マンション管理士の将来性は?需要が少なく仕事がない?ホントに必要かを解説
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マンション管理士試験の受験者は現状、年々減っています。にもかかわらず、マンション管理士の需要は年々増えているのは間違いありません。
このギャップはいったい何なのでしょうか?
「マンション管理士の将来性は?」
「就職に有利になる?」
「取得のコスパは?」
「将来独立できる?」
マンション管理士は将来性を期待されながら、現状ではコスパのあまり良くない資格の地位に甘んじています。
この記事はその現状のギャップの謎を解くことで、皆さんの疑問への答えに到達します。
ということで、マンション管理士資格の将来性について解説します。合格へのモチベーションにつながるよう、ぜひ最後までお読みください!
- マンション管理士の将来性は?
- マンション管理士の取得メリット、収入、就職の利点。
- ステップアップや独立への道はある?
目次
1.マンション管理士の将来性は明るい?
どのようにキャリアを積んでいくか、自分次第な点はあるとは言え、将来を大局的に見ると、マンション管理士の先行きは明るいと言えます。なぜでしょうか?
マンション需要は多いが専門知識を持つ管理組合は少ない
マンション需要は多く、日本の国民の約10%がマンション住まいなのですが、マンションを管理する組合の中に専門知識を持っている人は少ないです。
平成30年末時点での国内分譲マンションストック戸数は655万戸で、その中で築30年以上が経過したマンション戸数は約198万戸あり、全体の30%を占めることになります。
この老朽化したマンションはさらに10年後には約366.8万戸、20年後には560.2万戸になると言われており、必ず手を打たねばならない問題に発展します。
建物の老朽化が表面化してくるマンションの多さから、修繕や建て替えなどで専門知識が必要とされることが増えてくることは間違いありません。その他、耐震診断や補強設計も、対象となる建物はどんどん増えてきます。
AIにも代替されない部分で戦うことができる
マンション管理士に似た「判断をしてアドバイスを行う」仕事に、弁護士がありますが、アメリカではすでに判例のデータベース検索から訴状の作成までの弁護士の業務の流れをAIが受け持ってきています。
マンション管理士も同様のことが起こってしまうのでしょうか?
マンション管理士の仕事は、交渉ごとや説得、話を聞いてあげるカウンセラー的な面があります。
今後大抵の仕事はAIに奪われてくると言われていますがが、そういう「人と人をつなぐ」部分は、AIでは代わりが出来ないのです。
逆に言えば、知識だけでは勝てないということにもなります。最近は大学教授が学生に「今後就職に有利なのは対人スキルだ。ひな壇芸人の会話力を参考にしなさい。」と語っているそうです。
マンション管理士をコスパで見ると?
ただし、現状マンション管理士はコスパ=取得の苦労に対する見返りで見ると、合格率8%と高難度なわりにはたくさん仕事があるとは言えず、決して良い状況とは言えないでしょう。
業務もなく、資格手当を出してくれる企業もそう多くはないです。
8%の難関を突破してまで取得する価値があるか?と問われると現状では正直疑問に思う人が多いのは想像ができます。
それに皆が気づいているからでしょうか、受験者は年々減少傾向にあったのですが、ところが令和3年に至ってついに、受験者数・合格者数友の上昇に転じました。
ニーズの増加を見越した試験主催者と受験者の思惑が一致してきたのでしょうか。
年度 | 受験者数 | 合格者数 |
---|---|---|
平成29 | 15,102 | 1,168 |
平成30 | 14,227 | 975 |
令和元 | 13,961 | 991 |
令和2 | 12,198 | 1,045 |
令和3 | 12,520 | 1,238 |
出典:令和元年度マンション管理士試験の結果について(公益財団法人マンション管理センター)
2.現状でもマンション管理士の需要がないわけではない!?
さきほどの「ギャップ」への答えにもなるでしょうが、現状でも老朽マンションは既に沢山あり、長年住む住人の方の高齢化も進んでいるにもかかわらず、まだマンション管理士の需要が高まってこない原因は、以下が言われています。
現状マンション管理士の需要が高まらない原因
- 需要と供給が結びついておらず、必要な管理組合の現場に「マンション管理士」の必要性・メリットが浸透していない。
- マンション管理士が自分の仕事の本質を理解しきれず、現場に深く入らずに「相談役の先生」のような顔でいる。
- マンション管理士が自分の存在メリットを現場に売り込み、知らせる努力をしていない。そのチャンネルを開拓していない。
- 管理会社と管理組合の、何となくのなあなあ関係が継続したままで、住人側の意見が反映されるに至っていない。
これらのことを克服する志や手段があれば、現状でもマンション管理士のポジションは、チャンスだらけということになるのではないでしょうか?
管理組合やオーナーも「このままではいけない。」と、少しづつ気づき始めていると思います。
3.マンション管理士の仕事内容とは?【改めて整理】
マンション管理士の仕事は、住人の代表であるマンション管理組合に対し、「会計処理の方法」「運営コストの削減」「修繕の場合のコストダウンや工事会社の選定」「総会の運営」などのアドバイスをすることです。
分譲マンションの資産価値を維持、もしくは高める仕事です。
管理業務主任者との違い
「管理業務主任者」はマンション管理会社側から、マンションオーナーに対して「重要事項説明」「契約書」「管理費会計」などに関する業務を行います。
マンション管理士とは雇われる立場が逆で、管理会社側からマンションに関わり、業務を行います。
管理会社の社員である場合がほとんどです。
4.マンション管理士の将来性【目指す姿別】
会社員/サラリーマンを目指す人
これからサラリーマンになる人、現在はサラリーマンで今後もサラリーマンで働こうと考えている人は、「マンション管理士」資格の活かしようは、選んだ会社次第となります。
会社の「営業力と人脈」に頼れるのであれば、多少収入は少なくとも、独立してゼロからお客さんを集めるのに大変な思いをするより、安定して仕事を続けることが出来ます。
ステップアップ方法としては、会社で実績を積んで昇給していくか、勉強を積んで独立する道が考えられます。ただし、会社のお客を引き連れて独立というのは基本的にはルール違反になります。
独立開業・起業を目指す人
現在のあなたに営業力と人脈がある、あるいはそれを開拓する意思があるのであれば、開業しても将来性は充分にあります。
しかし、マンション管理士一本よりは、管理業務主任者、宅建、建築士、FPなど関連資格があると、別の分野で結びついたお客様に営業する相乗効果が生まれ、「マンション管理士」をより強みとして活かすことができるでしょう。
もしくは様々な資格を持つ数人で協力してお客様にあたるという方法も考えられます。
また、地域を絞る、専門性を高める、など得意分野・特色を出すことで、他のライバルとの差別化をしてゆくのは、とても効果的です。
人生経験が豊富、あるいは接することに前向きな人の方が、営業するにも実務上も、人をまとめられるので良いです。
逆に知識だけがいくらあっても、説得力がなければ実務では通用しないので、そこは最初から意識しておく必要があります。
女性でも活躍できる
現在、登録している女性マンション管理士は、男性に比べて圧倒的に少ないのですが、実は女性にも向いた仕事と言えます。
むしろ「住人の平和で安心な暮らし」のための細やかな気遣いや、社会性に優れ、おかしなプライドが対人関係に不利になったりせずに業務遂行できる点では、男性より適性が高いのではないかと思います。
5.「マンション管理士 将来性」のまとめ
以上、「マンション管理士 将来性」というテーマで解説をしました。「資格を取る」からには当然、それを活かして新しい仕事や収入アップを目指したいですね。
しかし現状の「マンション管理士」の場合、自分で色々と考えて、色々な手段で営業したり、ほかの資格と組み合わせて幅広く活用する人に有利な資格と言えます。
将来はあまりの需要増に政策変換を迫られ、「マンション管理士」に独占業務ができ、需要が就業口に変わる状況が来るかもしれません。
その証拠に、令和3年からの受験者数、合格者数の増加が挙げられるでしょう。
しかしそれまでの間にどんな風にキャリアを積んでおくかが、成功の大きな鍵になるのかも知れません。
- 「マンション管理士」は需要が増え続けているのに現状、働き口が少ない。
- 「マンション管理士」は高難度のわりにコスパが低いが、需要増の予測から、今後の将来性はある。
- 「マンション管理士」を取得したら、他の資格と合わせたり、営業手段を工夫し、コミュニケーションスキルも磨いて将来に備えよう!
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