任意売却取扱主任者とは?試験内容や取得のメリットを徹底解説!
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この記事を読んでいる方は任意売却取扱主任者に興味を持っているという方が大半でしょう。
しかし、おそらく任意売却取扱主任者に関する情報が少なく、取得するべきか悩んでいるという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、任意売却取扱主任者の概要や試験内容、よく似ている任意売却士との違いについて解説します。
さらに、不動産業界での就職・転職事情を知り尽くした宅建Jobエージェントならではの視点で「取得しても意味ないのではないか」といった疑問にもお答えします。
資格取得を検討している方はぜひ参考にしてください!
1.任意売却取扱主任者とは?
任意売却取扱主任者とは、任意売却の専門家であることを証明する民間資格です。試験の運営や資格の発行は、一般社団法人「全国住宅ローン救済・任意売却支援協会」が行っています。
1-1.任意売却とは?
任意売却は、不動産売却の中でも、住宅ローンを支払っている最中の不動産所有者が、その物件を売却することです。
通常、ローンの返済ができなくなると、住宅ローンを支払っている最中の不動産所は裁判所によって強制的に競売(けいばい)にかけられますが、任意売却することでそれを回避することができます。
詳しくはこちらの動画を参考にしてください。
競売(けいばい)とは?競売とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合に、裁判所の主導でローン返済中の不動産を売却されることです。競売になると売却価格やスケジュールに関して、一切コントロールできない状態になり、市場価格よりもかなり安く買い叩かれてしまいます。
1-2.任意売却取扱主任者の業務内容
任意売却取扱主任者は、任意売却の専門家です。
任意売却では、一般的な売買仲介の業務に加えて、金融機関との交渉も必要です。
基本的に金融機関は、貸した分のお金を速やかに回収したいため、時間がかかる任意売却ではなく競売で資金回収したいと考えています。
そのため、任意売却取扱主任者は物件の売主の代わりに、金融機関との交渉や、売却後のサポートを行います。
1-3.任意売却取扱主任者を取得するメリット
任意売却に関わる業務は任意売却取扱主任者の資格を持っていなくても担当することができます。
しかし、任意売却取扱主任者の資格を取得することで、顧客や金融機関からの信頼が得られ、仕事の幅を広げることが可能です。
1-4.任意売却士との違い
似た名前の資格で任意売却士という資格もあります。
任意売却士とは、一般社団法人「全国任意売却支援協会」が実施している民間資格で、任意売却取扱主任者と同様に任意売却に関する知識を証明する資格です。
ただし、任意売却士は試験が年2回実施されていたり、ネット上で受験できたりと、資格取得のハードルは任意売却取扱主任者よりも低くなっています。
2.任意売却取扱主任者試験の概要
受験資格 | 以下のいずれかに該当する場合は受験できない
・成年被後見人又は、被保佐人 |
試験日時 | 2023年2月15日(水)13:00~15:00 |
出願期間 | 2022年9月1日(木)13:00 ~ 2023年1月31日(火)13:00 |
試験会場 | 北海道・東京・大阪・福岡の全国4会場 |
出題範囲 | ・宅地建物取引業法、民事執行法、税法、民法、弁護士法などの法律問題 ・任意売却取引に必要な手続き等の商慣行や実務に関する問題 |
受験費用 | 16,500円(税込) |
出典:https://www.963281.or.jp/license/
2-1.受験資格
年齢制限や実務経験など、受験に必要な条件は特にありません。受験不可の要件に当てはまっていなければ誰でも受験可能です。
2-2.試験日時
年1回、例年2月頃に実施されています。
2-3.出願期間
試験は年に1回実施され、出願期間は例年、試験日のおよそ1か月前までです。
2-4.試験会場
試験会場は北海道(札幌市)・東京(新宿区)・大阪(大阪市)・福岡(博多区)の全国4都市に設定されています。そのため、地方にお住まいの方にとってはやや受験しづらいかもしれません。
2-5.出題範囲
任意売却取扱主任者試験の出題範囲は、任意売却に関する基本的な知識や法律、実務に関する問題が出題されます。
宅地建物取引業法や民法といった一般的な不動産取引に関する知識も問われるため、すでに宅建士をお持ちの方は比較的簡単に合格できるでしょう。
2-6.受験費用
2022年度の受験料は16,500円(税込)でした。合格後の資格登録には、受験料とは別に55,000円(税込)の指定講習受講料が必要です。
3.任意売却取扱主任者試験の難易度
3-1.合格率
例年の合格率は、40%程度です。
ただし、就職や転職のために取得するというよりは、現職でのキャリアアップを目的として受験する人が多いため、実務経験者や宅建を持っている受験者が大半を占めていると言われています。
そのため、ある程度知識を持った人が大半の中で40%となると、全く知識のない人が簡単に合格できる資格とは言えないでしょう。
3-2.勉強時間
試験に合格するためには、専門知識の習得が必要で、個人差がありますが、中には、3日の勉強で合格できたという人もいます。
出典:https://www.shihou-syoshi.net/yuriblo/2020/05/post-1971.html
3-3.おすすめテキスト
試験対策としては、運営元である全国住宅ローン救済・任意売却支援協会から公式のテキストと問題集が販売されています。
「試験問題の大部分は公式テキストより出題されます。」と公式サイトに明記されているため、公式のテキストで勉強すれば間違い無いでしょう。
4.試験合格後の流れ
4-1.資格登録は試験合格から5年以内
試験に合格しただけでは、任意売却取扱主任者を名乗ることはできません。
試験合格から5年以内に参加費55,000円(税込)の指定講習を受講して、資格登録をする必要があります。
資格登録をせずに5年を過ぎた場合は、再度に受験する必要があるので注意しましょう。
4-2.登録後も定期的に更新が必要
試験に合格し、初回の資格登録を行うと、有効期間5年の資格認定書がもらえます。5年を過ぎるとそれ以降は1年ごとに登録の更新(手数料6,000円+税)が必要です。
5.任意売却取扱主任者は取っても意味ないってほんと?
任意売却取扱主任者は、お客さんからの信頼を得られるという意見がある反面、取得してもあまり意味がないとも言われています。
ここでは、任意売却取扱主任者が意味ないと言われている理由を見ていきましょう。
5-1.独占業務がない
任意売却取扱主任者には、独占業務がありません。
つまり、資格を持っていない人でも任意売却に関する業務を行えるという訳です。
資格の取得にはある程度の勉強と受験料、講習受講料が必要になるため、かかる時間と費用に対して得られる恩恵が少ない(コスパが悪い)とも言われています。
5-2.知名度が低い
任意売却取扱主任者の資格の知名度は、宅建士や賃貸不動産経営管理士といった、不動産業界の中でもメジャーな資格と比較するとやはり劣ってしまいます。
売買仲介や賃貸仲介を行う一般的な不動産会社のお客さんでは、知らない人が大半でしょう。
しかし、任意売却を希望するお客さんからの信頼は得られるため、任意売却を専門とする会社や部署であれば、知名度がなくても資格を活かせるでしょう。
5-3.就職・転職で活かす機会が無い
任意売却取扱主任者は持っているだけで就職や転職の役に立つような資格ではありません。
実際、非公開求人を含む宅建Jobエージェントの求人のうち、応募要件に任意売却取扱主任者を記載している求人はありませんでした。
不動産業界への就職・転職が目的で任意売却取扱主任者を取得しようと考えている人は少し受験を検討した方がいいかもしれません。
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6.まとめ
任意売却取扱主任者は、取得したからといって不動産業界でのキャリアアップや就職・転職に有利になるというわけではありません。
しかし、任意売却の専門知識を身につけることで、顧客や金融機関からの信頼を得られ、仕事の幅が広がる可能性があります。
将来的に任意売却に関わる仕事を行いたい方は、取得を検討してみる価値があるでしょう。
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