公務員が宅建士を取得するメリットとは?特別採用がある?転職に有利?などを解説
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不景気にコロナ不況も重なり、就職や雇用は大変厳しい状況です。
「生活の安定と社会貢献を目指して、公務員試験を受けよう!」
「知識を身につけ、大きなビジネスに加われるように宅建を目指そう!」
これはどちらも大正解ですね。でも、この両方を目指せるようにしたらどうなるでしょう?
そんなことは可能なのでしょうか?答えは「可能」です! それぞれの知識がお互いに役に立ちますよ。
今回は「公務員」と「宅建士」両方を目指すことについて、分かりやすく解説します。
厳しい時代を前向きに乗り切るヒントの一つになったら嬉しく思います!
目次
1.公務員も宅建は受験できる?
宅建試験には年齢・実務経験、その他の受験資格は一切設けられていません。
公務員でも、仕事に必要で受験する人がいますし、したがって、どんな職種の公務員でも受験は可能となっています。せっかく受けられるのなら、受けてみたいですね!
ではまず基本的に、宅建の資格はどんな勉強をするのでしょうか?
1-1.宅建の勉強で学ぶこと
宅建士の試験範囲は4つの科目に分類されていて、それぞれが以下の内容です。
予備知識として、公務員との接点を考える材料にしてください。
宅建業法 | ●土地建物取引に際し、一般消費者を保護するための、宅建士・宅建業者のコンプライアンス、指導的な立場について。
●宅建業開業に際して必要な準備について。 ●重要事項の説明・契約書の取り扱いに関することなど、宅建士の実務について。 |
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民法等 | ●民法(相続含む)、借地借家法、不動産登記法など、主に権利関係を中心に学習。
●行政にもかかわりの深い「人と人」「人と物」についての権利のあり方の基本について。 |
法令上の制限 | ●国土利用計画法、都市計画法、建築基準法、農地法などについて学習。
●街づくりの基本ノウハウについて。 ●街づくりのための土地整備や建物建築、改築等の際の法令上の制限について。街づくりの開発で行政職がチェックし、許可を出す、届け出を受ける分野。 |
税・その他 | ●固定資産税、不動産取得税、所得税、登録免許税など、土地・建物に関する税金の知識について。
●土地・建物の構造や分類の基本について。 ●不動産をめぐる社会情勢(統計)について。 |
2.公務員が宅建を取得するメリット【業務・転職・実生活・体験談】
2-1.公務員の実務に役立つ「宅建」
前項の表にも書きましたが、公務員の行政職には宅建業に関連する業務もあるため、そこが大きな接点となります。
固定資産税、用地買収、都市計画に関わる部署には、宅建業法、都市計画法、建築基準法の知識が役立つことになります。
また、たとえば専用住宅証明発行など税務関連の部署でも、相応に接点があり知識が役立ちます。
たとえば市区町村職員になり、最初は全く関係ない部署でも、異動するうちに、建築課・開発指導課・都市計画課・農政課(農業委員会)などの辞令をもらった瞬間に、あなたは「よしっ!」と目が輝くことでしょう。
また、公務員の事務は「上司が白と言ったら白」ではありません。条文をひろげて「ここにこう書いてあります」が通じる世界です。
ですから、宅建士の試験勉強を通じて学んだ法律知識は、どの部署に行っても役立つ部分があると言えるでしょう。
実際に、公務員をしながら資格取得をして、体験談をブログで情報発信をしている方がいらっしゃいます。
市役所や県庁に勤める公務員の方で、自己啓発やキャリアアップのために宅建士の資格でも取ってみようかと考えている方がいらっしゃるかもしれません。
また、宅建業法や都市計画法、建築基準法などに携わる部署に配属されて、宅建士の資格取得を考えている公務員の方もいらっしゃるかもしれません。
このような皆さんは、公務員が宅建士の資格を取得すると、どんな部署でどのように役に立つのか、また、公務員としてのキャリアにどのようなメリットがあるのか気になっているかと思います。
そこで、このページでは、宅建士の資格を取得し、宅建士の知識が実務でどのように役に立つのか、その後の公務員生活にどのようなメリットがあるのかについて、実際に市役所に22年間勤めた私の体験談をご紹介したいと思います。
2-2.「宅建」を公務員からの転職に役立てる
しかし人生は分かりません。「公務員はつまらない、副業もできないし未来がない、民間に転職したい…..。」と思うことがあるかも知れません。そんな時にも宅建の資格は役に立ちます。
転職先として不動産会社だけでなく、金融機関、建築、など幅広い業界で評価されるのが宅建士です。あなたが退職したのなら、副業として活かす道もあります。
退職後の意外なメリットもあります。民間の宅建業には、開発許可などの行政関連の役所への許認可業務が存在します。
公務員から転身したあなたが、それまでの実務経験を通して「役所での書類の通し方」を肌で分かっていたり、その方面の専門知識があるなら、今度はそれが役に立つ場合があるのです。
逆にあなたが民間から公務員に行く場合にも、宅建士をベースにしたキャリアを積んでいたらどうでしょう?
公務員の側に「特別採用」などの優遇はないですが、土木事業関連の公務員などに転職する場合に、有利になる可能性も考えられます。
宅建を活かした転職については、こちらもぜひご覧ください。
宅建は転職に有利!40代までなら未経験可能な理由と転職先を紹介!
また、宅建とも取得後の組み合わせ相性のいい資格で有名なFP(フィナンシャルプランナー)なども、取得しておくと更に転職には有利になります。FPも税金、年金、相続などを学ぶことから生保ほか金融で強いうえ、実生活で役立つ資格です。
2-3.ダブル受験は勉強がしやすい?【難易度が下がる?両立は可能?】
既に公務員として就業していて、とくに許認可業務を行っている人は、公務員試験で学んだ民法などの知識が活かすことができます。
また、宅建業法や法令上の制限の諸法律は非常になじみやすく、法律のセオリーが分かっているため勉強しやすく覚えやすいです。
これから公務員・宅建士両方を目指す人でも、民法など試験内容が一部被るので、宅建士の準備を先に済ますように勉強していくスケジュールをうまく考えれば、両方の資格取得の両立は可能となります。
2-4.実生活にも役立つ
これは公務員資格との兼ね合いに限りませんが、「宅建」で学んだ知識は、実生活に役立ちます。
これから家を買う時、売るとき、借りる時、貸す時に、
- 物件の選び方
- 節税
- 助成金の活用
- 不動産投資
など、宅建で学んだ知識を活かして、数百万円単位のお金を節約したり収入とすることができます(もちろん合法です)また、自分の知識を頼りに、土地建物で正当あるいは有利な契約を結ぶことができます。
私は上記のお金の恩恵にもあずかったのですが、ひとつ忘れられないことがあります。宅建の勉強をして資格を取得する40歳代最初までは、年末調整の書類すらちゃんと書けない「お役所や金融機関とのおつきあい音痴」でした。
それが今や税額の計算や、融資のための申請書類などもできる「まっとうな事務能力のひと」になりました。これは大きかったです。
3.公務員が宅建を取得する際のデメリット
3-1.副業はできない
この経済情勢から「本業に支障がなければ副業OK」というところが増えています。
しかし公務員は依然として副業が禁止されているため、他の宅建資格保持者の様に、資格を活かして副業をすることはできません。(非常勤職員に関しては、可能な場合があります)
公務員としての服務規定も、詳細に及ぶとケースバイケースかとは思いますが、宅地建物取引士証の交付までおこなってしまうと、「なんで必要なの?」と、職務専念義務違反のうたがいを持たれることもあり得るでしょう。
※国や地方公共団体は宅建業の資格が不要なため、取引士証保持者も業には必要がありません。
3-2.資格手当がない
民間の会社では不動産業を中心に、かなりの割合で「宅建持ち」への資格手当が、毎月の給与への上乗せの形で支給されています。その金額はおおよそ2万円から3万円が多いと思われます。
ところが公務員は、その職業の性質から、人事院の制定した「俸給表」というのにしたがって昇給などが決まっており、資格手当がなく、上司の査定などでの昇給の余地がないのが普通です。
専門知識を身につけて業務に活かしているのに、それを評価する枠がないのは、ちょっと不公平に思えるのですが、官民の報酬制度をトータルで比べるのは大変難しいと思いますので、「どちらがどう」と、いちがいには言い切れないところです。
宅建の副業については、こちらもぜひご覧ください。
宅建の副業はサラリーマンにおすすめ!稼げる金額や求人の探し方・名義貸しは違法なのか?を解説
4.「宅建 公務員」のまとめ
以上、「宅建 公務員」というテーマで解説をしました。
「公務員」と「宅建」の相乗効果はお分かりいただけたでしょうか?
両方をものにするのは簡単ではないかも知れませんが、無理をせずひとつづつ進めていけばよいと思います。
- 公務員は宅建資格を取得できる。
- 宅建の知識は公務員の仕事に活かせる。
- 受験も学習範囲が重なっているので準備しやすい。
- 宅建の資格は公務員から転職の際にも有利に!
宅建がなくても不動産業界に転職できます
宅建を取ろうとしている方の中には、「宅建がないと不動産業界に転職できない」と思っている方がいますが、それはよくある誤解です。
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