ゼネコンの平均年収!年齢別の給与金額・会社別ランキングも解説!
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建設業界といえば「ゼネコン」が有名です。「総合建設業」を意味する言葉ですが、建設業界の中でも高年収で知られています。
建設業界への就職や転職を考えている人なら、「平均年収が高いのはどんな会社?」「職種や年齢によってどう異なる?」など、気になる人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ゼネコン業界の平均年収をテーマに取り上げます。業界の売上規模で上位14社の年収ランキングや、職種、年代ごとの変化、また高い年収が実現できている背景などをまとめました。
この記事を読めば、ゼネコン業界の年収事情が把握できるはずです。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数20万人以上。
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棚田 健大郎
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目次
1.ゼネコンの平均年収は高い?低い?
「ゼネコン」といえば誰もが知るキーワードですが、その年収の実態はあまり知られていません。統計の数字もふくめて、年収事情を見てみることにしましょう。
1-1.統計で見るゼネコン業界の平均年収
まず結論からすると、ゼネコン業界の平均年収は非常に高いです。後ほど詳しく紹介しますが、ゼネコン大手ともなれば、平均年収が1,000万円を超えているのが実態です。
日本人の平均年収は400万円程度とされているので、1,000万円なら平均の2.5倍です。かなり高い水準にあると言えるでしょう。
基本的な年収モデルは「年功序列」となっており、45歳を超えるあたりで平均年収レベルに到達する傾向にあるようです。働いている人の平均年齢は43歳から44歳となっており、ボーナスが大きく、離職率が低いのも特徴です。
大手ゼネコン5社の詳細について詳しく知りたいという人は、ぜひ次の記事も参考にしてください。
ゼネコンとは?仕事内容・大手5社の売上・年収ランキングも解説 |宅建Jobマガジン
1-2.平均年収の推移と今後
ゼネコンの平均年収は高い水準にありますが、「今後も高水準は続くの?」という点が気になる人もいるはずです。そこで「平均年収の推移」についても見ておくことにしましょう。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によれば、建設業の1人あたりの月給は2018年に42万4,929円となりました。2012年の37万9,866円から連続して上昇しており、全産業の平均値(42万3,467円)を上回る水準となっています。
出典:建設業の月給は全産業平均を抜き「42.4万円」に、労働時間は7.8時間長い【勤労統計】:建設業の人材動向レポート(17)(1/2 ページ) – BUILT
また、日本の建設需要を見てみても、2011年の東日本大震災を契機に「右肩上がり」の成長を続けていることがわかります。
出典:報道発表資料:令和2年度(2020年度)建設投資見通し – 国土交通省
国土交通省の「建設投資見通し」によれば、2010年度の市場規模は42兆円でしたが、2020年は63兆1,600億円になると見込まれています。この継続した数字の伸びは「東京オリンピック・パラリンピック関連需要」が主な原因です。
一方で、「新型コロナウイルス感染症」や「オリンピック需要が終わった後の影響」など、今後の動向については不透明です。
まずここでは、「市場の継続した成長が、高い平均給与の背景にある」という点を押さえておきましょう。
2.ゼネコンの平均年収【会社ランキング順】
ゼネコンの平均年収は高いです。売上大手5社の平均年収を見ると、どの会社も1,000万円を超えています。
しかし会社によって数字が異なるのも事実です。そこで今度は「売上規模」で以下の3つのジャンルに分け、ランキング形式で見てみることにしましょう。2020年3月期の数字を紹介します。
- スーパーゼネコン(売上高が1兆円を超えるゼネコン)
- 準大手ゼネコン(売上高が3,000億円を超えるゼネコン)
- 中堅ゼネコン(売上高が1,500億円を超えるゼネコン)
なお、ゼネコン業界の売上ランキングについては、次の記事も参考にして下さい。
ゼネコンとは?仕事内容・大手5社の売上・年収ランキングも解説 |宅建Jobマガジン
2-1.スーパーゼネコン
売上高が1兆円を超えるゼネコンを「スーパーゼネコン」と呼びます。
日本では5社が該当し、売上順位では「清水建設」「大林組」「大成建設」「鹿島」「竹中工務店」となります。平均年収をランキングでまとめると次のとおりです。
順位 | 社名 | 平均年収 | 売上高 |
---|---|---|---|
1位 | 鹿島 | 1,134万円 | 1兆3,051億円 |
2位 | 大林組 | 1,057万円 | 1兆4,164億円 |
3位 | 竹中工務店 | 1,042万円 | 1兆539億円 |
4位 | 大成建設 | 1,010万円 | 1兆4,095億円 |
5位 | 清水建設 | 1,006万円 | 1兆4,176億円 |
出典:ゼネコンの平均年収ランキング|ゼネコンランキング【2020年版】|アーキブック
なお「スーパーゼネコン」の詳細については、次の記事も参考にして下さい。
スーパーゼネコンとは?5社の年収ランキング・採用大学等を比較して解説! |宅建Jobマガジン
2-2.準大手ゼネコン
売上高が3,000億円を超えるゼネコンを「準大手ゼネコン」と呼びます。
このジャンルに入るのは、売上順に「長谷工コーポレーション」「五洋建設」「フジタ」「戸田建設」「前田建設工業」の5社です。
それぞれの平均年収をランキングでまとめると次のとおりです。
順位 | 社名 | 平均年収 | 売上高 |
---|---|---|---|
1位 | 長谷工コーポレーション | 939万円 | 6,141億円 |
2位 | フジタ | 909万円 | 5,208億円 |
3位 | 戸田建設 | 906万円 | 4,714億円 |
4位 | 前田建設工業 | 928万円 | 3,873億円 |
5位 | 五洋建設 | 876万円 | 5,415億円 |
2-3.中堅ゼネコン
売上高が1,500億円を超えるゼネコンは「中堅ゼネコン」と呼ばれます。
売上規模で1位から順番に並べると「奥村組」「鉄建建設」「東亜建設工業」「東洋建設」の4社となります。平均年収をランキング形式でまとめると次のとおりです。
順位 | 社名 | 平均年収 | 売上高 |
---|---|---|---|
1位 | 奥村組 | 953万円 | 2,224億円 |
2位 | 東亜建設工業 | 877万円 | 1,819億円 |
3位 | 鉄建建設 | 850万円 | 1,902億円 |
4位 | 東洋建設 | 789万円 | 1,567億円 |
出典:平均年収.jp|20代30代40代の年収推移、中央値、男女別の年収推移、企業の平均年収ランキングをまとめたポータルサイト
出典:ゼネコンの平均年収ランキング|ゼネコン.net
3.ゼネコンの平均年収【新卒・20代・年代別】
会社ランキング順に見てきましたが、今度は20代、30代の若手の平均年収や、年代別の変化を紹介します。
3-1.ゼネコン業界、若手の平均年収
ゼネコン業界の場合、基本的な年収モデルは「基本給+賞与」で決まります。この他に「残業代」や「各種手当」があり、他の業種に比べて手厚い傾向にあるのが特徴です。
マイナビエージェントが調査した「業種別平均年収ランキング」とによれば、ゼネコン業界の平均年収は415万円で、20代は393万円、30代は483万円となっています。
出典:ゼネコン|業種別平均年収ランキング【2020年版】│求人・転職エージェントはマイナビエージェント
3-2.鹿島建設の場合(年代別)
参考までに、業界トップの鹿島建設の場合、大学卒の初任給は24万円です。
また「平均年収.jp」のデータによれば、「20〜24歳」が最も低く「50~54歳」が最も高いという「年功序列型」になっています。その後、60歳を超えるとかなり少なくなります。
年齢 | 年収 | 月額給与 |
---|---|---|
20~24歳 | 309万円 | 21万円 |
25~29歳 | 756万円 | 50万円 |
30~34歳 | 824万円 | 58万円 |
35~39歳 | 852万円 | 60万円 |
40~44歳 | 953万円 | 67万円 |
45~49歳 | 1,081万円 | 75万円 |
50~54歳 | 1,179万円 | 81万円 |
55~59歳 | 1,168万円 | 80万円 |
60~65歳 | 770万円 | 54万円 |
出典:鹿島建設の年収給料・20~65歳の年収推移・役職別年収|平均年収.jp
4.ゼネコンの平均年収【職種・役職別】
続いては「職種・役職別」に平均年収の違いを見てみます。
なお、ここでは「ゼネコン」(総合建設業)についてまとめていますが、「サブコン」(下請け)については、次の記事を参考にして下さい。
サブコンとは?ゼネコンとの違いは?大手7社年収ランキングも解説 |宅建Jobマガジン
4-1.職種別
まず「職種」で見てみると、平均年収は次のとおりです。
営業職が高い傾向にありますが、技術や現場に携わる職種の中では「施工管理」が高くなっています。「施工管理」は、現場の工程管理や安全管理を担うのが主な役割です。
職種 | 平均年収 |
---|---|
建築士 | 1級建築士は約640万円、2級建築士は約480円 |
測量士 | 415万円 |
施工管理 | 435万円~580万円 |
建設作業員 | 372万円 |
電気工事職 | 430万円 |
土木作業員 | 380万円 |
施工管理 | 372万円 |
営業職 | 700万円(1,000万円超も可能) |
事務職 | 420万円 |
出典:ゼネコンは高年収?規模や職種別に見る年収アップのポイントをご紹介 | てつまぐ
なお鹿島建設の場合、「総合職」「技術職」「一般職」の3種類に分類すると、次のような結果になっています。トップゼネコンだけあって、かなり高額な年収水準となっています。
職種 | 平均年収 |
---|---|
総合職 | 1,404万円~1,504万円 |
技術職 | 953万円~1,053万円 |
一般職 | 974万円~1,074万円 |
4-2.役職別
今度は「役職別」に見てみましょう。
ゼネコン業界の場合、どの会社も役職が上がるほど給料も増えていく構造になっています。とくに工程管理や納期の管理が重視される業界のため、経験が豊富であるほど高く評価される傾向にあります。
鹿島建設の場合は以下のとおりです。役職によって大きな開きがあるのが特徴です。
役職 | 平均年収 |
---|---|
主任 | 1,047万円 |
係長 | 1,182万円 |
課長 | 1,562万円 |
部長 | 1,726万円 |
5.ゼネコンの平均年収が高い理由
ここまで見てきたように、ゼネコンの年収は一般的なサラリーマンの年収と比べて、かなり高い水準にあることがわかります。
ゼネコンの年収が高い理由は、どのような点にあるのでしょうか。大きく分けて3つのポイントにまとめてみます。
5-1.残業が多い
ゼネコンの年収が高い理由の1つ目は「残業が多い」ということです。
建設業界は「現場」仕事が多いため、とくに繁忙期になると残業が多くなります。定時で帰れることはほとんどなく、工事が忙しい時期ともなれば、夜勤になるケースもあるようです。
終電を逃してタクシーで帰宅をしたり、時には現場の近くのホテルに泊まるといったことも耳にします。
また慢性的な人手不足の業界となっており、1人あたりの業務負荷はどうしても高くなってしまいます。結果として「残業手当」も大きくなり、給与の構造を見ると「残業代で稼いでいる」と言っても良いほどです。
5-2.休日出勤も多い
ゼネコンの年収が高い理由の2つ目は「休日出勤も多い」ということです。
工事が忙しい繁忙期ともなれば、土曜や日曜、祝日等の休日勤務もザラにあります。
工事は土日に進行することもあります。現場作業や現場監督に携わる人なら、当然、土日も仕事をしなければいけないことになります。残業が多い上に休日出勤もあり、残業手当は高額なものとなります。
たとえば、鹿島建設に勤務する人のデータを見ると、年収800万円と年収1100万円の人の給与内訳は以下のようになっていました。残業代の比率の高さがわかります。
【年収800万円のケース】 | |
---|---|
基本給 | 480万円 |
残業代 | 120万円 |
賞与 | 200万円 |
【年収1,100万円のケース】 | |
---|---|
基本給 | 420万円 |
残業代 | 360万円 |
賞与 | 200万円 |
その他 | 120万円 |
5-3.手当が多い
ゼネコンの年収が高い理由の3つ目は「手当が多い」ということです。
前述の「残業手当」だけでなく、「住宅手当」や「通勤手当」など、さまざまな手当があります。中でも現場仕事に近く、危険な内容の仕事ほど、手当が充実している傾向にあります。
たとえば鹿島建設の場合、次のような「手当」や「福利厚生」が用意されています。
■諸手当
- 超過勤務手当、住宅手当、通勤交通費、現場手当、資格取得援助金、海外勤務手当ほか
■福利厚生
- 社宅・独身寮:本社・支店所在地にあり
- 厚生施設:健康管理センター、保養所、契約リゾートホテル、契約スポーツ施設ほか
- クラブ活動:各種文化・運動サークル
- 各種制度:住宅融資制度、持株会など
ゼネコンならではの特徴と言えるのは、社宅や独身寮が整備されている点です。単身赴任の人には「帰宅旅費」の支給もあります(月3回まで)。
また勤続年数が長くなると、現場で「所長」をつとめることもありますが、この場合には「現場手当」に加えて「所長手当」も追加されるという手厚い制度になっています。
6.平均年収が高いゼネコンの探し方
ゼネコンには「残業が多い」「休日出勤も多い」などのデメリットもあります。しかし、これだけ高い平均年収を見れば「ぜひ転職してチャレンジしてみたい」という人もいるはずです。
そこで、年収が高いゼネコンを探すポイントを解説します。
6-1.会社の規模に注目する
すでに紹介したとおり、大手企業ほど年収が高い傾向にあります。そのため、年収が高いゼネコンを探したいなら、大手企業に絞って情報収集をすると良いでしょう。
ただし大手ゼネコンともなると、大卒の新卒でないと難しいのが現実です。
とはいえ、準大手ゼネコンや中堅ゼネコンでも平均年収は十分に高い水準にあります。ゼネコンは人手不足の業界なので、会社規模にこだわらなければ未経験でも採用される可能性はあります。
また会社の規模だけでなく、職種や年代によっても年収は異なってきます。あらゆる方向で情報収集をしてみましょう。
6-2.関連する資格を取得する
また、関連する資格を取得しておくのもおすすめです。
就職や転職に有利に働くだけでなく、就業後も「資格手当」というかたちで収入に反映されるためです。
たとえば、宅建(宅地建物取引士)や建築士、施行管理技士といった「国家資格」があります。詳しいことは、次の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみて下さい。
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「ゼネコン 年収」のまとめ
ゼネコンの平均年収について解説してきました。
この業界は仕事量が多く、1人あたりの業務負荷も大きいのが特徴です。残業や休日出勤が多いことはネックかもしれませんが、それだけ高い年収が得られることも事実です。
今回の記事では、ゼネコン業界の売上規模・上位14社の平均年収ランキングや、職種・年齢別の年収変化、また高年収の理由や高年収ゼネコンの探し方についても紹介しました。
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