賃貸不動産経営管理士試験の難易度・偏差値は?必要な勉強時間も解説
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不動産業界の中でも注目を集めている資格が「賃貸不動産経営管理士」です。
民間の資格ですが、近いうちに国家資格になることが予定されています。受験者の数も2015年(平成27年)試験では4,908名だったものが、2019年(令和元年)試験では23,605名と、4倍以上にもなっています。
こうした中、「どれくらい難しい試験なのか」「どれだけ勉強すれば合格できるのか」という点が気になる人も、意外といるのではないでしょうか。そこで今回は「賃貸不動産経営管理士」の難易度や、合格に必要な勉強時間について解説しました。
また国家資格化にともない、問題の難化も予想予想されています。今後の見通しも含めて紹介します。この記事を参考に、ぜひ「賃貸不動産経営管理士」試験にチャレンジしてみてください。
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目次
1.賃貸不動産経営管理士試験の難易度は高い?低い?【合格率】
「賃貸不動産経営管理士」の難易度を探るにあたり、まずは現状の「合格率」に着目してみましょう。他の不動産資格との比較もふくめて紹介します。
1-1.賃貸不動産経営管理士の合格率は?
「賃貸不動産経営管理士」試験について、過去の受験者数や合格点、合格率を表にすると次のとおりです。なお試験がスタートしたのは平成25年です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格点(40点満点) | 合格率 |
---|---|---|---|---|
平成25年 | 3,946名 | 3,386名 | 28点 | 85.8% |
平成26年 | 4,188名 | 3,219名 | 21点 | 76.9% |
平成27年 | 4,908名 | 2,679名 | 25点 | 54.6% |
平成28年 | 13,149名 | 7,350名 | 28点 | 55.9% |
平成29年 | 16,624名 | 8,033名 | 27点 | 48.3% |
平成30年 | 18,488名 | 9,379名 | 29点 | 50.7% |
令和元年 | 23,605名 | 8,698名 | 29点 | 36.8% |
初年度の合格率は85.8%、2年目の合格率も76.9%という高い数字です。しかし年を経るにしたがって、合格率が低下傾向にあることがわかります。
とくに令和元年においては受験者数が急増し、合格率は過去最低水準(36.8%)になりました。
後述するように、現在「賃貸不動産経営管理士」資格は「国家資格」化に向けた準備が行われています。出題内容も難化していくと言われています。
1-2.宅建との比較
「賃貸不動産経営管理士」の合格率は上の表のとおりですが、この数字だけでは実感がわかないかもしれません。そこで、他の不動産資格と比べてみることにしましょう。
資格名 | 合格基準点 | 合格率 |
---|---|---|
宅地建物取引士 | 35点前後(50点満点) | 15%から17% |
マンション管理士 | 35点から38点(50点満点) | 8%から9% |
管理業務主任者 | 33点から36点(50点満点) | 21.7%から23.8% |
賃貸不動産経営管理士 | 27点か29点(40点満点) | 36.8%から50% |
同類の資格と比べると「賃貸不動産経営管理士」の合格率は非常に高いです。
とくにマンション管理士は8%から9%という難関資格です。賃貸不動産経営管理士と比べると、5倍から6倍もの格差があります。
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2.賃貸不動産経営管理士試験の合格に必要な勉強時間は?
不動産資格の中では「合格率が高い」のが「賃貸不動産経営管理士」の特徴です。とはいえ、しっかり勉強をしないことには合格できない資格であることも確かです。
「賃貸不動産経営管理士」に合格するには「100時間から150時間くらい」の勉強が必要だと言われています。
「いつから勉強をスタートさせるか」によって、「毎日どれくらいの勉強をすれば合格できるのか」が変わります。具体的に説明してみましょう。
2-1.1日あたりの勉強時間のイメージは?
「賃貸不動産経営管理士」の試験が行われるのは毎年1回、11月中旬です(2020年の場合は11月15日)。「1日あたりの勉強時間」が具体的に想像できるように、4つのパターンに分けてみました。
それぞれ、試験日の1年前、半年前、3ヶ月前、1ヶ月前から勉強を始めた場合の計算例です。試験実施日をふまえて「勉強可能日数」を逆算しています。
【1日あたりの勉強時間のイメージ】
勉強の開始時期 | 勉強が可能な日数 | 100時間の場合 | 150時間の場合 |
---|---|---|---|
1年前(11月中旬)から | 365日間 | 毎日16分 | 毎日24分 |
半年前(5月中旬)から | 180日間 | 毎日33分 | 毎日50分 |
3ヶ月前(8月中旬)から | 90日間 | 毎日1時間6分 | 毎日1時間40分 |
1ヶ月前(10月中旬)から | 30日間 | 毎日3時間20分 | 毎日5時間 |
2-2.いつから勉強をスタートさせるべき?
ただし「100時間から150時間」というのは、あくまでも「目安」に過ぎません。
たとえば、宅建業に従事して一定の経験を積んでいる人や、宅建等の資格をすでにもっている人であれば、それなりの知識があるはずです。こうした人なら、もっと短い勉強時間でも合格することは可能です。
とはいえ、次第に合格率は下がっており、今後も難化が予想されるのが実態です。できるだけ余裕をもって、長めの勉強時間を確保することをおすすめします。
まったくの初学者なら遅くとも半年前(5月中旬)から、また一定の経験者なら3ヶ月前(8月中旬)には勉強に取り組み始めるとよいでしょう。
2-3.どんなレベルの問題が出題される?
「賃貸不動産経営管理士」の試験は、四肢択一のマークシート方式です。実際にどんな問題が出題されるのか、1問だけ紹介しましょう。
【問題】宅地建物取引業者である管理業者が行う借主の募集に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか(平成元年度:問12)
1.管理業者は、借主の募集業務を他の業者に委託する場合には、物件に法的な問題がないかどうかの確認を行う必要はない。
2.物件の権利関係の調査のために登記記録を閲覧するときは、乙区に基づき、登記上の名義人と貸主が異ならないかを確認する必要がある。
3.分譲マンション(区分所有建物)の1住戸を賃貸する場合、当該マンションの管理組合が定めた管理規約等、借主が遵守しなければならない事項について確認する必要がある。
4.管理業者が宅地建物取引業者である場合であっても、広告会社にその内容を全面的に任せて作成させた広告を使用して募集業務を行うときは、不動産の表示に関する公正競争規約に従う必要はない。
■正解肢は「3」
「賃貸不動産経営管理士」試験では、このような四肢択一式の問題が合計50問ほど出題されます。制限時間は120分間です。
「宅建」等に比べると合格率の高い試験ですが、油断は禁物です。入念に準備をした上で、試験にのぞむようにしましょう。
3.賃貸不動産経営管理士が国家資格になると難易度は上がる?
「賃貸不動産経営管理士」試験について、実際の「合格率」から見た難易度や、合格に必要な勉強時間について解説してきました。
しかし、今後はさらに難化していくことが予想されています。その背景にあるのは、民間資格である「賃貸不動産経営管理士」の国家資格化です。
まず過去の合格状況を見ると、次の3つの点がわかります。
- 年を経るにしたがって、合格率が低下傾向にあること。
- 受験者の数も増加傾向にあり、2015年から2019年にかけて4倍超の増加に。
- 直近の「令和元年試験」では、合格率が過去最低水準になった。
また、「賃貸不動産経営管理士」資格の「国家資格」化に向け、現在さまざまな整備が行われています。
たとえば「令和2年試験」からは、試験問題の数が「40問」から「50問」へと増加し、試験時間も「90分」から「120分」へと変更されています。
また「国家資格」として整備が進むと、出題内容も難化していくことが予想されます。
たとえば不動産関連の「国家資格」を見ると、どの資格も「賃貸不動産経営管理士」に比べて合格率が低いことがわかります。
資格名 | 合格基準点 | 合格率 |
---|---|---|
宅地建物取引士 | 35点前後 | 15%から17% |
マンション管理士 | 35点から38点 | 8%から9% |
管理業務主任者 | 33点から36点 | 21.7%から23.8% |
今後も内容の変更等が予想されるため、もし「賃貸不動産経営管理士」試験の合格を目指すなら、常に最新の状況に合わせた試験対策を練る必要があるでしょう。
また難化が予想されるため、早めに試験にチャレンジすることをおすすめします。
なお、国家資格化に関する背景や、それにともなう変化については、次の記事も参考にしてください。
4.「賃貸不動産経営管理士の難易度」のまとめ
「賃貸不動産経営管理士」資格の難易度について紹介してきました。
国家資格になることが予定されていることもあり、「賃貸不動産経営管理士」の活躍領域は、今後ますます広がっていくことでしょう。
記事で紹介したとおり、さらなる受験者数の増加と問題の難化が予想されています。
「賃貸不動産経営管理士」に興味のある人は早めに受験することをおすすめします。この記事をヒントに、ぜひ早期の合格を勝ち取ってください。
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