宅建士(宅地建物取引士)とは?仕事内容・試験概要・合格ラインを1から紹介

宅建(宅地建物取引士)は、受験者数が令和元年時点で20万人を超えている、日本で最も有名な国家資格の1つです。

宅建(宅地建物取引士)といえば不動産業界がイメージされますが、実は不動産以外にも、金融、建設(建築)、その他一般企業でも評価されることはあまり知られていません。

本日は、そもそも宅建(宅地建物取引士)とは、どんな資格なのか?仕事内容、試験概要、合格ラインまでを網羅的に図解で1から分かりやすく紹介します。

この記事を読むと分かること
  1. 宅建士(宅地建物取引士)とは?
  2. 宅建士(宅地建物取引士)の仕事内容
  3. 宅建士(宅地建物取引士)を取得するメリット
  4. 宅建士(宅地建物取引士)を活かせる業界
  5. 宅建士(宅地建物取引士)試験の概要(合格ライン・合格率)
  6. 宅建士(宅地建物取引士)試験の勉強方法
  7. 宅建士(宅地建物取引士)と組み合わせて年収アップが望める資格

1.宅建士(宅地建物取引士)とは不動産取引に必要な国家資格

宅建士(宅地建物取引士)とは不動産取引をおこなうために必要な国家資格

宅建士(宅地建物取引士)とは、不動産取引に必要な国家資格です。

正式な定義は、次のようにされています。

宅地建物取引士とは、試験に合格し、試験を実施した都道府県知事の資格登録を受け、かつ、当該知事の発行する宅地建物取引士証の交付を受けた者をいいます。

出典:「宅地建物取引士とは」一般社団法人・不動産適正取引推進機構

宅建士(宅地建物取引士)になるには、まず宅建試験に合格する必要があります。

合格後もすぐに仕事ができる訳ではなく、試験開催地の都道府県知事に登録申請をおこない「宅地建物取引士証」の交付を受けなければなりません。

※宅建試験については「4.宅建士(宅地建物取引士)の試験概要」に詳しく記載しています。

1-1.宅建士(宅地建物取引士)とは不動産取引をサポートする専門家

宅建士(宅地建物取引士)とは不動産取引をサポートする専門家

宅建士(宅地建物取引士)は、「売主」と「買主」の間に入り適正な不動産取引をサポートをする役割を担う専門家です。

不動産取引は動く金額が大きく、不動産知識を持っていない方の損害が大きくなる可能性あるためです。

不動産の専門知識を持った宅建士(宅地建物取引士)が間に入ることで、「買主」と「売主」の間での公平な取引を実現させることができます。

1-2.宅建士(宅地建物取引士)にしか出来ない3つの独占業務

宅建士 独占業務

宅建士(宅地建物取引士)の仕事内容は様々ありますが、特に特徴的なのは3つの独占業務です。

  1. 契約締結前の重要事項の説明
  2. 重要事項説明書への記名と押印
  3. 37条書面(契約書)への記名と押印

※宅建士(宅地建物取引士)の仕事内容に関しては、こちらの記事「宅建士の仕事内容メインは3つ!給料や就職・転職に有利な理由を解説」で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

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2.宅建士(宅地建物取引士)を取得する2つのメリット

宅建士(宅地建物取引士)を取得するメリット

宅建士(宅地建物取引士)の資格を取得する2つのメリットを紹介します。

  1. キャリアアップに活かすことができる
  2. 新卒就職、転職にも有利

2-1.キャリアアップが望める

宅建士(宅地建物取引士)の資格は、現在お勤めの企業でのキャリアアップに活かすことが可能です。

不動産の知識だけでなく、民法や税法などの知識を活かして金融機関や保険会社とも交渉をおこなうことができ、会社へ貢献できる幅が広がるからです。

宅建士(宅地建物取引士)の平均年収は約360万円ですが、成果を上げることができれば、給与、ボーナス(賞与)が上がるので、年収アップにも繋がります。

また、多くの不動産会社では宅建資格を持っているだけで「宅建手当」として毎月1万円~3万円を支給されます。年間にすると、12万円から36万円の年収アップです。

※宅建士(宅地建物取引士)の平均年収、給料を上げる方法については、こちらの記事「宅建士の平均年収は約360万円! 組み合わせで給料アップ可能な資格も紹介」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

2-2.新卒就職、転職にも有利

宅建士(宅地建物取引士)の資格は、新卒就職にも有利です。

実際、不動産大手の東急リバブルでは、宅建合格者への優遇選考をおこなっています。

東急リバブル 新卒 宅建

出典:「2020年度新卒採用 東急リバブルの新たな選考」東急リバブル

この図で分かるように、宅建合格者は、通常選考者と違い「履歴書選考」「WEB試験」が免除されています。

※宅建士(宅地建物取引士)の資格が、新卒就職に有利な理由については、こちらの記事「宅建は就職に有利!取得をおすすめする3つの理由や平均年収等を紹介」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

また、宅建士(宅地建物取引士)の資格があれば、40代未経験でも、他業界での「実務経験+実績」があるという条件付きで転職が可能です。

※宅建士(宅地建物取引士)の資格が、未経験の転職にも有利な理由については、こちらの記事「宅建は転職に有利!40代までなら未経験可能な理由と転職先を紹介!」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

3.宅建士(宅地建物取引士)は不動産業界以外にも幅広く活かせる

宅建士(宅地建物取引士)が活きる業界は幅広い

宅建士(宅地建物取引士)の資格は、不動産以外にも活かせる業界が幅広いです。

その中でも、特に強みを活かすことができる就職先は次の2つです。

  1. 金融業界
  2. 建設(建築)業界

1-1.金融業界

金融機関では、ローン審査の担保となる「不動産」を評価するのに宅建知識が役立ちます

不動産の知識があることで、土地や建物の適切な評価をおこなうことが出来ます。

実際、現在「マイナビ転職」で募集中のJASDAQ上場企業のグループ金融機関では、優遇する条件として、金融業界での業務経験の他に「宅建資格」を上げています。

1-2.建設(建築)業界

建設(建築)会社には、自社で作った物件の販売権利がありません。

販売するにも、不動産の知識が役立つため、宅建資格が優遇されます

実際、「リクナビNEXT」で募集中の東京都内のゼネコンでは、宅建士の資格手当として毎月3~6万円が支給されるため、条件が優遇されています。

1-3.一般企業でも評価される

宅建士(宅地建物取引士)の資格は、不動産業界、金融業界、建設(建築)業界以外の一般企業でも評価されます

宅建試験では、宅建業法、建築基準法などの「不動産関連の知識」だけでなく、私達が日常生活をする中で起きる"お金のトラブル"などのルールを定めた「民法」、相続税や固定資産税など"税金"を扱う「税法」など、他のビジネスでも活かすことができる知識が出題されます。

合格者にはその知識があると判断されるため、企業からの評価に繋がるのです。

※宅建士(宅地建物取引士)が有利になる就職先については、こちらの記事「宅建資格が有利になる就職先は?未経験・女性・新卒でもOKな理由も紹介」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

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4.宅建士(宅地建物取引士)の試験概要

宅建士(宅地建物取引士)試験の概要

宅建(宅地建物取引士)試験は、毎年10月第3日曜日に開催されます。

試験内容は、全50問マークシート方式(4肢択一式)。内訳は次の通りです。

  • 民法等(14問)
  • 宅建業法(20問)
  • 法令上の制限(8問)
  • その他関連知識(8問)

詳細は、次の表にまとめました。

試験日 毎年1回10月の第3日曜日。午後1時~午後3時(2時間)
※登録講習修了者は午後1時10分~午後3時(1時間50分)
試験の基準及び内容 1.土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
2.土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
3.土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
4.宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
5.宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
6.宅地及び建物の価格の評定に関すること。
7.宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
試験の方法 50問・四肢択一式による筆記試験。
※登録講習修了者は45問。
受験資格 年齢、性別、学歴に制限なし
試験地 原則、現在の居住地付近で選択
受験手数料 7,000円
実施公告 毎年6月の第1金曜日。官報とホームページで発表
合格発表 12月第1水曜日又は11月の最終水曜日

出典:「宅建試験の概要」一般財団法人 不動産適正取引推進機構

4-1.宅地建物取引業従事者は5問免除

なお、宅地建物取引業従事者は5問免除で受験可能です。

5問免除になることで、合格ラインが5点下がり、合格率は20%近くまでアップします。

宅建 試験 5問免除

なお、この制度を利用するには、不動産会社など宅地建物取引業者で働いている証明となる「従業員証明書」が必要な点に注意が必要です。

出典:「登録講習について」 一般財団法人 不動産適正取引推進機構

5.宅建士(宅地建物取引士)試験の難易度は高め。合格率は15%~18%

宅建士(宅地建物取引士)試験の難易度は高め。合格率は15%~18%

宅建(宅地建物取引士)試験の合格率は、例年15%~18%を推移しており難易度は高めです。

例えば去年、平成30年度の結果は次の通りです。

年度 平成30年度
受験者数 213,993人
合格者数 33,360人
合格率 15.6%
合格点 37点

宅建士試験の合格ラインは、全50問の70%となる35点が目安です。ちなみに、合格するには合計300~400時間の勉強が必要と言われてます。

出題範囲が多岐に渡るため満点合格を目指すのではなく、「宅建業法(20問)で点を稼ぐことが合格の鍵」と言われています。

5-1.宅建士(宅地建物取引士)試験おすすめ勉強法【仕事をしながらでも合格可能】

おすすめの勉強方法は、高校や大学受験で高偏差値の学校に独学で合格した経験がある人以外は、通信講座や専門学校に通うことです。

宅建試験の過去問を徹底的に分析し尽くしたプロ講師から学ぶことで、効率よく学習を進めることができます。この方法で勉強すれば、仕事をしながらでも合格可能です。

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6.宅建士(宅地建物取引士)と組み合わせて年収アップが望める資格5つ

宅建士(宅地建物取引士)と組み合わせて年収アップが望める資格5つ

宅建士(宅地建物取引士)と組み合わせることで、より年収を上げることできる資格があります

ここでは、具体的に5つの資格を紹介します。

6-1.マンション管理士

マンション管理士は、マンション生活で起こる様々なトラブルを、管理組合や住民からの依頼を受けて解決に導く専門アドバイザーです。

宅建試験と同じく、50問の四肢択一試験で、出題科目も似ています。マンションの販売だけでなく、管理までおこなう会社も多いので、取得すると活躍の場が広がります。

参照:「マンション管理士とは?」公益財団法人 マンション管理センター

6-2.賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士は、賃貸アパートやマンションなどの管理に関する専門家です。

業務内容は、市場調査から入居者募集、クレーム対応や退去立会いまで多岐に渡ります。

賃貸不動産経営管理士

出典:「賃貸不動産経営管理士とは」一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会

試験は40問の四肢択一で、民法など出題科目も似ているので宅建試験後に勉強するのにおすすめの資格です。

6-3.不動産鑑定士

不動産鑑定士は、社会情勢や景気により変動し続ける「不動産」の適切な価値を査定する専門家です。

弁護士、公認会計士と並び、日本3大資格と呼ばれる難関で、不動産業界だけでなく、金融、コンサルティング業界で活躍しています。

試験科目は、民法など宅建と重なる部分はありますが、論文式試験も出題されるため相当の勉強が必要です。

資格を取得するのには、個人差はありますが、実務修習を含めて最短2年~3年程度と言われています。

参照:「私たち不動産鑑定士です」国交省

6-4.日商簿記2級

日商簿記2級は、企業の財務諸表を分析する「お金の流れ」の専門家です。

「企業が応募者に求める資格ランキングトップ10」で第1位に輝くなど、企業からの需要も高いです。宅建とダブル取得しておくと、活躍の場が広がります。

試験は年に2回開催されており、合格基準は70%以上です。

出典:「企業が求める資格」日本商工会議所

6-5.FP(ファイナンシャル・プランナー)

FP(ファイナンシャル・プランナー)は、人生で必要になるお金の資金計画を立て、経済的な面から夢や目標の実現をサポートする専門家です。

不動産を売る際に、FP(ファイナンシャル・プランナー)の知識があると、お客様の経済状況に合わせた、より細かな資産運用の提案が出来るようになります。

また、専門知識を活かして、保険会社や金融機関などに就職・転職する際にも有利に働きます。

3級FP技能士であれば、ご確立60~80%と合格率も高いので簡単に取得することができます。

出典:「FPとは」NPO法人日本FP協会

※FP(ファイナンシャル・プランナー)の資格を取得した場合の就職先については、こちらの記事「宅建資格が有利になる就職先は?未経験・女性・新卒でもOKな理由も紹介」で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

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7.宅建士(宅地建物取引士)とは?のまとめ

宅建士(宅地建物取引士)とは?仕事内容・試験概要・合格ラインを1から紹介

以上、そもそも宅建(宅地建物取引士)とは、どんな資格なのか?仕事内容、試験概要、合格ラインまでを網羅的に図解で1から分かりやすく紹介しました。

もしも何か不明な点、聞いてみたいことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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