不動産業界の仕事内容は女性には危険?キャリアアップ方法も解説!
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「不動産業界って男性社会らしいけれど、女性でも無理なく働けるのかな?」
「女性が不動産業界で働くのには、リスクがあるというのは本当?」
男女平等社会が提唱されている昨今においては、不動産業界でも女性が働きやすい環境づくりを構築している会社が多くなっています。
とはいえ、女性が男性並みに働くことは、不動産業界においても容易なことではありません。
この記事では、不動産業界で働く女性の仕事内容や、メリット・デメリットについて解説をします。これから不動産業界で働くことを検討している女性の方はぜひ、参考にしてください。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数10万人以上。
この記事・サイトの監修者
棚田 健大郎
保有資格:宅地建物取引士、管理業務主任者、マンション管理士、賃貸不動産経営管理士、行政書士、FP2級など多数保有
不動産業界歴10年以上。元上場企業不動産会社エイブルの営業マン。3000人の社員の中で、仲介手数料売り上げ金額第1位となるトップセールスを記録。個人のYouTubeチャンネル“棚田行政書士の不動産大学”では、登録者数10万人以上。
目次
1.不動産業界での女性の仕事内容【基本知識】
不動産業界では女性だからといって、仕事内容が違うということは表向きにはありません。
ただし、依然として男性社会であり、女性が少ないのは事実です。ここでは、不動産業界での女性の現実について解説をします。
1-1.不動産業界の男女比
不動産業界で働いている人の男女比は、男性はおよそ6割で女性が約4割とされています。
公益財団法人不動産流通推進センターが調査した、「不動産業の就職者の男女内訳(4年制大学卒業者)」によると、平成31年3月時点での男性就業者は8,463 人(59.1%) 、女性就業者は5,855 人(40.9%) という結果になりました。
平成17年と比較すると就業者数は2倍に増えましたが、男女の比率は平成17年から、ほぼ変わらないのが特徴です。*1
また、大企業ほど女性が少ない傾向にあり、30人以下の企業では44.7%を女性が占めていますが、30人以上の企業では32.2%と10%以上も少なくなりました。
不動産以外の業種を含めた非農林業では、30人以下の企業は46.2%、30人以上の企業では42.8%と3.4%しか差がないことからも、企業規模が小さいほど女性の割合が多いといえます。*2
2.不動産業界での女性の仕事内容
不動産業界で女性がしている仕事は、営業、事務、管理、その他などに分かれています。ここでは、それぞれの仕事内容について解説をしていきましょう。
2-1.営業
女性が不動産業界で就業する場合は、賃貸営業として働く人が多いようです。
賃貸営業は反響営業のため、飛び込みやテレアポなどは原則ありません。また、女性ならではのきめ細やかな気配りで、お客様に質の良いサービスを提供しています。
おもな仕事内容は以下の通りです。
- お客様の要望や予算などをヒアリング
- 希望物件に案内する
- 契約をクロージング
賃貸営業に欠かせない業務である「ヒアリング」では、女性の方が安心感を与える場合が多く、お客様の希望や予算などを上手く聞き出せることでしょう。
「物件案内」では、女性ならではの視点を活かして、物件の良さをアピールできます。「クロージング」では、物件についての詳細や初期費用、毎月の家賃などを最終的にお客様に説明をして、契約後にトラブルが発生しないよう確認をします。
また、賃貸営業だけでなく、売買営業でも活躍している女性は少なくありません。男性以上にバリバリ働いて、高額な年収を得ている女性営業ウーマンも存在します。
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2-2.事務
不動産事務は、不動産業界の中でも特に女性に向いている仕事です。
営業のようにノルマがないため、安定して働けます。パートで働ける場合もあり、小さなお子さんがいる女性でも家庭と両立しながら働けるでしょう。
おもな仕事内容は以下の通りです。
- 一次接客・問い合わせ対応
- 広告物の作成
- データ管理
- 契約書等の作成および説明
店舗に来店されたお客様や電話の受付など、一次的なお客様の対応を行います。
物件の紹介や案内などの接客業務は営業マンの担当なので、それ以上の業務は行いません。
代わりに集客に必要なチラシなどの広告物の作成や、不動産の物件情報や顧客情報のデータを入力・更新する情報管理を行います。
営業マンに頼まれて、不動産売買契約書や重要事項説明書などの書類を作成するのも重要な仕事です。宅建士の資格を持っていれば、営業マンに代わって顧客に重要事項の説明もできます。
パートや時短勤務などで家庭と両立させながら働く女性も多く、専門的な資格を活かしてやりがいのある仕事に取り組めます。
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2-3.管理
不動産管理の仕事で働く女性も少なくありません。
マンション以外にもショッピングモールやビルなど、委託された物件の維持や運営管理を行います。営業と違いノルマもなく、比較的安定した職種といえるでしょう。
おもな仕事内容は以下の通りです。
- 入居者や入居テナントの募集や管理
- 建物の修繕手配やメンテナンス管理、建物の掃除
- 入居者や入居テナントからのクレーム対応
過剰なノルマがないため、上司から突き上げをされることはありませんが、その分、入居者などからクレームが多く入るのがデメリットです。
建物の故障には迅速な対応が求められるため、対応が遅くなると入居者の怒りを買ってしまうこともあり得ます。
年収も営業のように高いわけではなく普通程度ですが、長く仕事をしていくうちにだんだんと管理業務の知識を覚えられるので、安定して働きたい方にオススメです。
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2-4.その他
その他の不動産関連の仕事には、経理もあげられます。
不動産業界ならではの専門的な仕訳処理なども覚えなくてはなりませんが、働いているうちに少しずつ知識が身に着いてくるので心配いりません。簿記などの資格がなくても採用されます。
おもな仕事内容は以下の通りです。
- 伝票や請求書の作成
- 帳簿の記帳
- 取引先への支払い
- 税金関係の各種申告
決算期には、「賃借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」などの「財務諸表」の作成もこなします。
その他の業務としては、「仕入れ」や「不動産コンサルタント」など専門性の高い仕事もありますが、これらの仕事は男性の方が多いようです。
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3.不動産業界で女性が働くメリット【仕事内容】
不動産業界では、スキルや実力があれば性別に関係なく活躍できます。
ここでは、不動産業界で女性が働くメリットについて解説をしていきましょう。
3-1.性別関係なく活躍できる
不動産業界では性別に関係なく、活躍することが可能です。
特に、不動産営業の仕事は実力次第なので、女性でも手腕を発揮すれば高収入も夢ではありません。現に、若い女性でも売買営業として年収2,000万円以上を稼いでいる人も実在します。
学んだ知識を実生活に活かせるのもメリットです。自分自身で家を借りたり購入したりする際に、仕事で得た知識が役に立つでしょう。
近年では国が「働き方改革」を企業に向けて提唱していることもあり、女性が働きやすい環境が整えられつつあります。
そのため、産休・育児休暇制度の整備や、育児休暇の取得を推進する企業も増加し、子育てをしながら仕事にも取り組めるようにサポート体制がなされるようになりました。
こうした企業側のバックアップもあり、育児と仕事を両立させながら働く女性が不動産業界でも増えています。
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3-2.選べる仕事が多い
女性が不動産業界で働く場合、選べる仕事が多いのもメリットのひとつです。
例えば、営業職なら売買営業や賃貸営業、事務職も選べます。管理や仕入れなども適性が合えば女性が就業することも無理ではありません。
一方、男性の場合は事務職になかなか入れず、営業や管理の仕事が多いようです。そのため、選択肢としては男性よりも広いといえます。
働き方もパートや時短勤務、フルタイムと、自分のライフスタイルに合わせて柔軟な働き方をする女性が増えています。
仕事と家庭のバランスをうまく保って無理のない働き方をすれば、長く働くことができるでしょう。
3-3.お客様に警戒されづらい
女性ならではの柔らかさや物腰で、お客様に警戒されづらいという点もメリットです。
例えば、男性からの営業を怖いと思う人は少なからず存在しますが、女性からの営業は警戒されない傾向にあります。
最近では賃貸営業などでも、女性だけのスタッフで運営している店舗も少なくありません。若い女性が初めて賃貸物件を借りる時などは、スタッフが女性だと安心するようです。
また、管理業務の場合はオーナーさんと直に接触をすることも多いですが、女性特有の細やかな気配りを発揮し、良好な関係を保てます。
4.不動産業界で女性が働くデメリット【仕事内容】
男女平等社会が謳われている昨今ですが、女性が不動産業界で働くことは簡単なことではありません。
ここでは、不動産業界で女性が働くデメリットについて解説をしていきます。
4-1.業界の体質が古い
残念ながら不動産業界の体質は、まだまだ昔気質で古いといえます。
改善されてきているとはいえ、いまだに男性の比率が多く、セクハラ、パワハラが蔓延している会社も残念ながら残っているようです。
体育会系の風潮が根強く残り、新人研修などでは砂浜を全員でシャトルランをしたり、大きな声で社訓を叫ぶなど、一部上場の会社でもいまだに実施しています。なかには耐えきれずに、研修中に泣いてしまう女子社員も少なくありません。
時代の流れに乗り切れていない会社も多く、IT化が進む近年においてもメールではなくFAXでやり取りをする会社も多く存在します。
これからは内見や契約などほとんどの業務がオンラインでできるため、進化した時代に沿った営業方法を実践していく必要があるでしょう。
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4-2.女性特有の危険性がある
男性と違い、女性の場合は自分の身が危険にさらされやすいという懸念があります。
例えば営業の場合、男性と1対1になって危害を加えられる、セクハラを受けるという事件も、事実としてはゼロではありません。
内見の時は部屋の中に男性客と二人きりになるため、万が一、襲われでもしたら大変なことになってしまいます。
2020年には横浜市で、不動産会社の女性社員が物件案内中に、男性客に刺されるという事件が発生しました。
幸い、命に別状はありませんでしたが、この事件は不動産業界に大きな衝撃を与えたものです。*3
店頭では来店客の真意を見抜くことは不可能であり、犯罪から身を守ることはかなり難しいといえます。
4-3.受け入れ体制が未整備
女性が活躍できる社会が推進されている昨今ですが、全ての不動産会社で女性のワークライフバランスが受け入れられているわけではありません。
出産、結婚など、女性特有のイベントがあった場合、それを受け入れてくれるのは資本力のある大企業くらいで、中小企業の場合は女性の育休・産休などの体制は整備されていないのが現状です。
したがって、子供を出産した後は働くことができなくなり、退職に追い込まれてしまうことも少なくありません。
中小企業の不動産会社で働く女性も多いため、どの会社においても女性が働きやすい環境を整えることが求められています。
5.不動産業界の女性の仕事内容に関する質問
ここでは、不動産業界で実際に働いている女性の仕事内容に関する質問について回答例をご紹介していきます。
5-1.未経験の女性でも働ける?
女性だからといって差別されることは、表向きはありません。
営業職でも特に賃貸仲介では、女性で未経験から活躍している人も多いようです。また、売買営業でも男性以上に成果を上げて、高年収を得ている女性も実在します。
不動産業界で必要なのは何といっても「やる気」です。仕事を続けて行くうちにスキルや知識は覚えていけるので、未経験の女性でも採用される可能性は十分あります。
5-2.中卒の女性でも働ける?
会社によるため一概には言えませんが、20代など年齢が若くやる気がある人ならば、中卒の女性でも採用される可能性は少なくありません。
宅建など、不動産関連の資格があるとさらに有利なので、持っていない人は取得を目指すと良いでしょう。
不動産業界は実力主義のため学歴はさほど重視されませんが、大手不動産会社の場合は大卒でないと原則、採用はされません。
中小企業の会社なら、将来性を見込んで採用してくれることもあるので、中卒の場合は小さな不動産会社からキャリアをスタートさせるのをオススメします。
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5-3.営業事務で入っても営業に回される?
基本的に営業事務として入社した場合は、営業に回されることはありません。
事実としてそういう会社もあるかもしれませんが、基本的には無いでしょう。とはいえ、よほど人手不足になった場合などはあるかもしれないので、会社の事前調査が重要です。
インターネットで元社員の口コミを調べたり、転職エージェントのアドバイザーに聞いたりして、確かな情報をつかみましょう。
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5-4.キャリアアップの方法は?
キャリアアップの方法には、「会社で出世する」「他の会社に転職する」の2通りがあります。
女性でも成果を上げれば社内で昇進する可能性があるので、役職についてさらにバリバリ働くことも夢ではありません。
「いくら成果を上げても給料に反映されない」「男性社員より成績がよいのに、女性というだけで昇進のチャンスがない」など、自分のキャリアが上層部に認めてもらえない場合は、転職を考えてもよいでしょう。
自分のキャリアに見合った評価がされない場合は、違う会社で働いた方が能力を活かせます。
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6.「不動産 仕事内容 女性」のまとめ
今回は、不動産業界で働く女性の仕事内容について詳しく解説をしました。
一部の不動産会社では、まだまだ男性社員の方が有利な傾向があり、就業者の比率も女性の方が少ないのが現状です。
しかし、女性ならではの気配りや丁寧な仕事の仕方が喜ばれることも多く、営業でバリバリ働いている優秀な女性社員も少なくありません。
女性が持つ柔らかさや高いコミュニケーション能力を活かして、ぜひ不動産業界で活躍をしてください。
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出典:*1 公益財団法人不動産流通推進センター P19
出典:*2 不動産キャリアエージェント「不動産女子をすすめる4つの理由~不動産業界における女性の就労・転職について~」
出典:*3 毎日新聞「女性従業員に暴力やセクハラも…「密室」の物件案内にリスク 不動産業界苦悩」
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