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管理業務主任者の試験内容・5問免除・宅建との比較も解説

「管理業務主任者」は、不動産業界でも注目されている資格です。「宅建を取得したら、次は管理業務主任者にチャレンジしよう!」と考える人は少なくありません。

しかし、「実際にどんな内容が出題されているのか」を把握できていないという人も意外といるのではないでしょうか。

そこで今回は、「管理業務主任者」の試験内容や受験要領、合格するための学習のポイントを解説しました。この記事を参考に、ぜひ「管理業務主任者」資格にチャレンジしてみてください。

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1.管理業務主任者の試験内容とは?

1.管理業務主任者の試験内容とは?

「管理業務主任者」の試験は、以下の5つの科目から構成されています。

「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」の施行規則第64条で規定されている内容となりますが、それぞれの概要について、順番に説明していきましょう。

科目名
1 管理事務の委託契約に関すること
2 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
3 建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
4 マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
5 1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
ポイント「管理業務主任者」の試験科目は5科目です。

1-1.「管理事務の委託契約に関すること」

まず1つ目は「管理事務の委託契約に関すること」です。

(1)管理事務の委託契約に関すること

民法(「契約」及び契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの)、マンション標準管理委託契約書
出典:管理業務主任者試験の実施について|一般社団法人 マンション管理業協会

より具体的には、以下のような法律が試験の対象となります。

  1. 建物の区分所有等に関する法律
  2. 被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法
  3. マンションの建替え等の円滑化に関する法律
  4. 民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)
  5. 不動産登記法
  6. マンション標準管理規約
  7. マンション標準管理委託契約書
  8. マンションの管理に関するその他の法律(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等) 等

内容は多いですが、これらの中で特に重要なのが「① 区分所有法」と「④ 民法」、そして「⑥ 標準管理規約」です。

ポイント「管理事務の委託契約に関すること」が扱う内容は幅広いですが、試験に取り上げられる重要分野は決まっています。合格するためには、出題傾向をきちんと抑えることが大切です。

1-1-1.区分所有法

「① 区分所有法」は、時間をかけて取り組むべき重要分野です。例年なら7問程度が出題されます。

「区分所有者」「マンションの居住者」のことを指します。マンションで快適な生活を送ることができるように、さまざまな規定が用意されています。

出題数は「7問」程度と、それほど多いわけではありませんが、なぜ重要な分野かというと、民法やマンション管理適正化法など、他の重要分野が「区分所有法」の理解を前提としているためです。

ポイント「区分所有法」は、「管理業務主任者」の試験において重要な分野です。この分野をしっかりおさえることが、他の分野の理解度の向上にもつながります。

1-1-2.民法

マンションには多くの人が居住します。そのためトラブルもつきものです。そうした中で重要な役割を果たすのが「④ 民法」です。例年なら6問から7問が出題されます。

民法は、人々の「権利・義務関係」を規定した法律です。マンションを円滑に管理運営するためにも、民法の知識をマスターすることは重要です。

深く理解をしなければいけない事項も多く、単純な暗記だけでは攻略できません区分所有法と同じように、時間をかけて丁寧に取り組みたい分野です。

ポイント「民法」取り扱い分野が幅広くマスターするには時間がかかります。ぜひ早めに取り組むようにしましょう。

1-1-3.標準管理規約

「⑥ 標準管理規約」では、とくにマンションの規約に関する知識が問われます。例年なら、約10問の出題です。

特に狙われるのは「区分所有法」や「標準管理委託契約書」との違いです。いずれも内容は似ていますが「違い」もあります。

試験では「標準管理規約」との相違点が出題される傾向にあります。

ポイント「標準管理規約」の学習にあたっては、「区分所有法」や「標準管理委託契約書」との「違い」に着目するようにしましょう。

1-2.「管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること」

2つ目は「管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること」です。

(2)管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
簿記財務諸表論
出典:管理業務主任者試験の実施について Q18. 試験の出題範囲を教えてください。|一般社団法人 マンション管理業協会

この科目では、マンション管理組合の税務や会計、管理実務などが出題されます。簿記の勉強をしたことがある人なら、簡単に得意分野にすることができます。

例年なら、後ほど紹介する「1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること」という科目とあわせて、9問が出題されます。

ポイント「会計」分野宅建試験で取り扱わない領域です。そのため苦手意識をもつ人もいるかもしれません。しかし、求められるのは簿記3級程度の知識です。繰り返し練習することで、ぜひ得意分野にしましょう。

1-3.「建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること」

3つ目は「建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること」です。

具体的な内容は次のとおりです。

(3)建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令(建築基準法、水道法等)、建築物の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続に関する事項等
管理業務主任者試験の実施について Q18. 試験の出題範囲を教えてください。|一般社団法人 マンション管理業協会

具体的には、以下のような内容が出題されます。

  1. マンションの構造・設備
  2. 長期修繕計画
  3. 建物・設備の診断
  4. 大規模修繕 等

主な出題テーマは、マンションに関する構造や設備、そしてマンションの維持や保全といった側面です。例年なら13問が出題されます。

ポイント「建物や設備」に関する知識が問われます。取扱分野が多く、基本的な問題から応用的な問題まで難易度もさまざまです。

1-4.「マンション管理適正化法」

4つ目は「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」です。一般的には「マンション管理適正化法」と略称されますが、条文では次のように説明されています。

(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等
管理業務主任者試験の実施について Q18. 試験の出題範囲を教えてください。|一般社団法人 マンション管理業協会

「マンション管理適正化法」は、マンションにおける快適な居住環境を確保するために制定された法律です。例年なら5問が出題されます。

暗記で対応できる問題が多いため、暗記や記憶が得意な人なら得点源にすることができます。

ポイント後ほど紹介するように、管理業務主任者には「5問免除」の制度があります。条件を満たした人が申請すると、「マンション管理適正化法」科目の5問が免除となります。

1-5.「1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること」

最後の5つ目は「1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること」です。

(5)1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
建物の区分所有等に関する法律(管理規約、集会に関すること等管理事務の実施を行うにつき必要なもの)等
管理業務主任者試験の実施について Q18. 試験の出題範囲を教えてください。|一般社団法人 マンション管理業協会

1-6.実際の試験内容は?

「管理業務主任者」の試験で出題される5つの分野について解説しました。

「具体的にどのような問題が出るか」については、以下のウェブサイトで「令和元年度 管理業務主任者試験 試験問題・正解」を見ることができます。

実際の試験内容を概観すれば、試験の雰囲気がイメージできるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

令和元年度 管理業務主任者試験問題|一般社団法人 マンション管理業協会

ポイント「試験でどんな問題が出題されるか」は、実際の問題内容をパラパラと斜め読みしてみることが手っ取り早いです。勉強を始める前でも、ぜひ全体を眺めてみましょう。「こんなふうに出題されるんだな」というイメージがつかめるはずです。

2.管理業務主任者試験の受験要項【試験内容】

2.管理業務主任者試験の受験要項【試験内容】

「管理業務主任者」の試験内容に続いては、受験要項の概要を見ていくことにしましょう。出題の形式や構成、受験資格、合格発表までのスケジュールを解説します。

また一定条件を満たすと「5問免除」という優遇を受けることも可能です。これも合わせて紹介します。

2-1.出題形式と試験構成

「管理業務主任者」試験は、四肢択一のマークシート形式で実施されます。全部で50の問題があり、2時間という制限時間内に解答する必要があります。

試験の構成については先ほど説明した通り、次の5つの科目から成り立っています。

科目名
1 管理事務の委託契約に関すること
2 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
3 建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
4 マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
5 1.から4.に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
ポイント「宅建」試験と同じく、「管理業務主任者」の試験はマークシート形式による4肢択一式です。

2-2.「5問免除」の適用条件

「管理業務主任者」試験には、宅建と同じように「5問免除」の制度があります。対象は「マンション管理士の試験に合格している人」です。

「試験の一部免除申請」を行うと、「4. マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の5問が免除され、試験問題数が50問から45問へと減ることになります。

通常の試験時間は「午後1時から午後3時まで」ですが、5問が減ることにより「午後1時10分から午後3時まで」となります。

令和2年度:管理業務主任者試験 受験申込案内書

ポイント「管理業務主任者」試験は、わずか1点の上下が合否を分けることになります。「5問免除」の対象者であれば、ぜひ積極的に利用を検討してみましょう。

2-3.受験資格

「管理業務主任者」の受験資格は特に規定されていません。学歴や年齢、性別や業界経験に関係なく、誰でも受験することができます。

なお2019年(令和元年)の「管理業務主任者」試験の合格者のうち、最高年齢は81歳で、最低年齢は18歳でした。幅広い年齢層に受験されていることがわかります。

なお合格後に「登録」を受ける際は、「マンション管理事務経験2年以上又は、国土交通大臣指定の実務講習修了者」という条件が付されるので注意してください。

ポイント「管理業務主任者」の受験資格はとくに規定されていません。誰でも受験することが可能です。

2-4.合格発表

「管理業務主任者」の合格発表は、翌年の1月中旬です。2020年(令和2年)試験の場合は、翌2021年1月22日(金)になります。

発表の方法は次のとおりです。

  1. 官報で公告(合格者の氏名及び受験番号)
  2. 試験の合否通知書の発送(合格者には、合格証書及び合格証明書を送付)
  3. 一般社団法人 マンション管理業協会のウェブサイト」(合格者の氏名、受験番号、合格基準点及び試験問題の正解)

なお、試験の詳細については、以下のページも参照してください。

令和2年度 管理業務主任者試験 受験申込案内書等の詳細

令和2年度 管理業務主任者試験 実施要領

ポイント「管理業務主任者」を受験するなら、試験日だけでなく合格発表日についても手帳に記入しましょう。合格への決意につながるはずです。

3.管理業務主任者に合格する分野別・対策ポイント【試験内容】

3.管理業務主任者に合格する分野別・対策ポイント【試験内容】

「管理業務主任者」の合格基準点は毎年変わります。例年であれば、50点満点中35点前後が合格ラインで、合格率は「21.7%から23.8%」くらいです。

「宅建」の合格率(15%から17%)「マンション管理士」の合格率(8%から9%)と比べれば、はるかに合格率の高い試験です。

しかし「難関資格」であることには変わりありません合格するためには、しっかりと戦略を立てる必要があります。

そこで今度は、「管理業務主任者」試験の5科目をどのように攻略すべきか、その対策を解説します。

ポイント「宅建」「マンション管理士」と比べると「管理業務主任者」試験の合格率は高いです。しかしきちんと戦略を立てて勉強しなければ、合格を勝ち取ることはできません

3-1.3つのジャンルの学習の進め方

まず「管理業務主任者」試験の5つの科目を分野ごとに分けると、次の3つのジャンルに分類できます。

  1. 法令系(約30問)
  2. 管理実務・会計系(約9問)
  3. 建築・設備系(約11問)

中でも、まず重点を置くべき分野は、出題数の多い「① 法令系」です。

学習の順番としては、まず「① 法令系」を攻略し、その後に「② 管理実務・会計系」「③ 建築・設備系」へと進むと良いでしょう。

ポイント勉強効率を上げるには「法令→管理実務・会計→建築・設備」という順序で攻略するのがおすすめです。

3-2.法令系(約30問)

「① 法令系」は、全50問のうち30問前後が出題されます。「管理業務主任者」試験の中では、最も重要な分野です。具体的な配分は以下のとおりです。

  1. 区分所有法等(9問)
  2. 標準管理規約(5問)
  3. 民法・その他法令(宅建業法・品確法)(11問)
  4. マンション管理適正化法(5問)

「法令系」の中で、もっとも重要なのは「区分所有法」です。さきほど紹介したとおり、例年なら7問から9問程度が出題されます。

問題数こそ多くはありませんが、他の学習分野の多くは「区分所有法」の理解を前提にしているため、ここが不得意なままだと他の学習にも影響します。

宅建試験では1問しか出題されない範囲のため、すでに宅建に合格済みの人でも、しっかりと学習すべき分野です。

とくに「標準管理規約」(約10問)では、「区分所有法」との相違点がよく狙われます。

たとえば、区分所有法で定めている「原則」に対し、標準管理規約で変更している部分があります。規定の内容は似ているので、ぜひ「違い」に着目して学習するようにしてください。

なお「民法・その他法令」は、宅建試験よりも簡単な問題が多いため、得点源にすることができます。基本的な知識はしっかりおさえるようにしましょう。簡単とは言え、甘く見ると失点しかねないので、入念に取り組むようにしてください。

この分野は、全体の7割から8割の得点を目指したいところです。

ポイント「法令系」は、全体の6割を占める重要分野です。理解に時間がかかるだけでなく、この分野の理解が他分野の理解にも直結するため、早めに学習することが大切です。

3-3.管理実務・会計系(約9問)

「② 管理実務・会計系」は、全50問のうち9問前後が出題されます。具体的な配分は以下のとおりです。

  1. 会計(3問)
  2. 管理実務(6問)

まず「① 会計」については、「仕訳」が2問と「税務」が1問の合計3問で出題される傾向にあります。

それほど難しくないため、過去問を万全にすれば得点源にできる分野です。簿記3級レベルの理解で充分に解答できます。

「② 管理実務」では、「不動産登記法」「マンション標準管理委託契約書」「滞納管理費に対する措置(民事訴訟法等)」が出題されます。意外と細かい知識も問われるので、応用問題にも対応できるようにしておく必要があります。

なお「不動産登記法」宅建資格と重複するところが多くあります。すでに宅建をもっている人なら、「区分所有建物の登記」さえ追加学習できれば問題ありません

ぜひ全体の7割の得点を目指したい分野です。

ポイント「会計」というと苦手意識をもつ人もいるかもしれません。求められるのは「簿記3級」程度のスキルです。繰り返し学習すれば、きちんと対応できるようになります。

3-4.建築・設備系(約11問)

最後は「③ 建築・設備系」です。全50問のうち11問前後が出題されます。具体的な配分は以下のとおりです。

  1. 設備系法令(建築基準法等)(5問)
  2. 建築・設備(6問)

「建築・設備」は、「宅建」試験ではあまり重点的には取り上げられない分野です。難解な問題も多く、出題範囲も広いため、入念に勉強しようとすると意外と時間が取られます。

一方、基本的な問題も出題されるため、「基本的知識」と「過去問」だけをおさえるようにして、あまりに細かい論点は捨てるという選択をする人もいます。

「管理業務主任者」試験は、毎年「合格基準点」が変わります。つまり「絶対評価」ではなく「相対評価」です。

そのため、「誰もが解答できるような問題」には全力で取り組み、「みんなが解答できないような難問」はあきらめるという方法も、効率のよい勉強のためには大事な戦略の一つと言えるでしょう。基本レベルの問題だけでも得点できるように集中するという方法です。

ここも、ぜひ全体の7割の得点を目指したい分野です。

ポイント「建築・設備系」出題範囲が広く、難解な問題も出題されます。あまり細かいところまで深追いせず、誰もが解答できるような「基本知識」については、きちんと得点が取れるようにしましょう。

4.「管理業務主任者の試験内容」のまとめ

管理業務主任者の試験内容・5問免除・宅建との比較も解説

「管理業務主任者」の試験内容について解説してきました。

試験は5つの科目からなりますが、内容で大きく分類すると次の3つのジャンルになります。

  1. 法令系(約30問)
  2. 管理実務・会計系(約9問)
  3. 建築・設備系(約11問)

試験の受験要項や、合格するための対策の概要についても紹介しました。今回の記事をヒントに、ぜひ「管理業務主任者」試験にチャレンジしてみてください。

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