宅建登録実務講習を受講した人の感想

最後に、登録実務講習を受講した人の生の声を見てみることにしましょう。

1ヶ月間の自宅学習とスクーリングについて、参加者はどう感じているのでしょうか。

こうしてみると「なかなかキツくて大変な2日間だったものの、やり甲斐のある2日間でもあった」ということが伝わってきます。

また講習での学習をきちんと行いさえすれば、多くの人が合格できるようになっていることもわかります。

2年間の実務経験がない人が宅建士登録をする場合、登録実務講習は避けて通れない関門です。

大変かもしれませんが、ほとんどの人が合格をしています。ぜひ自信をもって受講しましょう。

7.「宅建の登録実務講習」まとめ

宅建の登録実務講習とは?おすすめ実施機関とスケジュールを紹介

宅建の登録実務講習について、講習の概要や料金、スケジュール、講習の難易度についてまとめて解説しました。

宅建に合格しても、登録をしなければ「宅建士」を名乗ることができません。登録には2年以上の実務経験が必要ですが、登録実務講習をクリアすれば宅建士登録が可能になります。

宅建士証を受け取るまでの流れや、実際に受講した人の感想などもご紹介しましたが、難しい試験ではありません。宅建に合格できるだけの実力があれば、まず落ちることはないでしょう。
出典:建設産業・不動産業:登録実務講習実施機関一覧 – 国土交通省
出典:宅地建物取引士証の交付を受けるまでの手続き(講習体系図)

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