管理業務主任者試験の難易度は?合格点・宅建との比較も解説!
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「管理業務主任者」試験は難しいのでしょうか?気になりますよね?
ただ感覚として「難しいか易しいか」ときかれれば、「人によって違う」という答えになってしまいますが、
「どのくらい勉強すれば受かる?」
「合格率はどのくらい?」
「ほかの資格と比べて難しさは?」
等の要素から、試験の難易度を知っていくことができます。
この記事では、「管理業務主任者」試験の難易度について解説します。受験の検討の参考、これからの試験勉強のバネや励みにしてください!
目次
1.管理業務主任者の難易度は低いと言われる理由【合格率・合格点】
「管理業務主任者」試験の合格率は20~30%で、合格点のラインは例年、50点満点中の約33~39点です。
約7割の問題が正解できれば合格できると言われています。
これは偏差値で言うと55程度に相当します。平均点よりも偏差値で「5」だけ上、受験者のうち上位約3割に入ることが合格の条件です。
準備期間での答練や模試なども、これを目標にすることができますね。
※実際の過去10年の試験結果データは以下です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 合格基準点 |
---|---|---|---|---|
令和3年 | 16,538名 | 3,203名 | 19.4% | 35問 |
令和2年 | 15,667名 | 3,473名 | 22.2% | 37問 |
令和元年 | 15,591名 | 3,617名 | 23.2% | 34問 |
平成30年 | 16,249名 | 3,531名 | 21.7% | 33問 |
平成29年 | 16,950名 | 3,679名 | 21.7% | 36問 |
平成28年 | 16,952名 | 3,816名 | 22.5% | 35問 |
平成27年 | 17,021名 | 4,053名 | 23.8% | 34問 |
平成26年 | 17,444名 | 3,761名 | 21.0% | 35問 |
平成25年 | 18,852名 | 4,241名 | 22.5% | 32問 |
平成24年 | 19,460名 | 4,254名 | 21.9% | 37問 |
出典:管理業務主任者試験の推移(一般社団法人 マンション管理業協会)
このように合格率20%台前半、合格ラインは約33~39点です。この結果を見て、難しいという人もいれば、簡単という人もいますが、だいたい以下のような論点で考えるのは同じです。
1-1.宅建と試験範囲が同じ部分がある
管理業務主任者の試験は、民法、区分所有に関する法律、借地借家法など、宅建試験と出題範囲がカブる部分があります。
つまり、宅建の勉強をしたことがある人にとってはゼロからのスタートではなく、精神的なハードルも低いわけです。
逆に宅建を受講せずに初学者として、管理業務主任者試験の準備から始める人は「難しい!」と感じる可能性が高くなるでしょう。
宅建以外にも、法科系の資格のための試験勉強経験のある人は、それだけで勉強に対する「慣れ」具合が違うと言えます。
※宅建経験者は「管理業務主任者」のテキストを初読すると、「範囲がカブっている」と、少しほっとします。
今後のスケジュール確認のため、管理業務主任者のテキスト眺めてみたが、宅建知識30%くらい+区分所有法深めた感じ。今の宅建勉強を終わらせたら、勢いでこちらに乗り込めそうだ。ただ、リミットは1か月程度しかない。ついてに不動産経営管理士もある。なかなか厳しい戦い。
— たわ@のんびりFIREまん (@auau300000) September 29, 2020
2時間の持ち時間の中で、四肢択一形式のマークシート試験なので、たとえば「不動産鑑定士」試験のような記述がある試験に比べると、「書けない」ということはない分簡単という見方もあるかと思います。
ただし、マークシートでまぐれで正答できる確率は4分の1ではなく、天文学的に低いため、勉強せずに受かるのはまず不可能です。
また、マンション管理士に合格している人は、「マンション管理適正化法」科目で5点免除がうけられるため、その分合格率はアップ=難易度が下がることになります。
まあそもそも、「管理業務主任者」よりかなり難しいと言われている「マンション管理士」合格者の勉強量が既にあるならば、それでダブル受験組の「管理業務主任者」試験の難易度は相当下がっていると言えるでしょう。
1-2.宅建合格者が受験していると考えると・・・
しかし、宅建に合格している人が多数受験しているのに合格率20~30%と考えると、宅建より難しい!?という考え方もできなくはありません。
宅建の出題より内容が深く多岐となる「区分所有法」と、賃貸物件管理の実務経験の乏しい宅建士にはなじみが薄い内容で、難問が頻出する「建物及び附属施設の維持又は修繕」分野が、宅建経験者にとっては、壁になる部分でしょうか。
また、「管理業務主任者」試験は、例年5~8問程度、難問や、過去問やテキストに登場したことのないような問題が出題されます。
それを除外して43~45問中の35問を正解しなくてはならないとなると、約7割が合格ラインというのは、成り立たないという考え方もありますよね。
2.管理業務主任者に合格するのに必要な勉強時間【難易度】
管理業務主任者試験の合格に要する勉強時間は300~400時間と言われています。
これを準備期間の設定ごとに考えると、400時間必要として、1日あたりの勉強時間は、
半年前開始の場合=2時間強
3ヶ月前開始の場合=4時間半
1ヶ月前開始の場合=13時間強
ということになります。1か月の準備期間は現実的ではありませんね。
この勉強時間は、他の資格の取得経験や勉強方法=通学・通信・独学の別で多少変わるでしょうし、週末にまとめて多めの時間を確保することも可能でしょう。
しかし普段この時間を他のことに使っていることを考えれば、「準備にちゃんと時間を取る」ことも、「難しさ」の要素の一つと言えるかもしれません。
3.管理業務主任者と宅建士など他資格の難易度比較
では、よくセットで取得が勧められ、同じ人に受験される「宅建士」「マンション管理士」との比較では、難易度はどうなのでしょうか?
3-1.宅建士
宅建は合格率が15%くらいなので、そこで比べると合格率は管理業務主任者の方が高いことになります。
ただし、前述のように宅建士が受験して相当数不合格になっていることも考えると、「宅建士より管理業務主任者が簡単」とは、一概にはいい切れない部分もあります。
3-2.マンション管理士
マンション管理士は合格率が8%くらいで、勉強時間も600時間ほど必要です。この勉強時間はざっくりと言って「管理業務主任者」の2倍ですね。
また、マンション管理士試験の出題範囲は宅建よりもさらに管理業務主任者に近いので、比較として「マンション管理士」試験の方が難易度が高いと言えるのではないでしょうか。
4.「管理業務主任者 難易度」のまとめ
以上、「管理業務主任者 難易度」というテーマで解説をしました。試験の難しさのイメージはつかんでいただけたでしょうか?
初学者だからといちがいに「大変そう!」「どうしよう?」と考える必要はないと思います。
「管理業務主任者」はマンション管理士に比べ、企業で求められるので就職口がニーズとしてあります。また、老朽マンションや高齢居住者の増加によって、今後ニーズはますます増えます。
勉強して取得する価値は大きいです。
この点を踏まえて「管理会社で働くぞ!」とモチベーションを高く持って、平易な科目から丁寧にテキスト精読と過去問をやっていけば、合格は難しくないです。頑張りましょう!
- 「管理業務主任者」試験の合格率は20~30%、合格ライン36点目標。
- 「管理業務主任者」試験は宅建など他の資格の経験で難易度が変わる。
- 宅建やマンション管理士などと比べると合格しやすいと言われている。
- 準備に必要な勉強時間は300~400時間程度。
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