営業職は会社にとってなくてはならない人材であり、優秀な営業マンには惜しみなく高い報酬を与えるものです。

成果を上げれば確かに高収入を得られますが、その仕事内容は決してラクなものではありません。

今回は、「営業職はなぜ辛いのか？」という点について詳しく解説をしていきます。

これから営業職として働くことを検討している方はぜひ、この記事を参考にしてください。

1.営業職が辛いと言われる理由

世間では、営業職は「辛い」と言われている職種です。

営業マンを対象に行われたアンケートでも、過半数が「営業はつらい」と答えています。ここでは、営業職が辛いと言われる理由についてご紹介をしていきましょう。*1

1-1.ノルマがある

「営業」といえば、切っても切れないのがノルマです。

毎月ノルマによるプレッシャーで上司から追い込まれている方も少なくありません。努力を続けているにもかかわらず一向にノルマを達成できない方は、肩身の狭い思いをしているのではないでしょうか。

運の悪いことに体育会系の職場や上司に当たった場合は、毎日のように叱られたり、暴言を吐かれたりすることも日常茶飯事です。

そこまで詰められることはないにしても、「自分は仕事ができない人間」という劣等感に打ちのめされることも少なくありません。

どんなに有能な営業マンでも、常に好成績をキープできるとは限らないので、プレッシャーから完全に逃れることはないといえます。

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1-2.飛び込み・テレアポがある

営業方法の王道は、「飛び込み・テレアポ」の2点です。

飛び込みやテレアポは、相手の都合を考えずにいきなり営業をかけるので、人によっては露骨に嫌な態度を取られることも少なくありません。なかには怒鳴られる場合もあるでしょう。

手当たり次第に訪問したり、何百件もテレアポをしたりすることが続くと、肉体的・精神的な疲労が溜まってしまいます。

全く興味がない人にも売らないといけないため、断られるのが辛い方も多いようです。

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1-3.罪悪感がある

本心では、売り込む商品にそれほど自信がない場合は、売ることに罪悪感を持ち、騙しているような気持ちになってしまうこともあるようです。

お客様の利益より自社の利益を追求することに、疑問を持ち続けている営業マンも少なからず存在します。実際のところ、「お客様にとって有効なプランです」と言いながら、会社の利益が膨らむ商品を売っているわけです。

会社は利益を得るのを目的としているため、致し方ない点もあります。とはいえ、本心ではおすすめできない商品を扱っている場合は罪悪感にさいなまれることもあるでしょう。

1-4.体育会系の会社が多い

営業マンが辛いと感じやすい会社の特徴は、社風が「体育会系」であるということです。

成果が出なくても認めてくれる会社ならいいのですが、罵倒されることもある体育会系の雰囲気の会社が多いといえます。

部下を叱咤激励すればノルマを達成できると信じている、パワハラ上司に巡り合ったら大変です。成約できなければ職場に居場所がないなど、精神的に追い込まれることも多いでしょう。

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1-5.基本給が安い

営業職は成果を上げることができれば、かなり高給を得られる職種です。

とはいえ、基本給が安く設定されていることが多いため、成果が出ないと新卒の基本給くらいしかもらえない可能性があります。

いくら優秀な営業マンでも、常にたくさんの契約を取れるとは限りません。成績には波があるため、いいときと悪いときの差が激しいのが難点です。

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1-6.男性社会の会社が多い

近年では、女性でも営業としてバリバリ働いている人も数多く存在します。

不動産業界でも女性の営業がいるにはいますが、あまり多いとは言えません。昔から不動産・建設業界は男性社会であり、どちらかというと男性の比率が高いのです。

したがって、女性が不動産業界で働く際は、女性のライフスタイルに配慮をしてくれる会社を選ぶと良いでしょう。

男尊女卑のブラック企業に入ってしまわないように注意することが必要です。

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2.営業職が辛い業界ランキング

飛び込みで相手が全く興味がない状態であればあるほど、成約までのハードルは高いので辛い可能性が高いといえます。

不動産では投資用不動産、証券や保険では金融商品など、そもそも無くても生活できるような商材を扱っている営業は売りにくい面もあり辛いものです。

ここでは、営業職で辛い業種と営業職の種類について解説をします。

2-1.営業職で辛い業種

営業職で辛い業種は、「人材業界」「広告・メディア業界」「不動産業界」「インターネット・IT業界」「保険業界」の5業種です。

不動産業界は、扱う商材の価格が高額なこともあり、ノルマを達成するのは容易なことではありません。また、保険業界と同様、基本給が低くインセンティブで稼がなくてはならない業種です。

【営業職で辛い業種　TOP5】

順位	業種	辛い理由
1位	人材業界	・雑用が主な業務であることもある ・派遣社員の教育など業務が幅広い ・「人を扱う業界」であるがゆえのトラブルが多い ・勤務時間も長時間傾向
2位	広告・メディア業界	・担当するクライアントにより仕事の量がかなり違う ・何度もやり直しをさせられることも多い ・短期間での締切が多いため、ワークライフバランスが乱れやすい
3位	不動産業界	・高いノルマがある ・個人宅に飛び込み営業も多い ・基本給が少なくインセンティブで稼がなければならないため
4位	インターネット・IT業界	・商品の売り込みの他にITのコンサル業務もこなさなければならい ・納期に追われると激務になる
5位	保険業界	・生命保険の営業は歩合給が多く、フルコミッション制（完全歩合制）もある ・報酬体系が安定していない ・離職率が高い

2-2.辛い営業職の種類

同じ「営業」という職種でも、仕事のスタイルによって「キツさ」はかなり違ってきます。

中でもキツイ営業の代名詞といえるのは、何と言っても「飛び込み営業」でしょう。客先をいきなり訪問するため、かなりの高確率で嫌な顔をされます。

比較的ラクな営業は「ルート営業」。主な業務は顧客のアフターフォローのため、新規ノルマはほとんどないようです。また、個人相手か法人相手かで、それぞれメリット・デメリットがあります。

【辛い営業職の種類　TOP5】

順位	見出し	辛い理由
1位	飛び込み営業	・辛い営業スタイルの「王道」 ・いきなり訪問するため大抵はいい顔をされない
2位	テレアポ営業	・相手の顔が見えないので判断がしにくい ・何百件もかけるときは精神的に辛くなる
3位	個人向け営業	・訪問することが多いので体力的にきつい ・個人が相手なので不安定さがある
4位	代理店営業	・ノルマがないケースもある ・様々な顧客と取引をするため激務な面がある
5位	ルート営業	・主な業務内容は顧客のアフターフォローや新商品の提案など ・ノルマが設定されていないことが多い

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3.辛い営業を楽しくする方法【乗り越え方】

営業は確かに辛いことも多い職種ですが、やりがいもある仕事です。

ここでは、辛い営業を楽しくする方法についてご紹介します。

3-1.考え方を変える

マイナスの方向ばかりでなく、プラスの方に考え方を向けていくのも良い方法です。

「営業を通して成長できる」「お客様に貢献している」「頑張れば給与も増える」「人脈が広がる」など、もっと柔軟に考えるようにします。

辛いことばかりを考えていては、当然ですが心身ともに持ちこたえられません。考え方を変えるだけでモチベーションが向上するので、仕事に対して辛い気持ちが減少していきます。

3-2.成果を出す

どんな仕事も成果が出なければ楽しくありません。

いつまでたっても成果を出すことができなければ、職場にも居づらくなってしまうでしょう。反対に成果が出れば社内でも認められてくるし、仕事自体も楽しくなってくる可能性があります。

営業は、とにかく「数字」を出すことが必要です。まずは、成果を出すことにこだわるようにしましょう。

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3-3.転職する

色々試してもダメな場合は、見切りをつけることも必要です。

あなた自身ではなく会社に問題がある可能性もあるので、思い切って転職してみるのも良いでしょう。例えば、成績が良くないとパワハラめいた行為をしてくる上司がいる場合などです。

自分の適性に合った風通しの良い会社に転職すれば、隠れていた才能が開花するかもしれません。

4.「営業　辛い」のまとめ

今回は、営業職が辛いと言われる理由について、詳しく解説をしていきました。

営業職は、その業務内容がハードなほど成果を上げたときの収入が高くなります。まさに、「ハイリスク・ハイリターン」の職種と言えるでしょう。

営業職は確かに厳しい職種ですが、成約できたときの喜びは何物にも代えがたいものがあります。営業職のスタイルにも様々なものがあるので、自分の性格に合った仕事を選ぶようにしてください。

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出典：マイナビ「営業職社会人に聞いた、ぶっちゃけ営業って「辛い」「楽しい」どっち?! 5割が選んだホンネは……」