高所作業は18歳以下は禁止?必要資格や安全教育についても解説!
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高所作業は、2m以上の高さで行う作業のことを指しているのはご存じでしたか?もしかしたら普段から高所作業を行っている方でも、高所作業の詳しい内容について知らない方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、高所作業に関する以下の内容について解説していきます。
高所作業について徹底的に解説しているので、ぜひご覧ください。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
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目次
1.高所作業とは?種類は?【定義を解説】
高所作業とは、2m以上の高さで行う作業のこと。労働安全衛生法によって定められています。
2018年に労働安全衛生法の改正があり、より高所作業のさいのルールが厳格化されました。
高所作業では、ちょっとした油断や注意不足が大きな事故に繋がります。
脚立をから降りる際に靴紐が脚立に引っかかり転倒してしまうような、ちょっとした不注意が原因になることもあるのです。
1-1.種類
ロープを使用した高層ビルの窓拭きや高所作業車に乗っての電線の引き込み、道路工事や橋などのメンテナンスなど、さまざまな種類の高所作業があります。
作業内容や場所などの違いによって、高所作業の種類が変わるのです。
2.高所作業に資格は必要?特別教育について解説
高所作業に資格は必要ありませんが、作業内容によっては特別教育の受講が必要です。
ちなみに18歳未満の方は、基本的に高所作業を行えません。
2-1.フルハーネス特別教育
2m以上の高さで高所作業を行う場合、フルハーネス特別教育を受講しなければいけません。
フルハーネス特別教育を受講することで、作業床のない場所での高所作業を行えるようになります。
※フルハーネスや特別教育に関する記事がありますので、詳しく知りたい方は「フルハーネス義務化について!法改正の3つのポイントと選び方を解説【2021年版】」をご覧ください。
2-2.ロープ高所作業特別教育
ロープ作業をするには、ロープ高所作業特別教育の受講が必要です。
ロープ高所作業特別教育では、下記に記載している内容の講座を行います。
-学科-
教育科目 内容 時間 ロープ高所作業に関する知識 ロープ高所作業の方法 1時間 メインロープ等に関する知識 メインロープ等の種類、強度、取扱い方法
メインロープ等の点検と整備の方法
1時間 労働災害の防止に関する知識 墜落による労働災害の防止のための措置
安全帯、保護帽の使用方法と保守点検の方法
1時間 法令関係 法、令、安衛則内の関係条項 1時間
-実技-
教育科目 内容 時間 ロープ高所作業の方法
墜落による労働災害防止のための措置
安全帯と保護帽の取扱い
ロープ高所作業の方法
墜落による労働災害の防止のための措置
安全帯と保護帽の取り扱い
2時間 メインロープ等の点検 メインロープ等の点検と整備の方法 1時間 参考:厚生労働省
ロープ高所作業特別教育を受講することで、ビルの外装や窓の清掃、風量発電用風車の点検などの高所作業を行えるようになります。
2-3.高所作業車運転技能講習
作業床の高さが10m未満の高所作業車の操作では、高所作業車運転技能講習を受講する必要があります。10m以上昇降するような作業車を操作する場合には、技能試験の受講も必須です。
高所作業車運転岸講習の講習内容は、下記の表のとおり。
-講習内容-
高所作業車の運転に関する知識 1時間 高所作業車の作業に関する装置の構造、取扱の方法に関する知識 3時間 原動機に関する知識 1時間 関係法令 1時間 実技:各事業所で実施、または実施付きコースににて実施 3時間 参考:労働技能講習協会
ちなみに、高所作業車のレンタル料金(1日)は下記の表の通り。
高所作業車の種類 | 料金 |
8m高所作業車 | 18,000円 |
12m高所作業車 | 25,000円 |
15m電設仕様高所作業車 | 30,000円 |
32m高所作業車 | 150,000円 |
12mスーパーデッキ高所 | 58,000円 |
9m屈伸クローラー高所 | 15,000円 |
12mテーブルホイル高所 | 18,000円 |
参考:松本自動車工業株式会社
*上記の表はあくまで1日レンタルした場合の目安料金で、地域やレンタル会社によって料金は異なります。
レンタル会社を利用すると、高所作業車を購入することなく、使用したい分だけ利用できます。高所作業車の導入や維持コストを抑えられるので、使用頻度が少ない場合はレンタル会社を利用するのがおすすめです。
3.高所作業で発生する事故と安全対策
常に危険と隣り合わせの高所作業。厚生労働省が発表した「平成30年度 労働災害発生状況」によると、高所作業に墜落転倒による死亡災害は全体の28%の256人。
死亡災害が一番多いのが、墜落や転倒によるものです。
参考:厚生労働省
3-1.事故
高所作業で起こる事故には、以下のようなものがあります。
- 高所からの転落
- 高所作業車を使用時の転落
- 脚立からの転落
- 準備不足による事故
高所作業で発生しやすい事故を把握しておくことで、実際に作業するときに気を付けて作業を行えます。
①高所からの転落
高所作業における事故では、屋根や足場などの高所での作業中に転落するものが多いです。
もともと高所作業では墜落のリスクが大きいですが、足場が滑りやすい、不安定な体勢での作業など作業環境が悪いと事故に繋がりやすいもの。
あくまで一例ですが、屋根の上で作業しているさいに天窓(屋根についている窓)に足を引っ掛けて転落してしまうような事故も考えられます。
このように高所作業には、転落リスクがあるのです。
②高所作業車の転倒
高所作業車による事故もあります。
高所作業車からほかの建造物に乗り移る(高所作業車の作業床から、ほかの建造物には乗り移らないでください)、高所作業車を設置した場所が不安定(傾斜がある、地面が不安定な場所など)などが理由で、高所作業車による事故が起きてしまうのです。
株式会社愛知コーポレーションによると、高所作業車から屋根に乗り移るときに屋根から転倒した事故が報告されているようです。
上記の事故では、バケットから身を乗り出して屋根に乗り移ったのが、事故の原因のひとつといえるでしょう。
高所作業車を使用した高所作業には危険があるため、特別教育を受講してから作業するようにしましょう。
⓷脚立からの転落
換気扇の取り付けや天井付近での部品交換など、脚立を使用しているときに転倒するケースもあります。
無理な体勢で作業をしてバランスを崩したり足場が不安定な場所に脚立を立てて作業したりするなど、脚立の使用時にも危険があるのです。
実際に脚立を使用して長時間作業していると、疲れや作業の慣れなどで脚立を使用することに慣れてしまいがち。
慣れてくると注意して作業することを忘れてしまったり油断してしまったりするなど、事故に繋がりやすくなります。
④準備不足による事故
高所作業では準備不足が大きな事故に繋がります。たとえば外壁面の塗装やコーキング工事などでゴンドラを使用する場合、設置に不備がありゴンドラが落下する可能性が考えられます。
ほかにもロープ作業をするさいに、墜落制止用器具の未使用やロープの取り扱い方法の不備などが原因で、事故に繋がることもあります。
大きな事故に繋がるので、高所作業のさいにはしっかりとした準備をする必要があります。
3-2.安全対策
高所作業を行う前に、安全対策がしっかりされているか確認しましょう。安全対策が行われていれば、高所作業の危険性が軽減できます。
3-2-1.作業計画をたてる
実際に高所作業を行う前に、現場を確認し作業計画をたてます。
作業方法や作業者の人数、ロープ作業ならメインロープの種類や長さなどを決め、作業者が安全に作業できるように準備します。
作業計画をたてるときに危険な箇所を発見した場合、実際に作業するさいに作業者に伝えることも重要な仕事です。
3-2-2.使用器具の点検
高所作業を始める前に、使用する器具の安全点検を行いましょう。器具の点検を行えば、器具の不備による事故を防げます。
ヘルメットや墜落制止用器具、ロープ作業ではメインロープやライフラインなどの器具を問題なく使用できるか確認します。
豆知識
- メインロープとは…落下防止に役立つロープ。命綱とも呼ばれている
- ライフラインとは…メインロープの補助の役割を持つロープ
4.「高所作業」のまとめ
この記事では、高所作業について解説しました。
高所作業は資格がなくても行えますが、特別教育を受講しないと作業を行えません。
18歳未満の方は作業内容によっては高所作業を行えないので、事前に確認するのがオススメです。
安全対策を行い、高所作業による危険を少なくし、安全に作業できるように心掛けてくださいね。
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