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宅建試験の配点割合は?科目別の目標点を紹介!【5点免除についても解説】

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宅建は日本でも有数の難関資格と言われます。

合格するためには対策が必要ですが、何から手を付けたらいいのかわからないという人も少なくないはずです。

宅建を攻略するためにはさまざまなことを知る必要がありますが、まず最初におすすめしたいのはテストの概要と配点を知ることです。

そこで今回は、宅建試験の配点や4つの科目の概要、それぞれの科目で目指すべき点数などを解説します。テストの概要がわかれば、次に取り組むべきことが見えてくるはずです。

監修者棚田健大郎

この記事・サイトの監修者

棚田 健大郎

保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有…続きを読む

不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数10万人以上。

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保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有…続きを読む

不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数10万人以上。

1.宅建の配点を知ることが、合格への近道!

1.宅建の配点を知ることが、合格への近道!

宅建を攻略するためには、まずテスト内容をおさえる必要があります。

宅建の合格率や合格点、科目ごとの配点や出題範囲、試験時間などから見ていくことにしましょう。50問中5問が免除になる「5問免除制度」についても解説します。

ポイント!
宅建を攻略するには、テストの内容や配点、出題傾向を把握しましょう。

1-1.宅建の合格率(過去5年間の動向)と合格点

宅建試験は合計50問から構成され、点数は1問につき1点、合計で50点満点となっています。

四肢択一のマークシート形式の試験で、過去5年間の動向を見ると、合格基準点は31点から37点で推移しています。

以下の数字は、申込者数、受験者数、合格者数、合格率、合格基準点を示したものです。

年度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
平成28年度 245,742人 198,463人 30,589人 15.4% 50問中35点
平成29年度 258,511人 209,354人 32,644人 15.6% 50問中35点
平成30年度 265,444人 213,993人 33,360人 15.6% 50問中37点
令和元年度 276,019人 220,797人 37,481人 17.0% 50問中35点

毎年の合格点は、受験者の上位15%から17%が合格者になるよう計算して設定されています。

そのため、簡単な問題が多かった年は合格基準点が上がり、難しい問題が多かった年は合格基準点が下がるという特徴があります。

平成27年度については31点という低い点数でも合格できましたが、過去4年の数字を見ると、35点から37点が合格点となっています。安全圏を狙うなら、40点以上を目指すのがおすすめです。

※参照「試験実施概況:過去10年分(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)

ポイント!
最近の宅建の合格点は、50点満点中35点〜37点です。ぜひ40点以上を狙うようにしましょう。

1-2.宅建の科目別の配点と出題範囲

続いては、試験科目を見ていくことにしましょう。

宅建業法の第7条によれば「宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準」をおく試験だと位置づけられています。

また同法の第8条では、試験の内容として次の7つのポイントが規定されています。

  1. 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
  2. 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
  3. 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
  4. 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
  5. 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
  6. 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
  7. 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

公式な科目名はありませんが、一般的には「権利関係(民法など)」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」という4つに区分されています。具体的に、科目ごとの配点や出題範囲を見ていくことにしましょう。

なお試験時間は2時間です。また直近の宅建試験の問題については、こちらを参照してください。

ポイント!
宅建の科目は4つ。「権利関係(民法など)」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」に分けることができます。

1-2-1.「権利関係や民法など」(14問)

「権利関係(民法など)」は、試験全体の3割近くを占める重要分野です。

試験問題のうち、第1問から第14問まで合計14問が出題されます。民法が中心で、不動産登記法、建物区分所有法、借地借家法からも問題が出ます。

民法について問われるのは意思表示や代理、相続や賃貸借、抵当権などです。

民法は非常に広い範囲が扱われる一方で、「条文に記載されているかどうか」といった質問もあり、民法を苦手とする受験生は意外と多くいます。

その他、不動産登記についての法律である不動産登記法や、土地・建物を借りる側を保護する借地借家法も出題の範囲です。

不動産の契約に関するトラブルを取り扱うものが多く、宅建士なら知っておかなければならない重要分野と言えるでしょう。

ポイント!
「権利関係(民法など)」はテストの3割を占める分野。幅広い分野を取り扱いますが、宅建士として働くなら知っておかなければいけない内容です。

1-2-2.「宅建業法」(20問)

「宅建業法」は、第26問から第45問までの合計20問です。

50問中20問で、実に4割を占める重要分野になります。メインとなるのは宅建業法、および住宅瑕疵担保履行法になります。

宅建業法は、免許を受けた宅建業者だけでなく宅建士自体の仕事のルールを定めたものです。

不動産の買い主や借り主が契約前に知っておくべき「重要事項の説明」や、不動産売買や賃貸の契約書となる「37条書面」など、不動産業界に従事する上でも、非常に重要な領域になります。

ポイント!
「宅建業法」はテストの4割を占める重要分野です。「重要事項説明」や「37条書面」など、時間をかけて徹底的に頭に入れておきましょう。

1-2-3.「法令上の制限」(8問)

「法令上の制限」は、第15問~第22問までの合計8問です。出題範囲となるのは国土利用計画法や都市計画法、建築基準法、農地法などです。

土地や住宅に関する規制、役所への届け出や開発行為に関するルールなどが取り扱われます。

よりよい暮らしを実現するための「都市の決まりごと」を定めたものが「法令上の制限」だと考えればよいでしょう。

細かい知識を問うものもありますが、「なるほど、こうして都市のバランスが維持されているのか」と発見が多い分野でもあります。

ポイント!
「法令上の制限」は、都市の決まりごとに関する法律の出題がメインです。

1-2-4.「税・その他」(8問)

最後の「税・その他」は、第23問から第25問までの3問、そして第46問から第50問までの5問をあわせた合計8問です。

第23問から第25問については、不動産取得税や固定資産税、所得税、印紙税、登録免許税、贈与税といった税金面の問題、そして地価公示法や不動産鑑定評価基準などから出題されます。

また残りの第46問から第50問については、不動産に関する直近の統計からの出題や景品表示法などが出題の範囲です。

なお第46問から第50問までの5問については「5問免除制度」の対象になります。詳しいことは、この後にご紹介します。

ポイント!
「税・その他」からの出題は8問。このうち5問は後述する「5問免除制度」の対象です。

1-3.「5問免除制度」で45点満点に

宅建試験は50問から構成されています。しかし、そのうち5問が免除になるという「5問免除制度」があります。

申込みをするだけで、5点が獲得できてしまうという制度です。利用できる人は限られていますが、使える人は積極的に利用するようにしましょう。

注意!
「5問免除制度」は、申込みをすれば5点が獲得できる魅力的な制度ですが、利用できる人は限られています。

1-3-1.「5問免除制度」が利用できる人は?

この制度が利用できるのは、宅地建物取引業に従事する人です。

指定された登録講習機関が実施する「登録講習」に申し込んだ上、最後の修了試験で合格すると「登録講習修了者」として認められます。

「登録講習修了者」として認められると、宅建試験のうち第46問から第50問までの5問が免除されます。

1-3-2.登録講習の申込み時期は?

宅建試験の申込みは7月なので、6月中旬までには「登録講習」を修了している必要があります。

登録講習修了者」でなければ、宅建試験の申込みで「5問免除制度」を利用することができないからです。

そのためには「登録講習」の受講申込みを3月までには済ませておく必要があります。注意しましょう。

注意!
「5問免除制度」を利用するなら「登録講習」への受講申込みを3月までにやっておかないと間に合いません。

1-3-3.登録講習の内容は?

5問免除のための「登録講習」は、2ヶ月の通信教育と、2日間のスクーリングから構成されています。

最後の修了試験に合格すると、約1週間で「登録講習修了者証明書」が交付されます。これをもって宅建を申し込むことで、宅建試験から5問が免除されることになります。

2.宅建科目ごとの配点で目標とすべき点数は?

宅建科目ごとの配点で目標とすべき点数は?

科目別の配点と出題範囲を概観してきました。

また過去の合格状況をふまえると、合計で35点から37点、できれば安全圏として40点以上を狙うのがよいと説明しました。

実際に試験にのぞむにあたっては、科目ごとにどのくらいの点数を狙うべきなのでしょうか。それぞれの対策もふくめて紹介します。

ポイント!
50点満点中で40点を狙うなら、4つの科目ごとに目標となる点数を定めましょう。

2-1.「権利関係や民法など」(14問)は7点から10点を

宅建の50問のうち、14問を占めるのが「権利関係(民法など)」です。

このうち、ぜひ7点から10点を目指すようにしてください。

民法は1,000以上もの条文から構成され、理解をするにも時間がかかる領域です。これだけの量を暗記するのは無理なので、暗記することよりも理解することに重点を置きましょう。また頻出問題を見極めて、優先順位をつけた学習することが大切です。

長い文章が多く、とっつきにくい法律用語も目立ちます。しかし法律の考え方がしっかり理解できれば、解きやすい問題が多いのも事実です。

やみくもに暗記するのではなく、理解をしてロジックをおさえることを重視してください。また時間がかかるので早めに取り組むことが大切です。

ポイント!
「権利関係(民法など)」は苦手とする人が多い分野です。暗記より理解に重点を置きましょう。時間がかかる分野なので、早めに手を付けるのがおすすめです。

2-2.「宅建業法」(20問)は17点から19点、できれば満点を

宅建業法」は、50問中20問という超重要分野です。

重要な分野ですが、内容が難しくないため点の取りやすい分野として知られています。17点から19点、できれば満点を目指すように取り組んでください。

理解しやすい問題が多いため、テキストと過去問を往復しながら量をこなしていきましょう。インプットとアウトプットを積み重ねることで、容易に点数アップをはかることが可能です。

一方で、数字などの暗記すべきものが多いため、そこだけが要注意です。しかしそれさえ乗り越えることができれば、高得点が期待できる分野です。

ポイント!
「宅建業法」は満点が狙えます!難しくないので、問題演習を重ねることによって「問題に慣れる」ことが大切です。

2-3.「法令上の制限」(8問)は5点から7点を

法令上の制限」も、暗記力が物を言う分野です。

8問のうち5点から7点が取れるように努力しましょう。不得意に感じる受験生も多いですが、数字や重要事項など、覚えるべきことをしっかりと暗記すれば、高得点を稼ぐことができるはずです。

法令上の制限に出てくる内容は、抽象的でイメージしづらいことも多いです。しかし覚えることができれば得点源にできます。何度も過去問に取り組むことで、少しずつ記憶を確かなものにしていきましょう。

ポイント!
「法令上の制限」は暗記が必須!覚えるのは大変ですが、しっかり覚えてしまえば、確実に点が取れるはずです。

2-4.「税・その他」(8問)は4点から5点を

最後の「税・その他」では、8問中4点から5点を狙うようにしてください。

暗記すべきことも多いですが、出題範囲が広いため、優先順位をつけて学習する必要があります。

難問は捨ててもよいですが、基本的な問題はしっかり覚え、落とさないようにしなければなりません。

なお「税・その他」では不動産に関する統計問題も出題されます。最新の統計から出題されるため、予備校の「直前対策講座」などを利用した学習もおすすめです。

ポイント!
「税・その他」には最新統計からの出題もあります。予備校各社がテスト前に発表する「直前対策情報」をしっかりチェックしましょう。

3.「宅建試験の配点」まとめ

宅建試験の配点割合は?科目別の目標点を紹介!【5点免除についても解説】

宅建試験のテスト内容について、4つの科目の配点や内容、狙うべき点数や対策を解説してきました。

テストに合格するためには、やみくもに勉強をするだけでなく、出題内容をきちんとおさえることが大切です。

宅建試験は暗記しなければいけないことが多く、法律の理解が困難に感じられる部分も少なくないはずです。しかし、おさえるべきところをおさえた上で、テキストと過去問の反復学習を重ねれば、確実に点数は上がっていくはずです。

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