宅建は不動産業界の人気資格!独学でも合格可能?受験資格は?就職・転職に有利になるかも解説
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不動産といえば「宅建」と言われます。
しかし「そもそも宅建は何のためにあるの?」とか「不動産投資や不動産賃貸業にも宅建は必要?」と聞かれると、即答できない人も多いのではないでしょうか。
宅建は毎年20万人が受験するマンモス資格です。しかし、宅建の意味やメリットを充分に理解しないまま受験している人もいるようです。
そこで今回は、宅地建物取引士(宅建士)資格の役割や取得メリット、宅建業者が宅建士を欲しがる理由などを解説しました。
また「宅建なんて役に立たないよ」という声もあります。この点についても詳細を解説しました。この記事を読めば、宅建試験への理解がよりいっそう深まるはずです。
- 宅地建物取引士とは【不動産業と宅地建物取引業の違い】
- 宅建資格が不動産業界で重要な理由
- 宅建資格は不動産業界では役に立たない?
- 宅建資格はメリットが多い【不動産業界以外でも役立つ!】
目次
1.宅地建物取引士とは【不動産業と宅地建物取引業の違い】
宅建試験に合格すると「宅建士」として登録できるようになります。
宅建士とは、どのような存在なのでしょうか。改めて確認してみることにしましょう。
1-1.宅建士とは?
宅建業法を見ると、宅建士は「宅地建物取引士証の交付を受けた者」と定義されています。
この「宅地建物取引士証」の交付を受けることができるのは、宅建士登録をした人だけです。そして宅建士登録が可能なのは、宅建試験に合格した人だけです。
つまり宅建士とは「宅建試験に合格し、宅建士登録をした上で、宅建士証の交付を受けた人」のことを指します。
そのため、
- 宅建に合格しただけの人(宅建士試験合格者)
- 宅建に合格し、宅建士登録を行っただけの人(宅建士資格者)
は、宅建業法でいう「宅建士」には当たらないということになります。
1-2.宅建士だけに許される3つの「独占業務」
宅建士になると、次の業務を行うことができます。
- 重要事項の説明
- 重要事項説明書(35条書面)への記名・押印
- 契約書(37条書面)への記名・押印
この3つの業務を行うことができるのは「宅建士」のみです。宅建士だけに許されているため「独占業務」と呼ばれます。
もし宅建士でない人が上記の業務を行った場合は、宅建業法違反になります。
1-3.宅建の試験概要
宅建は、国から「宅地建物取引に関する専門知識がある人」としてのお墨付きがもらえる国家資格です。一度合格すれば一生有効です。宅建試験の概要は次のとおりです。
試験時期 | 毎年10月の第3日曜日(実施発表は毎年6月の第1金曜日) |
---|---|
受験資格 | なし |
試験の形式 | 学科(マークシート方式50問:四答択一式) |
合格点 | 35点〜37点(受験者のレベルで変化) |
合格率 | 15%〜17% |
受験者数 | 毎年20万人前後 |
試験科目 | ・権利関係(民法など) ・宅建業法 ・法令上の制限 ・その他 |
勉強時間 | 200~400時間 |
受験料 | 7,000円 |
申し込み方法 | 郵送かインターネット |
資格の有効期限 | なし(ただし宅建士に登録した場合は5年) |
独学による合格の可能性 | 難しいが、独学でも不可能ではない |
公式サイト | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構 |
詳しい内容については、以下の記事も参考にしてください。
宅建の試験内容・2020年(令和2年)の変更ポイント・出題割合を攻略! |宅建Jobコラム
1-4.不動産業と宅地建物取引業の違い
ここまで「宅建士」について説明してきました。「宅建士」は「宅地建物取引士」の略称です。しかし「宅建業」(宅地建物取引業)と「不動産業」は異なります。
言葉が似ているため、違いがわかりづらいかもしれません。イメージとしては、大きなくくりとしての「不動産業」があり、その中の一部に「宅建業」があると考えてください。順番に説明していきましょう。
まず「宅建業」について、宅建業法では次のように定義されています。
条文をわかりやすく分解して説明すると、次のとおりです。
まず不動産取引には「売買」「交換」「貸借」の3つの取引があると定義されています。そして取引のスタイルとしては「自ら当事者として」「代理として」「媒介として」という3種類があります。次の表のとおりです。
売買 | 交換 | 貸借 | |
---|---|---|---|
自ら当事者として | ○ | ○ | X |
代理として | ○ | ○ | ○ |
媒介として | ○ | ○ | ○ |
このうち「☓」にあたる領域は「宅建業」ではありません。つまり、「貸借」かつ「自ら当事者として」なので、自らが貸主となる不動産取引については「宅建業法上の『取引』には当たらない」ことになります。
「自らが貸主となる不動産取引」とは、大家さんが営む不動産賃貸業のことを指します。自ら所有する不動産を貸借するだけであれば、宅建業免許を取得する必要はありません。つまり、「不動産賃貸業は、不動産業ではあるが、宅建業ではない」ということになります。
「不動産業」と「宅建業」は同じものだと見なされがちですが、厳密には異なるということを覚えておきましょう。
似た事例では、マンションやビルを管理する「不動産管理業」や、不動産に関するコンサルティング業務を行う「不動産コンサルティング業」も同様です。不動産業ではありますが、宅建業ではありません。
2.宅建資格が不動産業界で重要な理由
ここまでは宅建士の概要について見てきましたが、この「宅建士資格」は宅建業でどれくらい重要視されているものなのでしょうか。
宅建業者の人材募集を見ると、多くの会社が「宅建士資格者」を優遇しています。また、社員の宅建学習をサポートしている不動産業者も数多くあります。
宅建業者が「宅建士」を重要視する背景について、4つの観点から解説します。
2-1.宅建業の基礎知識が身につく
宅建資格が不動産業界で重要視される理由の1つ目は「宅建業の基礎知識が身についている証明になる」からです。
宅建で学習する科目は以下のとおりです。宅建に合格していれば、これらの基本的な知識を備えていることの証明になります。
- 権利関係(民法など)
- 宅建業法
- 法令上の制限
- その他
もちろん宅建業でプロとしてやっていくには、宅建で学習した内容だけでは不十分です。しかし、まったく知識がない状態の人に比べれば、「宅建業の基礎知識」や「宅建業ならではの考え方」をマスターできているという安心感があります。
また宅建は、合格率が15%から17%という難関資格です。まじめにコツコツと勉強しなければ宅建は取得できません。そうした姿勢も評価の対象になっているようです。
2-2.仲介業務に不可欠な「独占業務」を行うことができる
宅建資格が不動産業界で重要視される理由の2つ目は「仲介業務に不可欠な独占業務を行えるのは宅建士だけ」だからです。すでに紹介したとおり、独占業務の内容は次の3点です。
- 重要事項の説明
- 重要事項説明書(35条書面)への記名・押印
- 契約書(37条書面)への記名・押印
たとえば、お客様と契約を行う時は、宅建士が物件に関する重要事項を説明しなければなりません。その際もし宅建士が不在だとしたら、お客様対応ができなくなってしまいます。
また②や③は「契約の責任」にかかわる重要な役割です。これら3つの業務は、宅建士だけに許されている独占業務なので、それだけ余計に宅建士の存在は重要になります。
重要事項を説明しなかったり、35条書面、37条書面の交付をしなかった場合には「業務停止処分」の対象にもなりかねません。
2-3.宅建業の事務所には5人に1人の「専任の宅建士」が必要
宅建資格が不動産業界で重要視される理由の3つ目は「宅建業の事務所には、5人に1人以上の専任の宅建士が必要」との規則があるからです。
これを「設置義務」または「必置義務」といいます。もし転職等で「専任の宅建士」が不足した場合には、それから2週間以内に補充をしなければなりません。
つまり事務所を維持するには、5人に1人以上の宅建士を用意しなければいけないということです。
また事務所を拡大したい場合も、この比率を維持する必要があります。もし5人の会社が「6人から10人」の規模にしたいなら、宅建士は2人いないといけません。
宅建業者が「宅建士」を求める理由の一つには、この「設置義務」があります。
宅建士の仕事内容メインは3つ!給料や就職・転職に有利な理由を解説
2-4.お客様に安心を与える
宅建資格が不動産業界で重要視される理由の4つ目は、お客様に対する安心材料になるという点があります。
宅建士でなくても、不動産営業をすることは可能です。しかし「名刺に宅建士の記載があること」は、とくに個人のお客様には大きな安心を与えるものです。自然と営業成績にもつながってくるはずです。
お客様の中には、自分の担当者の名刺に「宅建士」の記載がなかったことから「担当を宅建士に代えてくれ」と要望したという事例もあります。
お客様に与えるイメージという点もまた、宅建所有者が評価される理由の一つになっています。
3.宅建資格は不動産業界では役に立たない?【不動産以外は?】
ここまでは「宅建士」の役割と重要性を紹介しました。多くの宅建業者は「宅建士」を優遇しています。
国家試験の中でも「宅建士」は人気で、毎年20万人もの人たちが受検をしていることは、すでに紹介したとおりです。
しかしその一方で「宅建は役に立たない」という意見もあります。いったい、どういうことなのでしょうか?「宅建は役に立たない論」の中身について、5つの論点を探ってみました。
宅建は希少価値ゼロの資格?役に立たない・役に立つ・それぞれ主張と理由を解説!
3-1.宅建で学ぶことは「実務」より「法律」が中心
「宅建は役に立たない」と言われる理由の1つ目は、実務的な内容より法律的な内容が多いからという点です。
宅建で出題される問題を見ると、実践的な内容というよりは座学的な内容が多くを占めています。そのため「実務で成果を上げることに直接つながるか?」と問われれば、そうとも言えない側面があります。
2018年11月、宅建業界で新たな資格が誕生しました。「宅建アソシエイト」という民間資格です。対象は宅建業に従事する人たちで、宅建に合格する前の段階の人たちとなっています。
公益財団法人 不動産流通推進センターが運営するもので、宅建業の実務を学んでもらうことを主眼に置いて作られています。実務面に焦点を当てた資格を新たに制度化した背景には「宅建を学ぶだけでは実務面が弱い」という点もあると言われています。
「宅建アソシエイト」についての詳細は、以下の記事を参考にしてください。
宅建アソシエイトとは?難易度は高い?受験資格や取得するメリット・デメリットを解説!
3-2.資格は資格。宅建で営業力は身につかない
「宅建は役に立たない」と言われる理由の2つ目は、資格を取ったからといって営業力が身につくわけではないという点です。
宅建は、あくまでも「資格」の一つでしかありません。資格を活かすことができるかどうかは本人次第です。
そもそも宅建試験は「宅地建物取引士になるため」の試験です。そして試験の基準は「宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定すること」(宅建業法施行規則第7条)としています。
宅建は、営業力をつけるための資格ではありません。宅建を取ったからといって注文が増えるわけではないという点は、ぜひ意識しておきましょう。
営業成績に結びつけるためには、宅建を取得するだけでなく、それをうまく活用することが大切です。
3-3.不動産トップセールスマンには「宅建なし」の人もいる
「宅建は役に立たない」と言われる理由の3つ目は、不動産のトップセールスマンには宅建を持たない人もいるという点です。
前述の通り、宅建は不動産営業の能力の高さを示す資格ではありません。また、営業成績に直結する実務を学ぶものでもありません。
また不動産営業の会社の中には、社長が宅建をもっていないというケースもあります。営業業績と、営業マンや代表者の「宅建資格の有無」とは直接の関係はありません。
そのため、「宅建をもつ売れない営業マン」もいれば「宅建をもたない売れる営業マン」もいるということです。
このように「宅建は役に立たない論」の背景の一つには「資格の有無と営業成績は関係ないから」という考え方があります。
3-4.宅建士は他にいくらでもいる
「宅建は役に立たない」と言われる理由の4つ目は「宅建士は他にいくらでもいる」という点があります。
つまり「宅建士は大量にいるから希少価値はない。だから宅建を取得しても役に立たない」という考え方です。実際に数字で確認してみましょう。
宅建試験を運営する不動産適正取引推進機構によれば、2020年3月31日現在の宅建士数は次のようになっています。
区分 | 人数 |
---|---|
「宅建士」登録者 | 1,076,177 |
「宅建士証」交付者 | 524,716人 |
「宅建士」就業者 | 325,623人 |
宅建登録者は100万人以上もおり、そのうち「宅建士」と呼べる人(宅建士証の交付を受けている人)は50万人以上もいることがわかります。そして宅建の試験では、毎年3万人前後の合格者が新たに生まれています。
実施年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
平成29年度 | 258,511人 | 209,354人 | 32,644人 | 15.6% |
平成30年度 | 265,444人 | 213,993人 | 33,360人 | 15.6% |
令和元年度 | 276,019人 | 220,797人 | 37,481人 | 17.0% |
宅建士には、宅建士にしかできない業務(独占業務)があります。たしかに貴重な存在です。しかし、宅建士にしかできない「貴重な業務」を担える宅建士は、524,716人も存在します。
これを「希少」と考えるか、「いくらでもいる」と考えるかによって、判断は分かれます。たとえば「重要事項説明などは、宅建をもっていれば正社員でなくてもパートでもできる」というのも事実です。
詳しいことは、以下の記事も参考にしてください。
宅建は希少価値ゼロの資格?役に立たない・役に立つ・それぞれ主張と理由を解説!
3-5.宅建をもたない人や活用できない人の「ひがみ」の感情も?
「宅建は役に立たない」と言われる理由の5つ目としては、宅建をもたない人や活用できない人のひがみもあると言われています。
ここまで「宅建は役に立たない論」の中身を4点紹介しました。
しかしその一方で、「宅建をもっていることが、就職や転職で有利にはたらいた!」と語る人がいることも事実です。
また営業マンの中には「宅建を取得したら、以前よりお客様から信頼されるようになった!」と言う人もいます。メリットを享受している人たちもたくさんいます。
「宅建は役に立たない」と語る背景には、宅建をもたない人の妬みの感情が含まれている可能性もありえます。また、宅建に合格したものの、活用できずにいるだけというケースも考えられます。
宅建をメリットと感じる人もいれば、そうでない人もいます。要は、その人の活用次第ということではないでしょうか?
4.宅建資格はメリットが多い【不動産業界以外でも役立つ!】
ここまで紹介したように「宅建は役に立たない」という考え方もあります。
「役に立つか、役に立たないか」は意見が分かれます。しかし実際に活用できている人たちがいることも事実です。
そこで今度は「宅建資格を取得するメリット」を整理してみることにしましょう。6つのメリットを解説します。
4-1.宅建手当がもらえる
宅建資格を取得する1つ目のメリットは「宅建手当がもらえる」ということです。
不動産会社の中には、宅建ホルダーに対して「資格手当」を支給しているところがあります。スタンスは会社により異なりますが、次のような点に対する評価がメインのようです。
- 独占業務を担当してくれる点
- 5人に1人の必置義務を満たしてくれる点
- 知識や能力の維持向上に努めている点
資格手当は基本給とは別枠で支給されるケースがほとんどです。企業によりますが、月2万円から5万円くらいが相場です。
資格を持っているだけで毎月支給されるため、月2万円なら年24万円、月5万円なら年60万円という計算になります。非常にお得感のある制度だと言えるでしょう。
4-2.転職・就職に役立つ
宅建資格を取得する2つ目のメリットは「転職・就職に役立つ」ということです。
まず1つ目の理由としては、すでに紹介した「独占業務」と「必置義務」が影響しています。
独占業務は、宅建士をもつ社員にしか任せることができません。また宅建業の事務所では、5人に1人以上の「専任の宅建士」の設置が義務付けられています。宅建業を営む会社にとって、宅建士は貴重な存在です。
また「転職・就職に役立つ」のは不動産業界だけではありません。建設、建築などの関連業界でも活かすことができます。また、金融、保険、小売、流通などの業界でも、宅建資格を役立てることはできます。
実例としては、20代後半のアラサー男子で「職歴ほぼ無し」という状態にもかかわらず、宅建を取得したところ、不動産管理(物件の入居者の管理や建物の管理)の仕事に就職できたというケースもあります。
宅建ホルダーを評価する会社はたくさんあります。詳しいことは次の記事も参考にしてください。
宅建は就職に有利!取得をおすすめする3つの理由や平均年収等を紹介
4-3.副業・独立にも役立つ
宅建資格を取得する3つ目のメリットは「副業・独立にも役立つ」ということです。
たとえば副業なら、平日の夜や週末を活かして重要事項説明などの「独占業務」を行うというケースがあります。2017年からは「IT重説」という制度も始まり、重要事項説明をリモートで行うことも可能になりました。
また、大手資格予備校などで宅建講師をつとめたり、教材作成を担当するケースもあります。授業の多くは平日の夜や週末のため、仕事のあるサラリーマンの副業としても向いています。
さらには、不動産記事をメインとするWebライターという仕事もあります。宅建をもっていれば「専門家」と見なされて、通常のライティング業務より高い報酬がもらえる傾向にあります。
その他にも宅建を活かした副業はたくさんあり、種類はさまざまです。詳しいことは次の記事を参考にしてください。
宅建フリーランスになるには?在宅副業として小遣い稼ぎが可能な理由を解説! |宅建Jobコラム
また将来「宅建業」で独立する場合、宅建をもっていることは直接のメリットになります。
宅建業を開業するには、5人に1人以上の「専任の宅建士」を置く必要があります。もし自分が宅建士なら、新たに宅建士を雇わなくても済みます。大きなコストダウンになると言えるでしょう。
4-4.自分の家を借りる・貸す・売る・買うときに役立つ
宅建資格を取得する4つ目のメリットは「自分の家を借りる・貸す・売る・買うときに役立つ」ということです。
宅建の試験では、不動産取引をめぐる法律面の知識が多数出題されます。また売買や賃貸など、商取引における「契約」の問題についても、さまざまな事例を通じて学ぶことができます。
そのため、もし宅建に合格できるだけの力があれば、取引上の不正や問題点を見抜くことも可能になります。
たとえば、詐欺や金銭の貸し借りのルールは「民法」で学びますし、不動産取引上のルールは「宅建業法」で学習する範囲です。
不動産業者の中には、お客様が宅建合格者と知ると、緊張したり身構えたりする人もいるようです。小さな問題点やトラブルがあった時に「ごまかしがきかなくなる」という警戒感もあるのかもしれません。
また不動産相続や税金の問題も学習するため、自分自身の相続対策にも役立てることができます。
4-5.他の資格取得の勉強にも役立つ
宅建資格を取得する5つ目のメリットは「他の資格取得の勉強にも役立つ」ということです。
たとえば、宅建士に加えてFPも取得すれば、業務の幅を広げることができます。このように複数の資格をもつことを「ダブルライセンス」といいますが、ダブルやトリプルでライセンスを取得する人は次第に増えています。
とくに「宅建とFP」は、ダブルライセンスの中でも相性のよい組み合わせだと言われています。その理由の1つは、出題内容に重複する部分があることです。
たとえばFPの試験科目には「不動産」があります。もちろん宅建で学習しないような不動産知識も問われますが、重複している分野も多いです。
すでに勉強した知識が活かせるなら、新たにチャレンジする資格の勉強時間を短縮することもできます。また学習したことのある内容なら、テキストの理解に時間をかけなくても点を取ることができるはずです。
宅建知識が活かせる資格はFPだけではありません。宅建では法律関係の知識も学びます。そのため、司法書士や行政書士、弁護士などの法律系の資格を目指す時にも、宅建の学習経験が活きてくるでしょう。
なお、宅建とFPのダブルライセンスに興味のある人は、次の記事も参考にしてみてください。
宅建とFP取得するならどっち?年収・難易度・転職しやすさ比較!【ダブルライセンスがおすすめ】 |宅建Jobコラム
4-6.コスパが良い
宅建資格を取得する6つ目のメリットは「コスパがよい」ということです。
宅建は日本有数の難関資格と言われます。しかし他の難関資格に比べれば、はるかに短い時間で合格できるのが特徴です。
合格に要する時間は人によって異なりますが、一般的には次のように考えられています。
資格 | 必要な勉強時間 | 合格率 |
---|---|---|
弁護士 | 6,000時間 | 3% |
公認会計士 | 3,000時間 | 10% |
司法書士 | 3,000時間 | 3% |
税理士 | 2,500時間 | 10% |
宅建士 | 300時間 | 16% |
勉強時間とあわせて、平均的な合格率も併記しました。こうして見ると「いかにコストパフォーマンスの高い試験であるか」がわかるはずです。
弁護士や会計士となると、必要な投入時間も膨大です。しかし宅建なら300時間で済みます。その上、宅建にはさまざまなメリットもあります。就職や転職で有利になったり、資格手当がもらえたりと、すでに紹介したとおりです。
そうした点を総合すると、宅建業に興味がないとしてもチャレンジする価値があると言えるでしょう。次の関連記事も参考にしてみてください。
宅建士一発合格に必要な勉強時間・いつから始める?オススメ勉強方法(独学・スクール)参考書まで一挙紹介【2020年決定版】 |宅建Jobコラム
宅建資格が有利になる就職先は?未経験・女性・新卒でもOKな理由も紹介
5.「宅建 不動産」のまとめ
不動業業界でおなじみの「宅建」について、その役割や取得メリットなどを解説しました。
宅建にはメリットがたくさんあります。しかし「宅建なんて役に立たないよ」という意見もあります。宅建は、単なる資格でしかありません。それを活かすも殺すも本人次第です。詳細については、すでに解説したとおりです。
宅建に少しでも興味のある人は、ぜひチャレンジしてみましょう。
また、宅建を持っているのに宝の持ち腐れになっているという人は、もったいないです。ぜひこの記事をヒントに、有効活用の方法を考えてみることをおすすめします。
チェック「宅建に独学で一発合格したい!」という人のために、宅建合格のロードマップを解説しました!
宅建に独学で一発合格するロードマップ!勉強時間、勉強法を徹底解説!
宅建の試験概要や、必要となる勉強時間、そして合格のための勉強法を紹介しており参考になるはずです!ぜひご覧ください。
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