不動産業界でのFPの役割は?FPの資格は就職・転職に活きる?
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「ファイナンシャルプランナーって保険の提案をするというイメージがあるけれど、不動産業界でも役に立つ資格なの?」
「不動産業界でのファイナンシャルプランナーの仕事って、具体的にはどのようなことをするの?」
FP(ファイナンシャル・プランナー)は、個人や中小企業の相談に応じて、資産に関する情報を分析し、ライフイベントに沿った資金計画を立てて人生設計のアドバイスを行うのが仕事です。
年金や金融資産の運用、保険、税金、不動産など、幅広い分野にわたって、お客様のお金に関するアドバイスを行います。
そのため、近年では保険会社など金融機関だけでなく、不動産業界でもファイナンシャルプランナーの需要がますます高まっているのです。
今回は「お金の専門家」であるファイナンシャルプランナーについて、詳しく解説をしていきます。
ファイナンシャルプランナーの資格を活かしながら不動産業界で働くことにご興味がある方はぜひ、この記事を参考にしてください。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
目次
1.不動産業界でのFP(ファイナンシャル・プランナー)の役割
不動産は非常に高額なものであり、お客様にとっては一生に一度の買い物です。
そのため、住宅ローンに関する心配を抱えている方は多く、不動産業界ではそういった悩みに回答できるファイナンシャルプランナーの需要が増えています。
営業マンは売上を伸ばすことに必死なので、第三者的な立ち位置からのお金の専門家が必要とされているのです。
ここでは、不動産業界におけるファイナンシャルプランナーの役割について、詳しく解説をしていきましょう!
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1-1.FP(ファイナンシャル・プランナー)とは?
ファイナンシャルプランナーとは、相談者のライフプランをベースとしながら金融に関するあらゆるデータを集めて分析をし、資産設計やアドバイスを行う「お金の専門家」です。
扱う分野は幅広く、主に下記の6つの分野で活躍しています。
- ライフプランニングと資金計画
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- リスク管理
- 不動産
- 相続・事業承継
このようにアドバイスをするのは金融だけではありません。不動産、保険、年金、税制、相続制度などに関する専門的な知識が必要とされます。
そのため、ファイナンシャルプランナーは、それぞれの分野の専門家と連携して業務を進めることが多いようです。
1-2.FP関連の資格
FPの資格はさまざまなものがあります。
ここでは、日本FP協会が認定している「AFP資格」「CFPR資格」と国家検定である「FP技能士(1~3級)」について解説しましょう。
1-2-1.「AFP資格」「CFP®資格」
日本FP協会が認定するFP資格には、AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)資格と、上級資格であるCFP®(サーティファイド ファイナンシャル プランナー®)資格の2種類があります。
以下の表に、わかりやすくまとめましたのでご参考にしてください。
AFP | CFP® | |
---|---|---|
概要 | ・2級FP技能検定の合格とAFP認定研修の修了が要件 ・日本FP協会へ登録後、2年ごとの資格更新と所定の継続教育が義務 ・基本的なインタビュー技術、提案書の作成技術などさまざまな知識を保有 |
・北米、ヨーロッパを中心に世界25カ国・地域(2021年3月現在)で認められたファイナンシャル資格 ・プロフェッショナルであることを証明 ・2年ごとの資格更新に所定の継続教育が義務 ・国際CFP®組織FPSBとのライセンス契約の下に日本FP協会が認定 |
登録者数 | 日本全体では約16万人(2021年3月現在) | 日本全体で約2.3万人(2021年3月現在) |
認定要件 | ・AFP認定研修の受講修了 ・2級FP技能検定に合格 |
・AFP認定者 ・CFP®資格審査試験に合格 ・CFP®エントリー研修修了 ・一定の実務経験 |
必要な試験 | 2級FP技能検定 | CFP®資格審査試験 |
試験実施機関 | ・日本FP協会 ・金融財政事情研究会 |
日本FP協会 |
受検資格 (いずれかに該当) |
・AFP認定研修の受講修了者 ・3級FP技能検定合格者 ・FP実務経験2年以上 |
・AFP認定者 ・協会指定大学院の所定課程修了 |
CFP®資格の方が国際的に認められた上位資格となります。
1-3.FP技能士の難易度
FP技能士は1~3級まであるファイナンシャルに関する国家検定のひとつです。
2級以上に合格した日本FP協会のAFP認定研修修了者は「AFP資格」を登録する権利が得られます。
FP技能検定は1級、2級、3級の3つの等級があり、それぞれに学科試験と実技試験があります。
学科および実技試験に合格した人は、等級ごとに「2級FP技能士」などとFP技能士として名乗りながら仕事を受けられます。
FP技能士1~3級の合格率は以下の通りです。
FP1級の合格率 | FP2級の合格率 | FP3級の合格率 |
---|---|---|
学科は10%程度 実技は80~90%程度 |
学科が40~50% 実技は50~60%ほど |
学科が70~80% 実技は80~90% |
FP1級の実技試験の合格率は非常に高いですが、これは学科試験の合格者だけが実技試験を受けているからです。
学科試験はかなり難しいので合格率は低く、その学科試験をクリアできた実力の持ち主なので合格率が高いのであり、決して簡単な試験ではありません。
FP1級は実技試験に至るまでが難しいのが特徴です。FP2級は中程度、FP3級は比較的合格がしやすい試験といえます。
1-4.不動産会社と提携しているFPはお客様からの信頼が必要
不動産は高額なものであり、お客様は30年以上など長期間にわたって住宅ローンを返済していくものです。
そのため、第三者的な立ち位置からのお金の専門家として、その後の人生を考えた上でのアドバイスをお客様は求めています。
ただ、不動産会社のお抱えFPとして相談を受けるファイナンシャルプランナーは、どちらかというと不動産会社寄りのアドバイスをすることが決して少なくありません。
不動産会社としては、少しでも多くの物件を販売したいため、どうしても自社に有利な発言をするファイナンシャルプランナーが重宝されます。
ただ、お客様の立場になって公平なアドバイスをしないと結果的に信頼を失い、物件の成約にはたどり着けません。
お客様の人生にプラスになるようなマネーアドバイスができるファイナンシャルプランナーが求められています。
2.不動産取引でFP(ファイナンシャル・プランナー)が活きる時
不動産取引でファイナンシャル・プランナーが活躍できるのは、どんなときでしょうか?
ここでは、代表的な2つのシーンをご紹介していきます。
2-1.居住用住宅購入時
マイホームの購入は、一世一代の大仕事。
大抵の方は高額な住宅ローンを長きにわたって組むため、購入する際には「どこに買うか?」「マンションにするか?」「戸建てを購入するか?」「新築または中古にするか?」など、様々な要素を考えます。
ファイナンシャルプランナーとはいえ、全ての項目に対して完璧な回答ができるとは限りません。
しかし、ファイナンシャルプランナーが宅建の資格など他の不動産資格も保有していれば、不動産の購入希望者に適切なアドバイスをすることができます。
例えば、「今の経済状況で購入するなら中古を選ぶ方がベター」「現在の金融状況では、このような仕組みの住宅ローンがおすすめ」など、具体的なアドバイスが可能です。
2-2.投資用物件購入時
一般の方が不動産投資を始める場合には、ファイナンシャルプランナーにアドバイスを受けることが少なくありません。
一口に不動産投資といって様々な種類がありますが、最も多いのは不動産を購入して第三者に貸し出すことで家賃収入を得る方法です。
例としては、不動産を購入する際に金融機関から融資を受ける方法や、不動産を貸し出す際の家賃設定、節税対策などの知識がファイナンシャルプランナーには求められます。
しかし、ファイナンシャルプランナーはお金の専門家ではありますが、全ての分野に精通しているわけではありません。
例えば法律の専門知識に関しては、弁護士の専権業務になるため、ファイナンシャルプランナーが業務として相談を受けることはできません。
一般論を超えるような税務相談も同様です。税理士の管轄になるため、こちらも踏み込んだアドバイスはできないのです。
ファイナンシャルプランナーとして可能な範囲のアドバイスをしながら、専門知識に関しては、その士業の専門家を紹介することになります。
3.不動産業界での就職・転職にFP(ファイナンシャル・プランナー)は活きる資格?
ファイナンシャルプランナーの資格を保有していると、不動産業界での就職や転職が有利になるようです。
ここでは、不動産業界におけるファイナンシャルプランナーの立ち位置について、詳しく解説をしていきましょう。
3-1.宅建ほどでは無いが有利になることがある
ファイナンシャルプランナーは金融や税制に関する知識が豊富な「お金の専門家」です。
そのため、これらの知識は不動産取引にも非常に役立ちます。
例えば、個人の顧客が不動産投資をするかどうかを判断する際に、「その物件を購入すべきかどうか」「具体的な節税対策」「収益の利回り」などについて的確なアドバイスをすることが可能です。
ファイナンシャルプランナーの資格の他に、宅建や不動産コンサルタントの資格も併せて持っていると、業務の幅はさらに広がります。
3-2.実務に欠かせない知識は3級より2級の方がレベルが高い
ファイナンシャルプランナーは、3級・2級・1級のレベルに分類されており、一番簡単である3級は、ファイナンシャルプランナーの入門編ともいえるやさしいレベルの試験です。
受験者層は、社会人、学生、主婦と幅広く、学科試験の合格率は50~70%という高さで推移しています。
実務に欠かせないレベルの知識を問われるのは2級からとなり、合格率は40%前後。やや厳しくなりますが、本気で勉強に取り組めば、合格できるレベルの試験といえます。
不動産業界でファイナンシャルプランナーの資格を活かして活躍したい方は、なるべく2級以上の取得を目指した方が有利でしょう。
3-3.不動産業界での需要は高い
近年では保険会社などの金融業界だけでなく、ハウスメーカーなど建設業界、さらに不動産業界で働くファイナンシャルプランナーが増えています。
特に不動産業界での需要は高く、不動産業界への就職や転職を考えている方は、取得しているとかなり有利になる資格です。
不動産業界で働くファイナンシャルプランナーは、不動産を購入することを検討しているお客様にアドバイスを行います。
一般のお客様は、物件を購入する際に必要な知識を持っている人ばかりではありません。また、不動産の価格は非常に高額なため、購入にあたっては慎重になってしまうお客様が大半でしょう。
そこで不動産会社はファイナンシャルプランナーを雇い、顧客の相談に乗って、不安や疑問を解決してもらいます。その後、自社が扱っている物件を購入してもらうという算段です。
このようなことからも、不動産業界では今後もファイナンシャルプランナーの需要はさらに高まっていくとみられます。
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4.「不動産 FP」のまとめ
今回は、不動産業界でも熱い注目を集めている「FP(ファイナンシャルプランナー)」について、詳しく解説をしていきました。
ファイナンシャルプランナーが活躍するフィールドは、保険会社など金融機関だけではありません。不動産や税制に関する知識も豊富なことから、不動産業界でも役に立つ資格といわれています。
不動産の価格は数千万など非常に価格が高いため、購入する際には不安でいっぱいのお客様が少なくありません。
したがって、不動産業界で働くファイナンシャルプランナーは、そのようなお客様の不安を取り除くために、お客様のライフプランに合った提案やアドバイスをする必要があります。
ファイナンシャルプランナーの資格を活かしたい方はぜひ、不動産業界で活躍してみてはいかがでしょうか。
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