この記事を開いた皆さんは不動産事務職の平均年収がいくらか？どのような仕事内容でこの収入が得られるのか？また他の事務職とどう違うのか気になる方が多いのではないでしょうか。

本記事では、不動産事務の年収や仕事内容、他業界の事務職との年収比較、そして転職を有利に進めるためのポイントなどを詳しく解説します。

不動産事務職への転職を検討している方や、不動産業界に興味がある方は是非ご覧ください。

1.不動産事務の平均年収は？

1-1.不動産事務職の平均年収

早速ですが、求人ボックスのデータによると、不動産事務の平均年収は約413万円*1でした。

これは日本全体の平均年収である約460万円と比較してやや低めの水準にあります。

ただ、安定した収入を得られる職種ではあるため、仕事内容について後ほど解説します。

また、当データには以下のような補足もございました。

正社員の給料分布を見てみるとボリュームが多いのは368〜434万円の水準で、平均年収の413万円もこのゾーンに含まれています。

もちろん勤務先や経験・求められるスキルによっても差が生じるため、この範囲より高い場合も低い場合もあると思いますが、もし高年収を目指したいのであれば他の職種も検討すべきでしょう。

また、不動産業界全体の平均年収は514万円というデータがあります。
不動産事務の平均年収よりかなり高いですが、これはつまり不動産営業職の高いインセンティブが平均年収を引き上げているということです。
ただ、営業職は厳しいノルマがあります。
年収も大事ですが自分が向いているかを考えて転職を検討すべきでしょう。

出典：*1 不動産事務の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス 給料ナビ

1-2.地域別の年収差

また、同データには地域別の年収も記載されておりましたが、最も平均年収が高いのは関西地方で、特に滋賀県は418万円と高水準のようです。

一方で、最も低いのは宮崎県の298万円でした。

このように、不動産事務の年収には地域差が大きく、都市部では高い傾向があります。地域の経済状況や不動産市場の活発さが年収に影響していることがわかります。

1-3.その他年収に影響を与える要因

紹介したのはあくまで平均年収であり、実際には経験が長いほど業務に対する理解が深まるため、昇進や給与アップに繋がります。

特に、契約書作成や経理業務など専門的な業務を担当することで、年収が上がる可能性があります。

また、勤務する企業の規模も大きな影響を与えるため、さらに大手企業に勤めるとボーナスや昇給も期待できるため、全体的な年収が向上することが多いです。

2.不動産事務と他業界の事務職の年収比較

さて、前の章では不動産事務職の年収について紹介しましたが、他の事務職とはどう違うのでしょうか？

ここでは、各事務職の年収及び業務内容を比較していますので、事務職に転職を考えている方は、ぜひご参考にしてください。

職種	年収	業務内容 概要
不動産事務	413万円	物件情報の管理や問い合わせ対応など多岐にわたるが、企業規模により対応範囲が変わる。宅建資格があると有利。
一般事務	322万円 *2	電話対応や来客対応、書類作成、データ入力などが含まれます。特別な資格が不要なため、未経験者でも始めやすい。
経理事務	352万円 *3	企業の財務管理をサポートする重要な役割を担い、会計ソフトやExcelを使用して業務を行います。日商簿記検定などの資格があると有利。
医療事務	343万円 *4	病院やクリニックでの受付業務や会計、データ入力などを担当します。医療事務技能審査試験（メディカルクラーク）や医療事務管理士などの資格があると有利。
金融事務	403万円 *5	銀行のバックオフィス業務を担当します。基本的なPCスキルだけでなく金融機関での法務・税務の知識が求められるため、専門性が高い職種。
貿易事務	472万円 *6	国際取引に関する事務作業を担当し、語学力が求められることが多い。 また、貿易実務検定や通関士の資格があると有利。

不動産事務の年収は他の事務職と比較して、やや高めの水準にあることがわかりました。

貿易事務や金融事務も同様ですが、専門性が求められる職種は年収が高い傾向にあります。

出典：*2 一般事務の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス 給料ナビ
出典：*3 経理事務の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス 給料ナビ
出典：*4 医療事務の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス 給料ナビ
出典：*5 銀行事務の仕事の年収・時給・給料 | 求人ボックス 給料ナビ
出典：*6 貿易事務 給与 | Indeed キャリアエクスプローラー

3.不動産事務の仕事内容

ここまで不動産事務職の年収や他業界の事務職と比較してきました。

ただ、給与だけでなく、仕事内容が自分に合っているか判断したうえで検討を進めていただければ思いますため、業務についても見ていきましょう。

前提として、不動産業の事務職は「地元の不動産会社」「大手不動産会社」どちら勤務なのかで仕事内容が異なります。
不動産事務への転職を検討している方は、それぞれの違いも比較してどちらが自分に向いていそうか判断してみてください。
「地元の中小不動産会社」（地域に密接する不動産屋さん）
「大手不動産会社」（都心などにオフィスを構える大手の会社）

3-1.地域密着型の小規模不動産会社の場合

地域密着型の小規模不動産会社では、賃貸物件の問い合わせ対応や物件情報の管理、チラシ作成、電話対応など多岐にわたる業務を行います。業務の幅が広く、地域に密着したサービスを提供することが特徴です。

不動産業界に特化した仕事以外も多く、他の業界・企業と近しい部分もあるでしょう。

3-2.全国展開の大手不動産会社の場合

大手不動産会社の場合、業務の範囲がより特化していることが一般的です。書類作成や契約書作成、入居情報の更新作業など、一つの業務に集中して取り組むことが求められます。

ひとつの業務を責任を持ってミス無く行うことができる方に向いているといえるでしょう。

以下の記事・動画では、より詳しく解説しておりますため、是非ご一読ください！不動産事務で働くのはやめたほうがいい？ 仕事内容や向いてる人の特徴を解説！

4.不動産事務への転職成功を目指すには？

ここまで読んで不動産事務職に興味を持った方もいるのではないでしょうか？

最後に、そんな方に向け転職を有利に進めるためのポイントを紹介していきます！

4-1.資格の取得

不動産事務は資格がなくても採用されやすい職種ですが、資格を取得することでキャリアアップや資格手当が期待できます。

特に「宅地建物取引士（宅建士）」は不動産会社で重宝される資格なので、まずは宅建の取得を優先すべきと考えます。

また、不動産管理会社の場合はマンション管理士や管理業務主任者などの資格も役立ちますし、経理として入社するのであればFP2級や簿記もあると有利に働くでしょう。

資格を持つことで、転職時に有利になるだけでなく、キャリアの幅も広がります。

宅建があれば不動産業界が未経験でも転職できる？未経験OKな理由、年齢別の転職難易度について解説

宅建とのダブルライセンスにおすすめの資格8選！宅建との親和性や難易度について解説

4-2.志望動機・自己PRを準備する

不動産事務は比較的採用されやすい職種ですが、より良い企業に転職を成功させるためには勿論準備が大切です。

ポイントとしては「論理的であること」や「根拠が明確なこと」が大切です。

逆に「プレッシャーが少なくて楽そうだから」「定時で帰れそう」といった会社の利益より自分の利益を追求するような内容はNGです。

また、自己PRとしては事務職の経験があるのであればそれを活かすのがよいでしょう。

ただ、事務職の経験が乏しい場合でも以下のような特性をアピールできる材料を準備すれば、適性があると認められやすくなるはずです。

不動産事務に向いている人の特徴
細かい作業が得意な人
土日休みでなくてもいい人
クレーム対応への耐性
周りと積極的にコミュニケーションを取れる
自発的に業務に関する学習をできる

以下に例文を纏めた記事もありますため、是非ご覧ください！

【例文あり】不動産事務の志望動機をキャリアアドバイザーの解説付きで紹介！

4-3.転職エージェントに相談してみる

良い転職をするには良い求人を見つけることもいい準備をするのと同じぐらい重要です。

しかし、企業の内部的な実態などは正確な情報をつかみにくい、、、

転職エージェントならば、その企業に詳しいエージェントが転職成功までサポートしてくれますし、

気になることがあればいつでも質問・相談することもできます。

履歴書の作成や面接対策までサポートしてくれるエージェントもあるため、初めて転職する方でも安心です。

不動産業界への転職でおすすめの転職エージェントはこちらの記事でご紹介しています！

不動産業界に強いおすすめ転職エージェント20選【2024年最新版】

5.不動産事務の年収まとめ

不動産事務は、平均年収413万円と日本の平均年収よりはやや低いものの、安定した収入が得られる職種であることがわかりました。

地域や企業の規模によって年収に差が生じることがあり、特に大手企業に勤務することでボーナスや昇給のチャンスも増える傾向にあります。

他の事務職と比較すると、専門性のある業務や資格が収入に影響を与えることがわかりました。

不動産事務に興味がある方は、資格の取得や自己PRの準備を通じて、キャリアアップや年収アップを目指してみてください。

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