野村不動産に転職したいと考えていても、情報が少なくて困っているという人は多いのではないでしょうか。

「中途採用の難易度はどれくらいか？」
「面接や筆記試験の内容は？」

上記のような疑問を抱いている人もいるかもしれません。

結論から言えば、野村不動産への転職は難易度が高いと言えます。しかし採用選考で求められるポイントを抑えて対策すれば成功確率は高められます。

そこで今回は、野村不動産への転職難易度が高い理由や採用試験の内容・対策について解説します。

企業の特徴はもちろん労働環境や年収、将来性など気になる実態もお伝えするので、この記事を読めばミスマッチも防げるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.野村不動産への転職難易度は高い？【学歴フィルターはある？】

冒頭でもお伝えしたとおり、野村不動産への転職難易度は高いと言えます。

大手企業ですから、もちろん学歴フィルターはあると考えるのが妥当でしょう。過去の新卒採用での実績校を見ると、三井不動産や三菱地所ほどハイレベルではないものの、偏差値の高い大学名がずらっと並んでいます。

中途採用の場合も同じように、学歴が重視されると考えて間違いありません。それにくわえて、職歴・実務経験も求められます。

はっきりとしたデータは公表されていないものの、採用倍率も高いことが予想されます。

そもそも新卒採用の文化が強い企業のため、中途採用の募集人数は少なめです。そのうえ日本全国から優秀な人材の応募が集まるため、採用選考を通過するにはライバル応募者に勝てるような選考対策が必要でしょう。

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※三菱地所の中途採用について詳しく知りたい方は、こちらの記事「三菱地所は激務？福利厚生や年収・中途採用の倍率を解説【学歴フィルターあり？】」もご覧ください。

2.野村不動産への転職がオススメできる・向いている人

野村不動産が大手優良企業とは言え、もちろん人によって向き・不向きはあります。

どんな人にオススメできるのかと言えば、前提として、野村不動産の企業理念に共感できることがあげられます。

なぜなら採用選考には、企業理念を実現できる人材を選ぶという一面もあるからです。

野村不動産は「不動産事業で人々の暮らしを豊かにすること」「社会に新しい価値を作り出すこと」を理念としています。

この企業理念に賛同できるうえで、次に紹介するような資質をそなえている人は野村不動産に向いているでしょう。

2-1.学歴と職歴に自信がある人

学歴と職歴に自信があり、有名企業のブランドを利用して社会貢献したい人は、野村不動産に向いています。

野村不動産の中途採用では即戦力を求める傾向があるため、応募する職種の内容に近い実務経験があると有利です。

資本が豊富かつ信用力の高い大手企業ということもあり、規模の大きな仕事ができるチャンスもあります。前職で培った経験を生かして世の中に影響を与える仕事がしたいのであれば、やりがいを持って働けるでしょう。

2-2.激務でも稼ぎたい人

多少激務でも安定企業で働きながら高給を狙いたい人にも、野村不動産は向いています。

なぜなら野村不動産では年功序列・体育会系といった日本的な企業風土が残っているため、忙しく仕事に励む人が好まれる傾向にあるからです。

実際に野村不動産で働く社員からは、「上司と部下の上下関係がはっきりとしている」との声が聞かれます。上層部からの指示に従いながら、そのなかで結果を残した人が出生すると言えるでしょう。

ただし極端な実績重視ではないかわりに、安定感という面では優れています。管理職に到達するまでは評価制度も給与も年功序列型で安定しているうえ、給与水準も高めです。

3.野村不動産の会社概要【転職成功に事業理解は必須】

転職を成功させるには、志望する企業について理解を深めておくことは必須です。

まずは野村不動産の概要を確認してみましょう。

設立1957年4月15日

会社名	野村不動産株式会社
代表者	宮嶋 誠一
資本金	20億円（2020年4月1日現在）
売上高	4,478億975万円（2020年3月期）
従業員数	2,122名（2020年4月1日現在）
所在地	東京都新宿区西新宿1丁目26番2号

（参考：会社概要 – 野村不動産）

上記のとおり不動産企業としての歴史は長く、高い売上高を誇ります。

3-1.事業内容

さらに理解を深めるため、野村不動産の事業内容について確認してみましょう。

野村不動産は、都市部での住宅分譲事業を中心に関連事業を手広く展開しています。

おもな事業内容は次のとおりです。

商業施設・ホテルショッピングモールや宿泊施設の企画・開発。テナント入居者の誘致や運営・管理も行う

住まい	マンション・戸建住宅の分譲、再開発など。用地取得から販売・管理までを一貫して行う
オフィス	オフィスビルの企画開発から設計監理。入居企業の誘致、運営・管理も行う
物流施設	物流企業向けのソリューションとして物流用地情報の収集から企画開発、運営・管理までを行う
企業向け不動産サービス	企業向けの不動産戦略支援サービス。オフィスビル・商業ビルの運営や有効活用方法についてのコンサルティングなどを行う

（参考：事業案内 – 野村不動産）

この中で主力事業となるのは「住まい」の分野です。分譲マンションの「PROUD（プラウド）」や「OHANA（オハナ）」といった住宅ブランドは有名で、多くのファンがいます。

なお、上の表で紹介した以外にも、蓄積したノウハウを活かして再開発や複合開発、海外事業なども手掛けています。

どの事業においても企画・設計から運営までグループで一貫した体制を整えているのは、野村不動産の強みと言えるでしょう。

3-2.年収

続いては、野村不動産で働く社員の待遇面を確認してみます。

野村不動産で働く社員の平均年収は1,000万円前後と、かなりの高給です。

公式なデータを見ると、2020年の3月に発表された平均年収は946万円。過去数年をさかのぼっても950万～1,020万円程度です。

（参考：有価証券報告書等 – 野村不動産ホールディングス）

ただし、あくまでも平均値なので給料の低い若手のデータも含まれています。

実際には「30代前半くらいまで給料が上がり続けて自然に年収1000万円を超えた」という社員の声も多く聞かれます。

大手企業らしく基本給以外の各種の手当てや福利厚生が充実していることも、年収の高さの一因となっているようです。

3-3.ワークライフバランス

いっぽうで、ワークライフバランスの観点で見れば、労働環境が良いとは言えないことも事実です。

一般的にも激務のイメージが強い企業で、2017年には裁量労働制の悪用によって厚生労働省による指導も受けています。

それ以降は改善されているものの、もともと激務を推奨する社風だったため、完全なホワイト企業への転身は道半ばと言えそうです。

同社で働く社員の口コミによると、「労働環境の改善と業務効の率化が噛み合っていない」「まだ改善の余地がある」との声も聞かれます。これには、平均年齢が45.2歳と高めなことも影響しているかもしれません。

そのほかワークライフバランスに影響を与える要素としては、転勤の可能性があることも覚えておきたいところです。引越しを避けたければ、総合職以外の職種を選ぶ必要があります。

3-4.将来性

企業の将来性という観点で見るとどうでしょうか？

野村不動産の売上は順調に上がっていますが、将来性を考えるうえでは次の一手が重要です。

その点、野村不動産は、日本よりも高い経済成長が見込める海外マーケットへの参入を進めていることから将来的な伸びしろは大きいと言えます。

すでに香港やタイ、フィリピンなどに進出しており、今後は海外事業により注力していく予定です。

このように将来への投資を積極的に行えるのは、資本力を武器に戦える大手デベロッパーならではでしょう。

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※不動産デベロッパーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事「不動産デベロッパーの仕事内容や将来性は？【志望動機の書き方も紹介】」もご覧ください。

4.野村不動産への転職・採用フロー【志望動機・面接】

野村不動産で募集している中途採用の職種は次の3種類です。

同じ総合職でも、「用地取得」「建築」「営業」などさらに細かい分野の職種に分かれており、時期によって募集分野も異なります。

選考期間については明らかにされていないものの、これまでに中途採用を受けた人の意見をまとめると、エントリーから内定までは約1ヶ月と言われています。

具体的な選考フローについては次に紹介するとおりです。

4-1.エントリー

中途採用へのエントリーは、野村不動産の公式ホームページ（キャリア採用ページ）または転職サイト・エージェントから行います。

時期によって募集されている職種は異なりますが、公式ホームページには載せられていない非公開の求人募集もよくあるようです。

エントリーの時点で応募書類を添付したり、職務経歴や志望動機を入力したりする場合も多いので、あらかじめ採用担当者に響く志望動機を固めておく必要があるでしょう。

※志望動機の書き方について詳しく知りたい方は、こちらの記事「不動産業界で内定を獲得する志望動機の書き方【新卒・中途・未経験】」もご覧ください。

4-2.書類選考

エントリー後は適性検査（SPI）があります。SPIに慣れていない方は、市販の本などを使ってあらかじめ対策しておくと良いでしょう。

その後は書類選考の結果を待ちます。

4-3.筆記試験

書類選考を通過すると、次は筆記試験が課されます。

試験内容は明かされていないものの、志望する職種に関連する知識を問われる内容とされています。試験難易度は低くないので、あらためて知識を整理するなどの対策をしておくと安心です。

4-4.面接

筆記試験を受けた後は2〜3回の面接があります。1次面接は人事担当者との面接で、2～3次面接は職場の管理職など上役を交えての面接です。

面接の内容や対策については次の章で詳しく説明します。

5.野村不動産への転職を成功させる方法【面接攻略方法】

野村不動産への転職を成功させるには、面接対策として自己分析と企業研究を深堀りする必要があります。

なぜなら面接では「人物像を掘り下げるための質問」や「事業や企業理念への理解度を見極める質問」がされるからです。

その他、志望動機やこれまでの経験、培ったスキルといった中途採用の面接では当たり前の質問もされます。

5-1.企業研究に自己分析をうまく絡める

先に紹介したような質問に答えるためには、自己分析をしっかりと行うことはもちろん、野村不動産の事業や戦略について深く理解していなければなりません。

たとえば、中長期経営計画の「New Value , Real Value」の内容を暗記するくらいの熱量は必要です。今後の経営戦略くらいは理解していることを前提で面接が進むので、知っていないとスムーズな受け答えができない可能性もあります。

当然のこととして、「なぜ野村不動産なのか？」「野村不動産でどう貢献したいのか？」などの志望動機を掘り下げることも必要です。野村不動産の事業内容や戦略に志望動機・自己PRをうまく絡めらると、より説得力が増すでしょう。

そのためには三井不動産や三菱地所など、同業他社との違いも調べておくことをおすすめします。

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※面接のコツについて詳しく知りたい方は、こちらの記事「不動産業界の面接で合格するコツとは？落ちる人の特徴は？【逆質問の答え方も解説】」もご覧ください。

6.「野村不動産 転職」のまとめ

野村不動産への転職難易度は高く、学歴や職歴も求められます。また、年功序列・体育会系といった特徴があることから、社風に馴染む人材を求める傾向があります。

そのため野村不動産への転職を成功させるには、それなりの学歴や職歴がある前提で、自己分析や企業研究をしっかりと行う必要があるでしょう。

待遇面については労働環境に改善の余地があるものの、給与水準は高く安定しています。また、豊富な資本を活かして海外へも進出しているため、将来性は期待できるでしょう。日本的な企業風土に馴染める人であれば、十分に目指す価値のある企業です。

野村不動産への転職を考えている方へ

野村不動産への転職を目指す場合は、不動産業界に強い転職エージェントの活用をおすすめします。

先ほども紹介したとおり、野村不動産のような大手不動産企業の中途採用には非公開求人が多く存在するからです。

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